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B&O PLAY「A8」レビュー − 佇まいはオーセンティック、機能は先進的。

公開日 2014/04/30 12:00 中林直樹
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B&O PLAY「A8」は、両側にスピーカーを採用するというオーセンティックなスタイルだが、A9のような、現在のトレンドであるフラットデザインを取り入れたフォルムが特徴的だ。また、A9と同様、AirPlayでのワイヤレス再生やDLNAによるネットワークオーディオにも対応。上部にはLightningコネクターも備えている。


Lightningコネクターも備えている
スピーカーは5インチミッドレンジ/ウーファーと、3/4インチトゥイーターがそれぞれ1基という構成だ。それぞれのユニットをパワフルなアンプが駆動するという方式もA9と同じ発想である。ワイヤレスやネットワークという機能、さらにはスピーカーやアンプへのこだわりだけを見ても、これが単なるデザインプロダクトではないことがわかるはずだ。また、Adaptive Bass Linearisationによって、小型システムにありがちな低域の物足りなさをカバーしている。


AirPlayでの再生ではからりと清々しいサウンドが溢れてきた。BECKの『モーニング・フェイズ』はそれが最も顕著に感じられた。ボーカルの湿度が低く、耳元をさらりと流れてゆく。このアルバムでは、前作のローファイな音作りを基本として、前後左右に音像を広げたようなアプローチがなされている。ヘッドホンで聴くとそれがよくわかる。ところが、そんなイメージが本機からも感じ取れるのである。音の広がりときめの細かさをたっぷりと味わえる。

ブラジルの著名なミュージシャンの多くはスタジオ録音盤をリリースすると、それをテーマにしたライブアルバムを発表する。カエターノ・ヴェローゾの『アブラサッソ・ライヴ』は、一曲目から観客がカエターノとともの大合唱。その会場の大きさや熱気も嫌味なく伝わってくる。コンパクトなボディながら、サウンドステージは広大だ。セッティングした部屋のどこに居ても臨場感が伝わってくる。さらに、Lightningコネクターを使ってiPhoneから再生した。本体のリング状スイッチで音量の調整や曲送り/戻しが可能。その音はAirPlay時よりもいくぶん密度が上がったように感じた。音楽とじっくり向き合いたいときはこのスタイルが良いだろう。



A8  Product Data
・価格:¥133,143(税抜)
・カラー:ホワイト/ブラック
    (別売カバーでインテリアに合わせたカスタマイズが可能)
・スピーカー構成:
  5インチミッドレンジ/バスユニット x 2、3/4インチトゥイーター x 2
・アンプ:
  70WクラスDミッドレンジアンプ x 2、35WクラスDトレブルアンプ x 2

・外形寸法:661W x 239H x 164Dmm
・質量:4.25kg

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