アラウンドイヤータイプのワイヤレスヘッドホン新モデルが発表

<IFA>ゼンハイザー「MOMENTUMシリーズ」が第3世代に進化。さらに充実したノイキャンと音質を体感

山本 敦
2019年09月06日
ドイツ・ベルリンで開催中の「IFA 2019」に出展するゼンハイザーは、招待制のプレイベントにおいてヘッドホンの新製品「MOMENTUM Wireless」を発表した。2012年に誕生した「MOMENTUM」シリーズの第3世代にあたるモデルだ。

ゼンハイザーの看板シリーズ「MOMENTUM」シリーズの第3世代として、ノイズキャンセリング付Bluetoothヘッドホン「MOMENTUM Wireless」が発表された。カラバリはブラックとホワイトの2色

今回発表された新モデルはアラウンドイヤースタイル。ゼンハイザー独自のノイズキャンセリング機能のほか、Bluetoothワイヤレスリスニング機能、専用アプリ「Sennheiser Smart Control」への対応などを合わせて実現している。カラーバリエーションはブラックとホワイトの2色がある。欧州での発売時期は、ブラックが9月上旬、ホワイトが11月を予定する。価格は399ユーロ(約47,000円)。


本機の特徴をゼンハイザーのコンシューマー向けヘッドホン・イヤホンの事業を統括するクリスチャン・アーン氏に聞いた。

ゼンハイザーのクリスチャン・アーン氏に新製品の魅力を訊ねた

第3世代に進化した「MOMENTUM Wireless」には、新開発の42mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載。ゼンハイザー独自のアクティブノイズキャンセリング機能も、「より自然な効果を意識してブラッシュアップを心がけてきた」とアーン氏が語るように、音楽リスニング体験を向上させる多彩な機能が追加されている。

ゆったりとした大柄なイヤーカップを特徴とするアラウンドイヤースタイルのMOMENTUM Wireless

イヤーカップの表裏にマイクを乗せて高精度な消音処理を行う、ハイブリッド方式のデジタルノイズキャンセリングだ。消音効果はノーマルとソフトから選択ができ、ソフトを選ぶと消音効果をオンにした時に感じる圧迫感がより軽減されるとのことだが、筆者がイベント会場で試したところでは、ノーマルを選択した場合でも高い消音効果を発揮しつつ不自然な感覚は一切なかった。

また、「Anti-Wind」という、マイクによる集音をコントロールして風切り音を防止する機能が用意されているほか、外音取り込み機能(トランスペアレント・ヒアリング)も搭載する。各モードの切り替えは本体イヤーカップ側面に設けられたボタンをクリックして行う仕様だ。

側面にゼンハイザーのブランドロゴを配置

BluetoothのオーディオコーデックはaptX LL/aptX/AAC/SBCをサポートする。アーン氏は「MOMENTUMは幅広い音楽ファンをターゲットにしているヘッドホンなので、一般的なオーディオコーデックをサポートすることを優先した」と、aptX HDやLDAC、LHDCなどワイヤレスでハイレゾ相当の高音質再生を実現するコーデックの採用を見送った理由を述べた。

3Dフォールディング機構を採用。専用ポーチの中にコンパクトに収納できる

イヤーパッドやヘッドパッドの外装にはシープスキンレザーを採用。ヘッドバンドの金属パーツにはステンレスを採用している。ヘッドパッドのクッション性を高めているので、つけ心地に関して「本体の質量は第2世代のMOMENTUM Wirelessから変わっていないが、より軽快な装着感が長時間持続する体験をお楽しみいただけるはず」とアーン氏は太鼓判を押している。バッテリーライフは最大17時間の音楽再生をサポートしている。

肉厚なイヤーパッド。イヤーカップの側面に数々のリモコンボタンを配置。充電ケーブルはUSB Type-Cになった

このほかにも面白い機能として、Bluetoothトラッカーの「TILE」を内蔵している。万一、MOMENTUM Wirelessの所在が分からなくなったときにも、事前にTILEを登録しておけば見つけられる確率が飛躍的に高くなる。

会場のデモ機で試してみたところ、大勢の来場者で賑わう中でも音楽のディテールがクリアに聴き取れる、高度なノイズキャンセリング機能の実力をしっかりと体験できた。外音取り込みをオンにすると、外の環境音が自然なバランスでミックスされる。街を歩きながら音楽を聴くときには、この機能を活用して安全性にも気を配りたい。

IFAプレイベントで賑わうゼンハイザーのブース

音質はMOMENTUMシリーズの伝統的な「バランスの良さ」を継承しながら、低域の立体感としなやかさをより鮮明に引き出したチューニングに練り上げられていた。ロックのボーカルやエレキ、ピアノのメロディは力強く前方に迫ってくるし、シンセサイザーの高域の描き方も艶っぽい。ゼンハイザーらしい、血の通ったエネルギッシュなサウンドが存分に楽しめるヘッドホンだ。国内でゆっくりと聴ける日が来ることが、今からとても楽しみだ。

社長のアンドレアス・ゼンハイザー氏もMOMENTUM WirelessやAMBEOなど同社の今後の新しい展開に期待を表明した

なお、今回のプレイベントでは、オンイヤータイプのMOMENTUMについては更新のアナウンスがなかった。こちらも近く実現することになるのか、今後の動向に注目していきたい。

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