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アプリの使い勝手もチェック

iPhone用ワンセグチューナー8機種を一斉テスト! − 受信感度や使い勝手などを徹底比較

公開日 2012/04/20 12:00 レビュー/安蔵靖志
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iPhone対応ポータブルワンセグチューナー【8機種・製品レビュー】

BUFFALO “ちょいテレ”「DH-ONE/IP」 ¥8,925(税込)


“ちょいテレ”「DH-ONE/IP」
このモデルが対応する視聴アプリ「ちょいテレi」は、全8機種の中で最も使い勝手が良い。チャンネル操作や番組表の表示は縦画面、テレビ視聴は横画面に固定されているアプリが多い中で、ちょいテレiは縦画面でも横画面でも利用できるようになっているのが大きな特徴だ。

筆者の環境ではフジテレビやテレビ朝日、NHK携帯Gなど全6チャンネル(9チャンネル中)を視聴でき、受信感度もなかなか高い。本体サイズがちょっと大きめ(幅30×奥行き45×厚さ12mm、約20g)なのが難点だが、バッテリーを内蔵しており、約2時間半ほどは本体内のバッテリーで視聴できるというのが魅力だ(本体のバッテリーがなくなるとiPhone、iPadのバッテリーを利用して視聴できる)。


ドック端子装着タイプのチューナーとしてはやや大きめの本体だが、バッテリーが内蔵されている

iPhone用ドック端子を備える
ワンセグ放送の画質は基本的にかなり粗いのだが、ちょいテレはほかのチューナーに比べてあまりブロックノイズが目立たないように感じた。スムージング処理を施して見やすくしているのかもしれない。また、字幕放送のテロップがiPhoneに最適化されており、とてもきれいで見やすい。

視聴は横画面の全画面表示のほか、縦画面や横画面でチャンネルや番組情報を同時に表示する視聴方法を選べる。チャンネル一覧画面で「>」ボタンを押すと、そのチャンネルの番組表を見ることも可能だ。録画・再生機能の使い勝手もなかなか良い。録画番組の再生時に字幕のオン・オフや2カ国語放送の切り替えが可能で、シーンサーチにも対応する。録画一覧にサムネイルが表示されないのは残念だが、全体的にとても使い勝手の良いアプリだった。

タテ画面/ヨコ画面のどちらでも視聴できるのが「ちょいテレi」の特徴


I-O DATA “SEG CLIP mobile”「GV-SC510/D」 ¥7,770(税込)


“SEG CLIP mobile”「GV-SC510/D」
こちらもバッファローの「ちょいテレ」と同様、iPhoneに装着するタイプのワンセグチューナーだ。ちょいテレに比べて若干軽くてコンパクト(幅32×奥行き37×厚さ12mm、約15g)なのが魅力となっている。


iPhoneのドック端子へダイレクトに接続する
テレビの視聴には「SegClip 2」アプリを使用する。ホーム画面で「テレビ」「録画番組」「番組表」「設定」の4つのメニューが表示されるのはほかにないユニークな点だが、字幕(文字放送)のオン・オフや音声の切り替えなどを設定画面で変更しなければならず、テレビ視聴の使い勝手はそれほど良くはない。だが番組表はなかなか見やすかった。受信感度は今ひとつで、筆者のテスト環境では5チャンネルを視聴できた。画質も割とブロックノイズが目立つように思えた。

SegClip 2の最も大きなメリットは、8機種の中で唯一「タイムシフト視聴」に対応している点だろう。初期設定で約100MBのタイムシフトバッファが割り当てられており(iPhone本体のメモリを使用)、約38分まで視聴中のチャンネルをさかのぼることができる。


タイムシフト視聴に対応した「SegClip 2」
チャンネルを変えるとその時点から番組のバッファリングが始まるため、視聴中のチャンネルに限られる。だが出先で野球やサッカーの試合などを視聴している際に、「得点シーンをさかのぼって見たい」といった要望にしっかりと応えてくれるうれしい機能だ。

