【特別企画】ヘッドホンアンプも検証

プロ機譲りの高忠実サウンドが10万円台前半から − MYTEKのUSB-DAC 3機種の音質をチェック

山之内 正

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2018年06月12日
プロ用音響機器での実績やいち早くDSD対応USB-DACを手がけるなど、デジタルオーディオの最前線を担うブランドとして知られるMYTEK Digital。その最新モデルである「Manhattan DAC II」「Brooklyn DAC+」「Liberty DAC」が、6月から発売される。話題のMQAについてもハードウェアデコーダー機能を備え、アナログ段やヘッドホンアンプ部も充実させたこの3機種を山之内正氏が試聴した。

MYTEK DgitalのUSB-DAC 3機種を一斉レポート。上写真はフラグシップモデル「Manhattan DAC II」

最新技術にいち早く対応してきたMYTEK

MYTEK(マイテック)はニューヨークに本拠を置くプロ用音響機器メーカーで、同社のDSD対応A/Dコンバーターやレコーディング機器は世界中のスタジオに導入されている。創業者のミハウ・ユーレビッチはポーランド出身の優秀なエンジニアであり、DSD関連分野とハイエンドオーディオの世界では誰もが知る著名な人物。MYTEKの製品は彼の先進的な技術と優れた感性が形になったものとみなしてよい。

MYTEKのコンシューマー向け製品はDSD対応のD/Aコンバーターがおなじみの存在だ。プロ仕様とホーム仕様のモデルを併売した2011年発売の「Stereo192-DSD DAC」が人気を博し、その後上位モデルとして「Manhattan」を導入。さらにStereo192-DSD DACは新世代の「Brooklyn」として大幅にリニューアルされたが、その際にいち早くMQA対応を果たすなど、開発スピードの速さが話題を集めた。他社に先駆けて最新技術を導入する姿勢はミハウ・ユーレビッチの旺盛な開発力を物語るもので、現在に至るまでそのアプローチは健在だ。

春のヘッドホン祭に合わせて来日したミハウ・ユーレビッチ氏。DSDフォーマットの策定にあたっては、マスターレコーダーの試作機開発にも携わったことでも知られている

D/Aコンバーターの最新ラインナップは上位2機種の後継として「Manhattan DAC II」と「Brooklyn DAC+」が登場し、さらにその下位モデルとして最新の「Liberty DAC」を加えた3機種で構成される。

それぞれハイエンド、ミドルレンジ、エントリーに位置付けられるが、基本コンセプトや仕様は3機種ほぼ共通で、PCM384kHz/32bit、DSD11.2MHzまでのハイレゾのサポートに加え、MQAのハードウェアデコード対応、ゲインの高いヘッドホンアンプ内蔵といったフィーチャーを共有する。上位2機種はアナログ入力を装備し、プリアンプとして動作する点も注目すべきポイントだ。

「Manhattan DAC II」(予想実売価格¥780,000前後)

「Brooklyn DAC+」(予想実売価格¥270,000前後)


「Liberty DAC」(予想実売価格¥125,000前後)

DACは3機種ともにESS製を採用するが、Manhattan DAC IIが「ES9038 PRO」、Brooklyn DAC+が「ES9028 PRO」、Liberty DACが「ES9018 K2M」とクラスごとにグレードの異なるチップを使い分けている。

内蔵クロック回路も上位2機種が内部ジッター0.82ピコ秒のMYTEKフェムトクロックジェネレーター、Liberty DACが同10ピコ秒のクロックジェネレーター内蔵という違いがあるが、Liberty DACも同クラスのD/Aコンバーターのなかでは最先端の仕様を誇る。ちなみに上位2機種はワードクロック入出力をそなえており、複数の機器を同期させたマルチチャンネル再生にも利用できる。

高いコストパフォーマンスを誇る「Liberty DAC」

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