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アプリ連携でテザリングにも対応

1mから60インチ投写!オプトマの手の平サイズプロジェクター「ML750STS1」を試す

2016/11/24 海上 忍
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オプトマの人気モバイルプロジェクター「ML750」をベースに、Wi-Fi対応/短焦点レンズを搭載した「ML750STS1」が同社直販サイト限定で販売されている。モバイル性と柔軟性が増し、さらに使いやすくなった本機の魅力に評論家・海上 忍氏が迫る。

■手のひらサイズ/Wi-Fi対応の短焦点プロジェクター

プロジェクターにおいてDLP方式を採用するメリットといえば、まず思い浮かぶのは明るさとコントラストの高さだが、「小型化の容易さ」も忘れてはならない。近年では光源のLED化が進展、RGB各色独立のLEDを高速で切り替える単板式が登場し、より小型でカラーブレイキングが少ない製品の開発が可能になったことから、小型プロジェクター市場においてDLP方式の採用事例が増えている。

今回取りあげるOptomaの「ML750STS1」は、そのDLP方式を採用したモバイルプロジェクター。2015年に発売された「ML750」(レビューはこちら)をベースに短焦点レンズを搭載、さらにモバイル性と柔軟性を高めた製品だ。そのため独立RGBのLED光源など基本スペックはML750を踏襲するものの、ワイヤレス機能「HDCastPro」が加わるなど、製品としての魅力は大幅にアップしている。

DLPデバイスを採用した短焦点モバイルプロジェクター「ML750STS1」。オプトマ直販サイトのみでの限定販売となっている。

必要な投写距離が短くなったことは、最大のメリットだろう。ML750は投写距離1メートルで30インチ相当だったところが、ML750STS1は同じ1メートルで60インチ相当と、よりスクリーンに近い場所で大画面を実現できる。短焦点用レンズの搭載により筐体の高さは12ミリほど増したが、手のひらサイズでこれだけの至近投写/大画面を実現できるのはうれしい。

1メートルで60インチ相当の投写を可能にする短焦点レンズ

多少サイズは増しているが、女性編集部員の手のひらにもおさまった

自動台形補正機能の追加も見逃せない。本体を傾けたときに生じる画像の歪みを感知し、あるべき長方形の画面に自動修正してくれるのだから、特に移動先での利用には重宝するはず。逆さ投写や上向き/下向きなど360度の投映が可能という点も、ML750にはない特長であり、ただ短焦点レンズに換装しただけの製品ではないことがわかる。

ML750とML750STS1の主要スペック比較

■Wi-Fi対応/アプリ連携によりテザリングも可能

ユーザビリティの観点では、ワイヤレス機能の追加のほうがインパクトが大きいかもしれない。Wi-Fiは内蔵ではなく、背面のUSB A端子に専用ドングルを接続する後付け方式だが、「HDCastPro」という強力なアプリケーションが提供される。

専用ドングルを接続することでWi-Fiが使用できる

HDCastProは、ML750STS1に組み込みのソフトウェアと、同名のスマートフォンアプリで構成される。ML750STS1はWi-Fiアクセスポイントとしての機能を備えるため、スマートフォンやタブレットを子機として接続、そこに保存されているビデオや写真、PDFなどのドキュメントを映そうというわけだ。ML750同様にmicroSDカードなど外付けメディアも利用できるが、スマートフォン/タブレット上のコンテンツを直接再生できることは、活用範囲を大きく広げてくれる。

ワイヤレス機能にアクセスするスマートフォンアプリ「HDCastPro」の操作画面

最大で4台の子機が接続でき、それにあわせ画面も4分割できる

この機能の目玉は、スマートフォンのテザリングサービスに切り替えできることだ。操作メニューの左下にある「3G4G」ボタンをタップすると、SSIDとパスワードを入力する画面が現れるので、ここにテザリング設定画面(iPhoneの場合「設定」アプリの「インターネット共有」画面)で設定したパスワードを入力すればOK。「Send Hostspot Request」ボタンをタップし、スマートフォンのテザリング機能を有効化すれば、今度はML750STS1がスマートフォンの子機へと切り替わるしくみだ。

コントローラ画面の「3G4G」ボタンをタップすると、スマートフォンのテザリングサービスに切り替える画面が現れる(画面はiOS版アプリ)

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