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光アイソレーターの大本命、テレガートナー「OPT BRIDGE 1000M」登場。ネットワークの音質改善の要

公開日 2022/12/23 06:35 生形三郎/土方久明
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注目の光アイソレーターにテレガートナーもついに参入(筆者:土方久明)



2022年のネットワークオーディオシーンは、従来のハイレゾファイル再生に加え、Amazon musicなどの定額ストリーミングサービスの普及や、究極のユーザビリティをもたらすroonが注目されるなどさらなる充実を見せている。

そんな中、ネットワーク再生の音質向上対策として、いま光アイソレーションに大きな注目が集まっている。その仕組みを説明すると、通常LANケーブルの導体は銅などのメタルが使われているが、それを光ファイバーケーブルに変換することで、ネットワークを流れるノイズを根本的に遮断(=アイソレート)するというものだ。

光通信のエキスパートによる光アイソレーター「OPT BRIDGE 1000M」

ここでは、テレガートナーの光アイソレーター「OPT BRIDGE 1000M」を紹介しよう。同社はドイツに本拠を置く世界的な通信コネクタメーカーで、第二次世界大戦後から産業用通信機器の開発を手がけ、ネットワークコネクタ類では世界有数のシェアを持つ。NASAの航空宇宙ステーションにも採用される高い信頼性が持ち味である。

そんな同社がオーディオ市場に参入したのは2015年のこと。オーディオグレードのLANケーブル「MFP8 IE GOLD」や、スイッチングハブ「M12 SWITCH IE GOLD」などでネットワークオーディオの世界に旋風を巻き起こしてきた。

LANケーブルを挿すだけで光アイソレートを実現できる



そんなテレガートナーは、実は光通信技術においても既に25年間ものキャリアがある。同社のノウハウをオーディオに生かすべく、満を持して投入したのが本機なのである。

スクエアな形状でL字型のボディにはRJ-45のイーサネットポートを2系統搭載。ネットワークの上流とオーディオ機器の間に挟むように使用して、それぞれにLANケーブルを接続する。

筐体内部には、メタルLANから光LAN、そして光LANからメタルLANへと変換する回路が2系統搭載され、光アイソレーションを実現する。

光ファイバーの伝送方式はシングルモードとしており、それぞれの回路に1台ずつACアダプターで給電することで電源部も含め完全分離。光アイソレーターの信頼性は高く、製品保証温度範囲は−20度から+60度と堅牢なスペックも特徴だ。

昨今、発売されている光アイソレーションシステムの多くは、メディアコンバーターとSFPモジュール、光ファイバーケーブルという単体パーツを組み合わせる必要もあり、規格にも注意しなくてはいけない。しかし一体型の本機ならばLANケーブルを2本装着するだけでシステムが完結してしまう手軽さがある。

テレガートナー社によると、光ファイバーは曲げに弱いなど取り扱いによりパフォーマンスが低下してしまうおそれがあること、また光端子は覗き込むと目の健康被害をもたらしてしまう可能性があるという。そのため、そういった箇所は筐体内部に入れ、ベストな状態で安全で楽しめるよう工夫されているという。

入力側、出力側それぞれ通信速度(10・100・1000Mbps/全二重・半二重)の通信モードの違いを最適化するオートネゴシーエション機能も搭載。さらに本体に装備されたディップスイッチで通信速度や通信モードを固定することも可能と、実にクレバーな製品だと言えるだろう。

音ヌケが大きく向上し、楽器の抑揚表現も豊かに



クオリティチェックはネットワークプレーヤーのルーミン「X1」と、上流のネットワークハブの間に本機を挟む形で実施した。アデル「Easy on me」の音質改善効果は予想以上。中音域から高音域の音ヌケが大きく向上することで、口元の動きがより感じ取れるようになり、バックミュージックとヴォーカルのわずかな境界線がリアルに描き出される。ジョン・ウィリアムズ 『ライヴ・イン・ベルリン』はオーケストラを構成する楽器の抑揚的なコントラストが高まり、一瞬音量が上がったのではと思うほどだ。

土方氏の自宅試聴室にて光アイソレーションの実力をチェック。ネットワークプレーヤーにはルーミンの「X1」、アンプにはトライオード「TRZ-300W」、スピーカーにはパラダイムの「Persona B」を組み合わせた

光アイソレーションによる音質改善効果はかなりのもので、僕は優れた録音の作品をたくさん聴きたくなった。また、ネットワーク専門メーカーの製品として信頼性も高いなど、OPT BRIDGE 1000Mは随所に目を引く1台となっている。ネットワークインフラの品質を向上させたいオーディオファイルに注目の製品となるだろう。

(提供:日本テレガートナー)

本記事は『季刊・Audio Accessory vol.187』ならびに『ケーブル大全2023〜2024』からの転載です。

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