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エプソン「EH-TW6600」で実現

【神奈川県・山本邸】映画人がアツく語る! “6畳間シネマ”の大画面体験

2015/02/13 記事構成:ファイル・ウェブ編集部
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ちなみに2人とも、普段自宅で映画を観るときはどういう環境で観ているのだろうか? 伺ってみると、ともに「自宅にある40型クラスの液晶テレビかPC画面が多い」という。普段の視聴環境と比べてどうだっただろうか?

山本さん「単純な画質の話だと、テレビとプロジェクターを比較してどちらが上というのは一概に言えないです。品質の高いテレビであれば、やはり光源を持っているだけあって暗部の再現性はより高いですし。でも、この大画面体験は他には代え難いものがありますね」。

横山さん「“映画を観た!”という満足感って、実は画質以上に“画面の大きさの体験”がかなりのウェイトを占めているんだということを今日実感しましたよ。あと、単純に“投影する”っていうのも“映画らしい”体験ですよね」。

続いて、あえてプロジェクターとして使いづらかった部分はあるか尋ねてみた。

山本さん「そうですね、これは民生機だから仕方がないと思うのですが、カスタムのカラー調整に関しては、満足のいく画質調整をするのはちょっとコツがいるかな…という感じです。当たり前なのですが、どうしても業務用のモニター/プロジェクターの方がやりやすいですね」

画質調整を行う山本さんの様子。「僕らはこういうのに慣れている方ですけど、普通の人はちょっと難しいかもしれないですよね…」とのコメント。なお、EH-TW6600には簡単に画質調整が行えるよう「シネマ」「リビング」などプリセットの画質モードも数種類備えている

■山本さんと横山さんの議論が白熱! プロジェクターの大画面が描く、“引きの画”の力強さ

続いて山本さんは「実は」と、TH-EW6600で観て感動した作品としなかった作品があったことを切り出した。それはどの作品か? そう記者が尋ねたのをキッカケに、ここから2人の白熱した議論が始まったのだった。

山本さん「実は『暗殺の森』なんかは、元々テレビディスプレイで観て感動した作品だったんですが、今日プロジェクターで観てもそれほど新しい感動は無かったんですよ。この差は何だろうなあ…」。

横山さん「それは僕も思ったんですけど、たぶんプロジェクターの大画面って、“引きの画”の力強さが特に凄いと思うんです。Blu-ray画質で、情報量が多い“引きの映像”を大画面で観ると、細かいディティールまで観えてきて高い没入感があって感動する。でも(山本さんに向かって)『暗殺の森』の今日観たシーンはアップのカットが多かったじゃん? それで、プロジェクターの大画面ならではの魅力を感じづらかったというのもあるんじゃないかな」。

感想と意見を熱く語り合う2人

山本さん「なるほど! それはあるかもね。確かに引きのシーンはどれも凄かった。個人的には『天国の日々』の農村が燃えていくシーンの炎の威力と迫力に衝撃を受けたよ。テレビディスプレイやPC画面で観ているときは、ただ“農村が火事になりました”という流れの中のワンシーンとして認識しただけだったけど、今日プロジェクターの大画面で観たら炎が迫ってくる恐怖を感じたんだよね。初めてあのシーンを“怖い”と思った」。

横山さん「そうそう。火事のシーンも凄かったし、その前のイナゴの大群のシーンも物凄い迫力だったね。あと『パリ、テキサス』のオープニングの荒野。ああいう広がりのある画も素晴らしかった。『パリ、テキサス』はディティールの再現性が高くて、すごく良い感じで観れて感動した」。

山本さん「同じく僕も『パリ、テキサス』は良かった。画の質感が感じられた。きっと、監督の意図に近いクオリティで再現されているんだと思う。あとこれ、Blu-rayソフト自体の品質も大きいかもしれないね。『天国の日々』『パリ、テキサス』『恋する惑星』『東京物語』と、今回観た中でクライテリオン版のソフトはどれも良かった(※クライテリオン版…米ボイジャー社が発売している映像ソフトシリーズ。世界中の様々な名作映画をソフト化しており、その品質が高く評価されている)。やっぱりクライテリオン版は凄いんだな(笑)」。

次ページ『東京物語』ではフィルムを観ている感覚に

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