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フロアスタンド「RF-7 II」とブックシェルフ「RB-81 II」をレビュー

【連載レビュー第2回】上位ラインナップ「Referenceシリーズ」を聴く

公開日 2012/01/31 13:42 岩井喬
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■ブックシェルフ「RB-81 II」の音に触れる

続いては、活用の場が広いブックシェルフ型の最上位モデルとなる「RB-81 II」についても触れてみよう。こちらはシンプルな2ウェイ構成で、20cmのセラメタリック・コーン・ウーファーと2.5cmチタン・ダイアフラム・コンプレッション・ドライバーというシリーズ共通のマテリアルによる装備はきちんと継承されている。

RB-81 II

カラーバリエーションは、ラインナップ中で本機「RB-81 II」と「RB-61 II」がブラックとチェリーを用意し、「RB-51 II」「RB-41 II」はブラックのみのでの展開。なお、チェリーモデルでもフロントバッフルはブラック仕上げとなっている。

チェリーモデル

バスレフポートは前面に移され、シングルで横長のラウンド形状を採用している。また背面にはバイワイヤリング対応のスピーカーターミナルを確認することができた。ブックシェルフとはいえウーファーが20cmを超えるとその動きを支えるキャビネットも大型のものとなるので、必然的に存在感のある大きさとなっている。

バスレフポートは前面に配置

「RB-81 II」のサウンドとしては基本的に「RF-7 II」のものと傾向は近く、そのままダウンサイジングしたようなまとまりの良い音色である。前シリーズで感じたヒステリックな高域の鋭さは影をひそめ、バランス重視の鳴らしやすいスピーカーに仕上げられているようだ。

クラシック音源では程良い厚みのある管弦楽器のスムーズな立ち上がりと、自然な広がりを感じられるハーモニーのまとまりの良さ、キレの良さが味わえる。フォルテシモの立ち上がりも素早く、躍動感あるサウンドだ。

ジャズ音源では各音像は厚みがあり、クリアなピアノ、堂々とした胴鳴りの太さを見せるウッドベース、鮮やかに前へ飛び出すホーンセクションがそれぞれ有機的に融合し、キレ良く元気の良い空間を作り出す。

ドラムセットのアタック感、粒立ちも細かく表現しているが、ライドシンバルの爽やかな輝き感など、微細なポイントに光るものがある。ヴォーカルはクールな輪郭を際立たせ艶良く色っぽい口元が浮かぶ。

RB-81 II試聴の様子

ポップス音源のストリングスはハリを細やかに重ねながらスムースなハーモニーとして空間に広がる。クリアな音場で、ギターはボディ感を残しつつ引き締まった爪弾きを見せてくれた。キックドラムはドライで、ベースの腰高なプレイラインを刻む。「RF-7 II」よりもスマートなサウンド空間といった印象だ。

ロック音源ではリズム隊の厚みが締まり良く表現されており、ディストーションギターの刻みは厚みと粘りのある音色となり、骨太なパワー感が一層凝縮されている。

■「手軽にクリプシュスピーカーの醍醐味を味わえるハイC/P機」

ライオンヴィルではざらざらとした質感のギターの倍音がリッチに響き、シンセの音色は煌めきが強く一層鮮やかさが増す。リズム隊は腰高で、ヴォーカルは輪郭を際立たせ手前側に定位してくる。

ガールズ・デッド・モンスターは鮮やかなギターワークと爽快な鳴りの良さを聴かせるスネアのビートがスピード感を強調。口元の動きにフォーカスが絞られるヴォーカルも音離れ良く浮かび、適度に引き締まったリズム隊とバランス良い対比となる。

「Unmei♪wa♪Endless!」では「RF-7 II」のときよりもさらに前へヴォーカルが定位。ギターのザクザク感、ドラムの鳴りの良さも良く出ている。

背面の様子

小音量時のまとまり感も含め、「RB-81 II」のバランス良い音場感表現もまた魅力的である。このブックシェルフ型最上位モデルでもペア15万円以下であるので、フロアスタンド型を設置できない環境にあっても手軽にクリプシュスピーカーの醍醐味を味わえるハイエンドC/P機としてお奨めできる。

今回お届けした「RF-7 II」や「RB-81 II」以外にも「Reference」シリーズにはユニット口径サイズの違うフロアスタンド型やブックシェルフ型、及びセンタースピーカーやサラウンドスピーカーがいくつもラインナップしているので、設置する場所やリスニング環境に合わせてちょうど良い大きさのモデルをチョイスすると良いだろう。いずれもサウンド傾向は近いものとなっており、ホーン型特有の軽快なトーンを味わうことができるだろう。

■文中におけるアルバム名表記のないジャンルごと基本試聴ソース詳細
○クラシック
・『ブルックナー:交響曲第7番・第三楽章/スダーン指揮・東京交響楽団』(N&F:NF21202)
・『ホルスト:惑星・木星/レヴァイン指揮・シカゴ交響楽団』(ユニバーサル・グラモフォン:00289 477 5010)
○ジャズ
・オスカー・ピーターソン・トリオ『プリーズ・リクエスト』〜ユー・ルック・グッド・トゥ・ミー(ユニバーサル:UCCU-9407)
・『Pure2 〜Ultimate Cool Japan Jazz〜』〜届かない恋、夢であるように(F.I.X.:KIGA10)
○ポップス
・『Pure ~AQUAPLUS Legend of Acoustics~』〜運命、POWDER SNOW(F.I.X.:KIGA2)
○ロック
・デイブ・メニケッティ『MENIKETTI』〜メッシン・ウィズ・ミスター・ビッグ(DREAM CATCHER:CRIDE35)
・パンゲア『RETROSPECTACULAR』〜ショット(LION MUSIC:LMC286)


【次回予告】Galleryシリーズをテレビと組み合わせての詳細レポートを掲載!2月更新予定!
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