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DP-X1A譲りの充実したオーディオ機能

こんなハイレゾスマホを待っていた!オンキヨー“GRANBEAT”「DP-CMX1」速報レビュー

公開日 2017/01/26 14:00 山本 敦
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TOKUの「Wings Of Love」では、ボーカルのしっとりとした質感が伝わってくる。Xperia Z5 Premiumで聴くサウンドに比べると明らかに中低域の厚みが感じられ、音楽の安定感に満足できる。音場が立体的に広がって階調もきめ細かい。バックで演奏されるストリングスやピアノの音色も鮮やかに描かれ、自然と音楽に気持ちが入り込む。今までのスマホでは味わえなかったライブ感だ。

ジャケ写を白黒にして背景に表示、再生楽曲のシーケンスをサークル状のグラフィックで表示させるか、再生楽曲のカバーアートを大きくカラーで表示するか2種類の再生画面モードが選べる

オーディオテクニカのBluetoothヘッドホン「ATH-DSR9BT」も用意して、aptX HDによるワイヤレス再生の実力も試した。TOTOの35周年アニバーサリーツアーから「Stop Loving You」を再生すると、特に中高域がとても華やかで心地よかった。ボーカルやエレキギターのハイトーンはハリがあって伸びやか。メロディに充実した存在感がある。楽曲終盤のドラムソロでは、リズムの軽快さに加えて、音の一粒ずつに彫りの深さと重みを感じる。ライブ会場の空気感までリアルに再現してくれるようだ。

aptX HDに対応するオーディオテクニカの「ATH-DSR9BT」でワイヤレス再生をチェックした


バランス接続によるハイレゾ再生も圧巻

続いてハイレゾの楽曲は、ソニーの「XBA-Z5」を使いバランス接続とアンバランス接続を聴き比べてみた。楽曲は上原ひろみの『SPARK』から「Wonderland」を選んだ。比較対象のリファレンスにAstell&Kernの「AK300」も用意した。

ハイレゾ再生はバランスとアンバランス接続でそれぞれ試聴した

解像感が高く、クリアな中高域がDP-CMX1の持ち味と言える。同じくAndroidを搭載したオンキヨー初のハイレゾDAP「DP-X1」を聴いた時にハッとさせられた、特徴的な中高域の鮮鋭感に近い印象が本機にもある。ピアノは輪郭が鮮明に描かれ、スピード感と切れ味も抜群。ドラムスの高域がすっと無音の中に解けていく爽やかさがいい。低域もむやみな色付けが感じられないので、エレキベースの弦が強く弾かれるインパクトの瞬間までを描き出せる。

DSDは出力形式やリアルタイムDSD変換などスマホらしからぬ充実した設定項目を用意する

DSDの出力形式を3種類から選択

バランス接続に切り替えると、ピアノのダイナミックな躍動感が一皮むける。肉厚なAK300のサウンドに比べると、DP-CMX1はよりシャープで切れ味が鋭く感じる。楽器の距離感が明らかになり、音色のリアリティがいっそう引き立つ。ボーカル曲では歌い手の実体感がぐんと前に迫ってくる。

言うまでもなく、こんな体験は既存のハイレゾ対応スマホでは到底味わうことができなかった。ACG駆動モードに切り替えると、AK300に近い中低域のボリューム感も乗ってくる。聴感上の各帯域のバランスはどのリスニングモードを選択しても一貫してとても自然だった。


MQAのハイレゾ再生に対応した初めてのスマホ

DP-CMX1はMQA再生に対応する初のスマートフォンでもある。MQAの魅力は時間軸の観点からより自然な音の再現性を追求したサウンドそのものにもあるが、ハイレゾ音源のファイルサイズをよりコンパクトにできて、ポータブル機器のストレージの負担を軽減できる点も注目されている。

MQAの音源を再生すると再生画面の左下にロゴと青いインジケーターが点灯する

MQAのハイレゾ音源はさらに低ビットレートで配信できるようになるので、LTE経由でインターネットに常時接続できるスマホと親和性が高いとも言われている。年初にスタートしたTIDALのMQAによるハイレゾ配信は、TIDAL自体が日本未導入であること、DP-CMX1での対応も決まっていない。しかし、将来的にはDP-CMX1でいち早くハイレゾの音楽ストリーミングを楽しめるようになるかもしれない。

次ページe-onkyoからMQAをダウンロードして再生してみる

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