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HDMI搭載の「Woburn III」なら映画も音楽も迫力満点

この表現力こそ“Marshallサウンド“の神髄!ワイヤレススピーカー「Homeline III」3モデル一斉レビュー

公開日 2023/05/18 07:00 草野 晃輔
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■熱量が高くアタック感のあるサウンド。中域の表現力が素晴らしい



今回の試聴では内部が大幅にアップデートされているWoburn IIIを中心に行った。組み合わせたスマホはiPhone14を使い、楽曲はAmazon Musicから再生した。

Woburn IIIを使いこなす上で、欠かせないのが専用アプリの「Marshall Bluetooth」だ。アプリから「イコライザー」「配置補正機能」「ナイトモード」を設定できる。イコライザーは「低音」と「高音」を0から10の11段階で変更可能。低音は本体の「BASS」のつまみ、高音は「TREBLE」のつまみと連動しており、アプリを変えればつまみのインジケーターLEDの表示が、つまみで値を変更すればアプリ側の数値が変わる。

スマホアプリ「Marshall Bluetooth」でさまざまな設定が可能

「配置補正機能」では、2つの質問に答えるだけで最適な音響設定ができる機能。部屋の真ん中から隅まで、置く場所を選ばない

配置補正機能は2種類の質問に答えるだけ。1つ目が「縁に近い位置にありますか?」で、テーブルやラックの端に置くなら「はい」を、テーブルの奥や中央、床置きの場合は「いいえ」を選ぶ。2つ目は「壁の近くにありますか?」。こちらは選択肢が「いいえ、周りには何もありません」「はい、壁があります」「はい、角にあります」の3種類となっている。

まずは、床に置いて聴く。低音と高音をデフォルト設定の「5」、縁に近いかは「いいえ」、壁の近くかは「いいえ」として、オアシスの「ホワットエヴァー」を再生すると、イントロの素直で力強いアコースティックギターが体を貫く。ストリングスやバンドが加わると、ぶわっと音が部屋に広がる。

ベースの低音はうねり、厚みのある中域は表現力に富む。エレキギターは滑らかで歪みが深く、ライブ会場のような迫力だ。一聴するとぶっきらぼうに感じられるボーカルが、少し意識を向けるとエネルギーに満ち、抑揚に富んでいることが分かる。

23歳という若さながら、聴く人を圧倒する表現力で人気急上昇中の女性ボーカリスト、サマラ・ジョイの「GUESS WHO I SAW TODAY」は、音像が明瞭で口の動きまで分かるように生々しい。声のハリ、潤い、艶のどれもが上質で、高域も伸びやか。なんてパワフルで繊細な歌声だろう。

本体上部のつまみに至るまで徹底したMarshall仕様。存在感のあるルックスはインテリアとしても映えてくれる

ビル・エヴァンス・トリオの「Waltz for Debby」は、「あれ、スピーカー2台だったっけ?」と錯覚するほど奥行きと高さ方向に広い空間表現だ。前後の定位感がしっかり感じられ、演者達の掛け合う様もよく分かる。中高域の表現力はさすがで、ベースの弦がフレットを叩く音が生々しい。

他にもロックやポップス、EDMなどを聴いたが、総じて熱量高くアタック感のあるサウンドを楽しめる。太く量感ある低域はBluetoothスピーカーの常識を覆すレベル。にもかかわらず、小さい箱を無理矢理鳴らすような感じがしない。

Woburn IIIはHDMI端子を新搭載。音楽のみならず、テレビに繋いで映画などを楽しむのにも使える

テレビの前に置いた状態でHDMI接続し、映像の音声もチェックする。映画『トップガン マーヴェリック』のドッグファイトシーンは迫力満点。ダイナミックレンジが広く、体を震わせるような低域とアタック感のある中域が、大きな波のように迫ってくる。音のアタック感が強いこともあり、映画館で観ているような感覚だ。

アプリからナイトモードをオンにすると、ダイナミックレンジが小さくなり、中域がフォーカスされてスッと前に出てくる。低域もマイルドになるので、これならマンションでややボリュームを上げても問題ないだろう。

アタックの強いサウンドから、まるで映画館で鑑賞しているかのような迫力

次ページどこに置いても変わらないリスニング体験。「配置補正機能」が超優秀!

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