HOME > レビュー > 第4世代に進化したMONITOR AUDIOのスピーカー「ゴールド・シリーズ」を聴く

優れたポテンシャルを持つ新たなゴールド・シリーズ

第4世代に進化したMONITOR AUDIOのスピーカー「ゴールド・シリーズ」を聴く

公開日 2015/12/15 12:00 藤岡 誠
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

楽器の音色の違いまでリアルに再現できる
価格以上の音質・音調を聴かせるスピーカー


「ゴールド・シリーズ」にもピアノ・エボニー仕上げが登場。価格は672,000円(ペア・税抜)となっている(通常モデルは560,000円/ペア・税抜)
●「GOLD 300」の音質的魅力
ストレートな押し出し感と温かくて広い空間表現が特筆


「GOLD 300」はいくつかのアンプや、様々な楽曲で試聴を行ったが、結論から言えば、価格以上の音質・音調を聴かせるスピーカーである。十分にワイドバンドで、中低域周辺から低域方向に曖昧さのないストレートな押し出し感があるため、音場空間が温かくそして広がって聴こえる。こうした音場感はブックシェルフ型の2機種にも感じられるから、どうやら今回の「ゴールド・シリーズ」の特質と言えそうである。

ゴールド・シリーズは、ウォールナット、ピアノ・エボニー、ピアノ・ホワイト、ピアノ・ブラックの4種類の仕上げが用意されている

ヴァイオリンは高弦の切れ込みが自然で濡れた印象。弦楽合奏でのストリングスのハーモニックスもたっぷりとして心地がいい。この帯域にはわずかに特徴的音色を感じるが、これは本機のリボン型トゥイーターの個性だろう。

現代ピアノやフォルテピアノはそれぞれの音色的相違をリアルに表現する。コントラバスも弦と胴が調和してウェルバランスだ。各種グランカッサのハイスピードな迫力と低域方向の伸張と音圧。オーケストラなどの大編成物のダイナミックレンジも良好だ。逆に、小音量時のバランスも問題なし。


優れたアンプであるほど能力がさらに引き出される


本機は可能な限り優れたアンプとの組合せが好ましい。そして、せっかくだからバイワイヤ接続を是非とも実行されたい。さらに、セパレートアンプでは、ステレオパワーアンプ×2台、あるいはモノブロックパワーアンプ×4台を駆使してパラレルドライブ(バイアンピング)にチャレンジするのも素晴らしい。本機は、これを実行しても決して無駄にならないだけの能力が備わっているからだ。



MONITOR AUDIO
スピーカーシステム

GOLD 300
¥560,000(ペア/税抜)

Specification
●形式:3ウェイ・フロアー型リアーポート・バスレフ ●使用ユニット:165mm RST バス ドライバー×2、100mm RST Mid-rangeドライバー、C-CAMリボントランスデューサー ●クロスオーバー周波数:790Hz,2.3KHz ●インピーダンス:8Ω
●許容入力:200W ●能率:90dB ●周波数特性:30Hz-60KHz ●寸法:317Wx1105Hx 370Dmm ●重量:27.2Kg ●取り扱い:(株)ナスペック

前へ 1 2

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE