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USB入力のクオリティもチェック

旗艦SACDプレーヤーの技術を継承した“末弟”の実力は? エソテリック「K-07Xs」レビュー

2019/07/02 山之内 正
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伸びやかさと空間の広がりが秀逸。会場の雰囲気を生々しく伝えてくれる

ディスク再生と並ぶ本機の重要な機能であるファイル再生にも目を向けてみよう。今回はパソコンとミュージックサーバーのUSB接続を両方試し、さらにディスクと同一の音源も用意してファイル再生との聴き比べも行った。

2.8MHzのDSD音源で再生したルーセルの『バッカスとアリアーヌ』は、飽和感のない伸びやかさが際立ち、空間の広がりはディスクよりも1段階上回っているように感じられた。トロンボーンやトランペットは楽器イメージがピンポイントで収束し、適度な距離感を保ちながらも音がまっすぐ聴き手の耳に届く。その鳴りっぷりの良さはコンサート会場で体験するものにかなり近く、大きめの音量で聴いたときの音圧感の強さを強く印象付けた。

ジャズはドムネラスのライヴ録音から『High Life』を再生。演奏が始まる前から会場の雰囲気を生々しく伝え、臨場感の表現にハイレゾ音源ならではの良さが聴き取れる。サックスとヴィブラフォンはイメージがやや大きめに広がるが、音が出るポイントはどちらも明確で、特にヴィブラフォンが発音する瞬間の音のまとまりの良さは高い水準にある。

本機の背面端子部。入出力音声端子の構成は前モデルと同様だが、新たに、独自の電流伝送方式「ES-LINK Analog」出力に対応した(端子はXLRと兼用で切り替え式)

アタックを鮮明に再現すれば楽器ごとの音色の違いがはっきり伝わるし、多少音像が大きめでも違和感を感じることはない。そうした長所はディスク再生で感じたものとほぼ共通だが、より上流に近い音源を聴くとそれぞれの録音の特徴がダイレクトに聴き取れるようになり、興味深い。

本機とK- 05Xsの間には15万円の価格差がある。細かい違いはあるものの実質的にはメカニズムの違いが大きく、納得のいく設定だと思うが、デジタル入力でファイル再生を楽しむ場合は、この2機種の間にほとんど差はなく、本機のコストパフォーマンスの高さが際立ってくる。

USB入力の対応フォーマットが大幅に拡張されて最新仕様に進化していることもあり、ファイル再生の頻度が高い場合は本機を強くお薦めする。

(山之内 正)
<Specification>
●再生可能ディスク:SACD、CD(CD-R/CD-RW対応)●出力端子:XLR/ESL-A(2ch)×1、RCA(2ch)×1●出力インピーダンス:XLR40Ω、RCA 15Ω●最大出力レベル(1kHz、10kΩ負荷時): XLR5.0Vrms、RCA 2.5Vrms <SACD XLR 出力時>●周波数特性:5Hz〜55kHz(-3dB)●S/N:119dB(A-Weight)●歪率:0.0013%(1kHz)●デジタル出力:COAXIAL×1、OPTICAL×1●デジタル入力:COAXIAL×1、OPTICAL×1、USB-B(USB2.0準拠)×1 <クロックシンク入力フォーマット>●端子:BNC●入力可能周波数( ±15ppm):44.1kHz、48kHz、88.2kHz、96kHz、176.4kHz、192kHz、10MHz、22.5792MHz、24.576MHz●入力インピーダンス:50Ω●入力レベル:矩形波 TTLレベル相当、サイン波0.5〜1.0Vrms●消費電力:26W ●サイズ:445W×131H×357Dmm(突起部を含む)●質量:約14.2kg●取り扱い:エソテリック(株)
※本記事は季刊・Net Audio vol.32 Winter 所収記事を転載したものです。本誌の詳細および購入はこちらから。

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