初期設定では100MBになっているが、5MB(約114秒)から2GB(約762分)まで好みやiPhoneの空き容量に応じて変更できる。録画ボタンを押すとバッファされた映像を含めて記録してくれるとうれしいのだが、そこはボタンを押した瞬間から録画される仕様になっているようだ。


LOGITEC「LDT-1Si41」 ¥10,800(税込)


「LDT-1Si41」

iPhoneカバーのように本体を覆うように装着する
ロジテックの「LDT-1Si41」は今回レビューした8機種の中で、唯一のiPhone本体に装着するジャケットタイプのワンセグチューナーだ。1500mAhの内蔵バッテリーをワンセグチューナーの電源として利用するだけでなく、iPhoneへの充電にも対応している。iPhone 4/4S内蔵バッテリーの容量は1420mAhと言われており、それを上回るバッテリーを内蔵しているのが魅力だ。本体サイズは幅60×高さ125×厚さ13mmで、重さは約57g。iPhone 4/4Sを装着すると幅1.4mm、高さ9.8mm、厚さ5mm大きくなるが、何とかデザイン性を損ねていない印象を受ける。


iPhone対応のドック端子を搭載。内蔵バッテリーからiPhoneへの給電も行える
残念なのは受信感度の低さだ。本体左側にロッドアンテナを内蔵しており、視聴の際には引き出して利用する。だがロッドアンテナを最大に引き出しても、筆者の環境では9チャンネル中4チャンネルが何とか受信できるレベルだった。

専用アプリ「らくデジi」の使い勝手は悪くはない。番組表が表示されないのは残念だが、画面の左右フリックでチャンネル変更、上下フリックで音量調節ができるなど、直感的な操作に対応している。録画もワンタッチで、字幕のオン・オフもボタン一つでできるようになっている。

ただし、録画番組の再生機能はあまり良くない。録画済み番組がサムネイルで一覧表示されるものの、一覧画面に番組タイトルがないためわかりづらく、再生コントロール(早送りやシーンサーチなど)も全くできない。録画機能はおまけと考えた方がいい。

かなり辛口の評価になってしまったが、屋外で見晴らしの良い場所なら受信感度も決して悪くはないし、予備バッテリーとしての使い勝手は良い。装着しやすさとバッテリー容量が購買のポイントとなるだろう。


LOGITEC「LDT-1Si01」 ¥7,980(税込)


「LDT-1Si01」
ロジテックの「LDT-1Si01」は、iPhoneのドックに接続するタイプのワンセグチューナーだ。同社の「LDT-1Si41」と同様にロッドアンテナを内蔵する。本体サイズは幅57.4×奥行き10×高さ23mm(アンテナ・突起部除く)となかなかコンパクト。重さは約12gと、今回紹介する機種の中で最も軽いモデルとなっている。


本体にロッドアンテナを搭載
ただ、やはり惜しむらくは受信感度の低さだ。こちらも「LDT-1Si41」と同様にロッドアンテナを搭載しているのがあだとなったのか、筆者の環境では9チャンネル中4チャンネルしか見つけ出すことができなかった。

視聴アプリは「LDT-1Si41」と同じ「らくデジi」を利用しており、番組表の表示には対応していないものの、全体的な使い勝手は悪くない。特に、字幕の文字のきれいさは8機種中でもLDT-1Si41と並んでトップクラスだ。ただし録画した番組を再生する際に字幕のオン・オフができない(LDT-1Si41も同じ)ことには注意してほしい。


microUSB対応の端子を装備。本体を接続したままでiPhoneが充電できる
バッテリーは内蔵していないが、逆にチューナー内蔵バッテリーの充電を気にしなくて済むのは利点とも言える。消費電力は最大100mWと低いので、iPhoneのバッテリーをみるみる減らしてしまうという感じでもない。常に持ち歩いておき、たまにワンセグを見たい時だけ使いたいという人にはおすすめのモデルだ。


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