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重低音×ノイキャンで完全ワイヤレスが新たな頂点に到達。JVC“XX”「HA-XC91T」実力チェック!

公開日 2021/07/20 06:30 高橋 敦
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ノイズキャンセリング機能の追加を受けて、タッチ操作の割り当ても整理。右耳の一回タッチでノイキャンとタッチ&トークの切り替え、長押しでバスブーストのオンオフと、機能のオンオフが右耳側のシンプルな操作に集約されている。せっかく使いやすいタッチ操作に割り当てられているのだから積極的に利用していきたい。

サウンドは先代をほぼ継承。つまり本機もまた最上級に上質、音楽的なバランスをしっかりとキープした重低音サウンドだ。あえて違いを言うなら、ノイズキャンセリング機能追加との兼ね合いからかもしれないが、中高域の落ち着きを少し増し、ボーカルの滑らかさなどをさらに伸ばしてきた印象もある。

イヤホン本体はタッチ操作に対応

まずはローエンドのチェックに最適なクラブサウンド、Robert Glasper Experiment「Human」を聴く。



そのサウンドの頑強さを表現するなら、細マッチョならぬ太マッチョ。ぶっとくも引き締まった体格をイメージさせる強烈な音像だ。

超低域の範囲の中でも特に、低音の厚みや重みとして耳に感じられやすい「サブベースの上の方からローミッドの下の方」あたりの帯域の充実が著しい。ベースの厚みや重みを生み出すその帯域に、ほどよいプッシュが加えられている。もちろんその下のサブベースの底の方、本当の超低域もしっかり鳴らして音場の空気感を確保。その土台の支えの存在も大きなポイントだ。

そして巧妙なのは、それらの帯域を充実させつつその上の中域寄りの帯域、ベースなど低音楽器の太さや膨らみにつながる帯域は適切にシェイプしてあること。おかげでベースやバスドラムは、重心を下にグッと沈み込ませ、強い力感を込めつつ、音像を横にボワンと膨らませてしまうことはないという描写に。それが低重心で引き締まった「太マッチョ」サウンドだ。大口径ドライバーのポテンシャルを見事に引き出した上で、それを適切に制御していることがうかがえる。

またこの曲はいわゆるウワモノであるシンセサイザーやエレクトリックピアノの揺らぎが生み出すメロウな雰囲気も持ち味だが、このイヤホンはそれも損ねることなくさらりと表現。すっきりと見晴らしのよい空間表現で、様々な音が折り重なる様子をクリアに届けてくれる。ベースやドラムスのゴツさとウワモノやボーカルのメロウさをどちらも存分に楽しめるのが嬉しい。

イヤーピース各サイズや充電用USBケーブルが付属

■「重低音×タフ」完全ワイヤレスはまた新たな頂点を生み出した

バンドサウンドとエレクトリックサウンドを融合させた現代のポップス、星野源「不思議」との相性も良好。



変なシャープさなどのない中高域描写によって、声の優しさ、様々なビンテージシンセが溶け合うことでの温かな雰囲気をそのままに届けてくれる。空間表現の広さも印象的だ。

クラブサウンドとは異なる、バンドサウンドにおけるベースの表現の素晴らしさも確認できる。5弦ベースならではの幅広い音域を使ったフレーズでも、その音程の高低で音像が薄れたり太ったりふらつくことはない。音のアタックや収まりのキレもよく、しかしプルのアタックが強く抜けすぎってしまったりすることもない。そのように再生が安定しているおかげで演奏のニュアンスが際立つ。好ましい落ち着きの中での豊かな表現力。そのように感じる。

迫力一辺倒の重低音サウンドではなく、クリアな解像感や幅広い表現力を備えたイヤホンだ。

しかしここで誤解してほしくないのは、「迫力一辺倒ではない=迫力は控えめに……ではない!」ということ。

例えば和楽器バンド「Ignite」のようなラウドロックサウンドを聴けば、このイヤホンの「迫力の重低音」が解放される。7弦ギターのヘヴィリフ!5弦ベースのヘヴィドライブ!素晴らしい粒立ちのツーバス!



圧倒的なパワーを備えた上で、それを常に全開で放出し続けるのではなく、冷静に適切にコントロールし、必要な場面に必要なだけ発揮。パワー偏重でそのパワーを常時放出し続ける超サイヤ人第3段階ではなく、冷静にバランスをキープした上で必要に応じて瞬間的な超パワーを発揮する超サイヤ人第4段階。それがHA-XC90Tから引き継ぐ、HA-XC91Tの音作りなのだ。

極みに達した重低音サウンドは健在。そこにノイズキャンセリング機能までも追加され、ケース小型化で使い勝手も向上。

JVC「重低音×タフ」完全ワイヤレスはまた新たな頂点を生み出した。

多様な音楽性で人気の20歳ラッパー「空音(そらね)」を製品アンバサダーに起用。彼の新曲『crayon』のMVにも「HA-XC91T」が登場している



(PR企画 提供:JVCケンウッド)

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