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高音質サウンドをあらゆる場所で

デノン“GLOBE CRUISER”シリーズ ー ヘッドホン「AH-NCW500」/イヤホン「AH-W200」を聴く

2012/07/31 レポート/高橋 敦
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快適なサウンドとフィット感を実現したBluetoothワイヤレスイヤホン


“GLOBE CRUISER”「AH-W200」
本機はデノン“GLOBE CRUISER”シリーズに属するカナル型イヤホン。このシリーズは自宅から旅行先まで、どんな場所でも音楽を高音質で楽しめるというコンセプトで開発された。本機にもそのコンセプトを実現するための機能や仕様が数多く盛り込まれている。

まずはBluetoothによるワイヤレス接続を採用。USB充電の内蔵バッテリーで約5時間の動作を確保している。また付属ケーブルによって有線でリスニングを楽しむこともできる。ケーブルを鞄に忍ばせておけば、電池切れの際も安心だ。

ケーブルリスニングにも対応

ケーブルを装着したところ

またBluetoothの音声伝送コーデック(圧縮方式)はapt-Xに対応する。最新のAndroidスマートフォンでも対応が進んでいるこの方式は、従来の方式よりも圧縮率が低く高音質。本機の音の良さに貢献していると思われる部分だ。

電源投入時にはブルーLEDが点灯

内側はエンボス加工を施して装着感を高めている

装着感のポイントになっているのは、耳にフックする形のフレキシブルネックバンド。初めての際は装着に少し戸惑ったが、慣れてくるとその装着感と、特にフィット感は抜群に良い。装着したままで、駆け足で移動しても全然びくともしない。

スマートフォンと組み合わせた際の使い勝手もよい。本体のハウジング部にマイクとリモコンボタンを搭載。iPhone 4と組み合わせてのテストでは、再生ボタンのダブルクリックとトリプルクリックでの曲のスキップ操作も確認できた。

ハンズフリー通話にも対応

ボリューム調整のボタン

なお“GLOBE CRUISER”シリーズ向けには、iOS/Androidアプリ「Denon Travel」も提供される。曲を選択して再生できるほか、画面のグラフを指でドラッグして設定できるイコライザー機能、旅先で役立つ旅行アプリとの連携機能などを備えている。

付属のイヤーピース

専用キャリングケースと、エアラインアダプター、カラビナ

エスペランサ・スポルディングの曲では、ギターのパキッと硬質な感触が実に良い。シンバルも音色の芯がピシッとしており、抜けも良好。ビブラフォンも綺麗に輝く。ボーカルもクリアだ。ベースは相当に太いことに加えて音色の密度感も高い。

相対性理論の曲では、ギターのシャープさ、スピード感が好印象。ボーカルもシャープさを活かしているが、しかし耳に刺さる類いの鋭さではない。ベースはこの曲だと音像がちょっと大きくなりすぎるが、Denon Travelでの再生時には、そこはイコライザーで調整可能だ。

宇多田ヒカル「HEART STATION」では彼女の声の豊かな広がりを引き出し、全体的にも肉厚。充実感のある声と音場だ。

低音がかなり強いが、シャープな高音もそれに負けない存在感を発揮。主張のある音質を達成している。

ボックスはテーマカラーのブルーとブラックに彩色されている


高橋 敦 プロフィール
埼玉県浦和市(現さいたま市)出身。東洋大学哲学科中退後、パーソナルコンピュータ系の記事を中心にライターとしての活動を開始。現在はデジタルオーディオ及びビジュアル機器、Apple Macintosh、それらの周辺状況などに関する記事執筆を中心に活動する。また、ロック・ポップスを中心に、年代や国境を問わず様々な音楽を愛聴。その興味は演奏や録音の技術などにまで及び、オーディオ評に独自の視点を与えている。

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