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実は大進化していた!アップル純正「マップ」でバーチャル旅行しよう

公開日 2020/08/07 14:53 山本敦
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アップルのOSに標準搭載されている純正の「マップ」アプリが、8月5日に大型アップデートを実施。地図上で指定したエリアを高精細な静止画とアニメーションにより3Dビューで見渡せる「Look Around」など、日本向けに新機能の追加を実施した。



Look Aroundは北米のサンフランシスコやロサンゼルス、ニューヨークなどいくつかの大都市から先駆けて利用できていた。この機能が、米国外で初めて日本に上陸した格好だ。

マップアプリの日本向けアップデートには大きな4つのポイントがある。

ひとつは、表示の高精細化が図られたこと。ベースマップの情報量が大幅に増えて、ランドカバー(地表の状態)が道路/草地/森林など、細かく色分けされて見やすくなった。たとえば都内であれば、代々木公園や皇居など、緑豊かな敷地内の歩行者道も地図上に正確に表示される。東京ディズニーランドのようなレジャー施設内を上空からのぞくと、建物やアーケードの形状までが正しく反映されていた。

アップデートの実施前後で新宿御苑のマップを比較してみると、ランドカバーの情報量が格段に増えていることがよくわかる

ふたつめには、マップを3D表示に切り替えた際に再現されるランドマークのオブジェクトが増えて、描画精度が向上した。横浜・山下公園に停泊する氷川丸、横浜マリンタワーを見比べてもらえれば差は明らかだ。

山下公園の3D表示。ランドマークの3Dオブジェクト表示がリッチになった

みっつめは、観光地など人気スポットの「カスタムアイコン」が増えたこと。マップのズーミングをピンチアウトして拡大率を低くしてもカスタムアイコンは表示されるので、目印としても役に立つ。今後もカスタムアイコンは続々と追加を予定しているようだ。

マップ上のランドマークを見やすく表示してくれるカスタムアイコンが続々と増えている

そして、今回のアップデートの最大の目玉になるのが、Look Aroundだ。日本では東京の首都圏エリア、近畿は大阪・京都・神戸・奈良、東海は愛知・三重の都市部エリアから対応が始まった。マップのズーミングをピンチインして拡大率をある程度まで上げていくと、iOSの場合は画面の右上隅に “双眼鏡” のアイコンが表示される。これをタップすると、マップの画面上部にLook Aroundビューのウィンドウが立ち上がり、マップを移動しながら周辺の3Dビューが楽しめる。

京都は様々な場所がLook Aroundに対応。マップ上で散策を楽しめる

また、Look Aroundの画面を拡大して全画面表示にもできる。初めて足を運ぶ慣れない土地を訪問する前に街の様子を3Dビューで見て、目印になる建物などをチェックしておきたい場面で役立ちそうだ。今年の夏は新型コロナウィルスによる感染の拡大を予防するため、遠くへ旅に出ることもなかなか難しい。高精細で滑らかに動くLook Aroundの3Dビューで、バーチャル・トラベル気分を味わってみてはいかがだろうか。

8月5日時点で試したところ、Look Aroundを含むマップアプリのアップデートはiOS 13/iPadOS 13で利用できた。

秋に正式リリースが予定されているiOS 14/iPadOS 14では、さらにAppleのエディターによるガイド情報の拡充や、海外を皮切りに自転車・電気自動車での経路検索がマップの新しい機能として加わる。引き続きアプリのアップデートに注目したい。

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