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AirPlay/DLNA/Denon Remote Appに対応

ネットワークオーディオ再生機能をコンパクトにまとめ上げた一体型コンポ「N5シリーズ」

公開日 2012/09/01 13:17 高橋 敦
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ネットワークオーディオシステム「CEOL(キオール)」シリーズのうち、CD再生とAM/FM受信の機能を省略して、大幅にコンパクトに、そしてやや安価にまとめられたのが「DRA-N5」だ。メインの再生ソースはAirPlayとDLNAネットワーク再生、デジタル接続iPodドックだ。

「DRA-N5」と専用スピーカー「SC-N5」

中でもネットワーク再生機能は充実。PCやNASに保存されている曲にネットワーク経由でアクセスして再生するDLNAネットワーク再生は、特にハイレゾ音源を楽しむ際に活用できる。本機はFLAC形式とWAV形式において192kHz/24bitまでの再生に対応。また両形式においては曲間に余計な無音を挿入しないギャップレス再生にも対応。加えてアップデートでApple Lossless形式にも対応予定だ。

操作性の面では、デノン専用アプリ「Denon Remote App」を利用可能だ。iOS版とAndroid版が用意されており、本体の機能のほとんどを手元で操作できる。

なお本機は無線LAN機能を内蔵。AirPlayとDLNAネットワーク再生、アプリを利用するにはネットワーク接続が必須だが、それをワイヤレスで実現できる。

今回はシリーズのスピーカー「SC-N5」と合わせて、AirPlayを中心に試聴。DRA-N5にはSC-N5に最適化されたフィルターが搭載されており、その組み合わせはベストパフォーマンスを生み出す。

小型システムとしては中低音が充実。高音側はやや穏やか。聴きやすく、優しい音調だ。ピアノ・トリオ作品では、ベースやドラムスの重量感が十分に表現され、音場全体にも厚みがある。ピアノにも厚みがあり、艶もなかなか。高音側ではシンバルを、ある場面では鋭く、ある場面ではしなやかに描き出し、描写の幅広さも見せる。

ロック系の音源において、前述の高音の穏やかさによって歪んだギターの荒々しさが控えられるのは、少し物足りなくも感じる。一方で女性ボーカルはサ行や息継ぎのシャープさをうまく和らげて、心地よい歌声にしてくれる。

主流となりつつある新しい再生ソースへの対応を詰め込み、音質も良好。新世代のエントリーシステムと言えるコンパクトオーディオだ。

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