UGREEN、山崎賢人を新アンバサダーに起用。日本市場に本腰、NASの一般ユーザー化と店頭強化を狙う
UGREEN Japan(ユーグリーン・ジャパン)は9月11日、都内で「ユーグリーン『Good Choice, Colorful Life.』新アンバサダー&新CM発表会」を開催した。
新たなブランドアンバサダーとして俳優の山阜ォ人さんを起用するとともに、新CMを披露。あわせて、日本市場における事業戦略や製品群を発表した。
当日は、ユーグリーン・ジャパン社長の張 清鵬(チョウ サイホウ)氏、同社営業部長の魏 新宇(ギ シンウ)氏、同社日韓MKT LeaderのMay(メイ)氏、そして新ブランドアンバサダーに就任した山阜ォ人さんが登壇した。
張 清鵬社長はUGREENのグローバル事業について説明
発表会の冒頭では、ユーグリーン・ジャパンの張社長が、UGREENのグローバル事業と日本市場での成長について説明した。
同社は180以上の国/地域で事業を展開し、累計ユーザー数は3億人以上。2026年度上半期の売上高は約1400億円で、前年同期比50.9%増とした。
また、Frost & Sullivan社の調査を根拠として、2025年の一般消費者向け「テクノロジー延長製品」の年間出荷台数、および一般消費者向けNASの年間出荷台数・小売売上高において、それぞれブランド別世界1位になったとアピールする。
研究開発についても積極姿勢を示した。取得特許総数2,506件、うちデザイン特許1,941件、実用新案権517件、研究開発チーム1,546人という体制を紹介。張氏は今後もR&D投資を継続し、市場の先端を行く製品開発につなげる方針を示した。
グローバル戦略では、2024年の中国株式市場への上場に続き、2026年には香港での二重上場を見据えた手続きを進めていると説明。新たなグローバル本社も建設中で、完成後は海外事業をより迅速かつ効率的に展開できる体制を整えるという。
張氏は、日本市場をUGREENにとって重要な市場のひとつと位置付け、着実に成長を重ねてきたこともアピール。UGREENは2015年にAmazon Japanへ参入。2023年には年間売上高30億円を突破するとともにUGREEN Japanを設立し、ヨドバシカメラやビックカメラなど量販店での展開を開始した。
年間売上高は、2024年に50億円、2025年に85億円を突破。2026年の年間売上目標は130億円としている。発表会では、2026年度上半期だけで約60億円に到達したことも明らかにされた。2023年から2025年までのCAGRは68%。急速に成長する一方、同社は今後、ECに偏重することなく、販売形態そのものを広げていく構えだ。
現在、日本国内では20社以上の販売パートナーと協業し、1,000店舗以上へ販売網を拡大しているという。Amazon.co.jp、楽天、Yahoo! JAPANといったECに加え、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダデンキ、エディオン、Joshin、ノジマ、ドン・キホーテ、SoftBank、TSUKUMOなどにもチャネルを広げている。
UGREENは今後、「製品マーケティング」「ブランドプロモーション」「社会貢献」の3本柱で日本事業を強化する。そのなかで張氏が強調したのが、「ブランド認知」から「ブランド信頼」へ進むという方針。 日本法人の体制も拡充し、現地組織、人材、倉庫、物流、在庫管理、アフターサービスなどを強化し、日本市場へより深く根差した事業運営を進める方針だ。
「5つの日常ストレス」を解消する製品群を紹介。新CMのテーマも
営業部長の魏氏は、「重い」「熱い」「不安」「遅い」「見つからない」という5つの日常的なストレスを解決する充電/ストレージ製品群を紹介。テクノロジーによって日々の小さなストレスを減らし、本来やりたいことへ集中できる時間を増やすとの考えを示した。
「Nexode Air」は、小型・軽量・薄型と高出力を両立する充電製品で、シリーズ最大100W出力に対応。「MagFlow Pro」はQi2による最大25Wワイヤレス充電と冷却機能を組み合わせ、充電時の発熱を抑える。
「Nexode Pro」はディスプレイを搭載し、バッテリー残量や温度、充電サイクル、健康状態などを可視化。独自技術「DymondCell」を採用し、各種安全試験を通じて安全性も訴求する。
NASでは、デュアル10GbE、最大144TB対応のクリエイター向け高速NAS「NASync DXP GT」と、AIを活用する「AI NAS iDX」を展開。iDXでは自然言語によるファイル検索や長文資料の要約、議事録作成、写真整理などに対応し、NASをデータ保管庫から「仕事や行動を助けるパートナー」へ進化させることを目指す。
続いて登壇した日韓MKT LeaderのMay氏は、新CMについて「テクノロジーは何のためにあるのか」という問いを根底に制作したと説明。技術によって日常の不便を減らし、大切な時間や思い出を守るというUGREENの考えを表現したという。
CMでは、AI NASやモバイルバッテリー、充電器などを日常を彩る“出会い”として描く。山阜ォ人さんについては、作品や役に向き合う姿勢がUGREENのものづくりに対する考え方と重なることから、ブランドアンバサダーに起用したと説明した。
山阜ォ人さんが新アンバサダーに。新製品デモも実施
新ブランドアンバサダーとして登壇した山阜ォ人さんには、UGREENから専用の「UGREEN名刺」とAI NASが贈られた。山浮ウんはアンバサダー就任を光栄だと述べ、「素敵な商品がたくさんあるので、その魅力をうまく伝えていきたい」と意欲を表明。CMについては、「日常生活を彩る雰囲気が出ている、素敵なCMになった」と語った。
撮影時のエピソードについては、単に製品を手に持つのではなく、「自分の生活ならどこで、どう使うか」を考えながら演じたという。充電器ならベッド脇など実際に置く場所を想像し、モバイルバッテリーについては、グリーン系のストラップに「アウトドア」「ミリタリー」的な格好良さも感じたと振り返った。
会場では、山浮ウんがNAS「NASync」を操作するデモも行われた。タブレットからAI機能を開き、「スマートコマンド」へ「山崎賢人 CM再生」と入力。NASに保存されたデータからAIが該当する動画を検索し、CM映像を呼び出すという流れだ。
山浮ウんは、何年も前のデータを保存していても、目的のものへすぐにたどり着くのは難しいとしたうえで、文字で検索してすぐに取り出せることを評価。スマートフォンに大量の写真や動画がたまっていくことにも触れ、NASへまとめて保存できる点に関心を示した。
山浮ウんはモバイルバッテリー「Nexode」も体験した。製品を手に取りながら「デザインがかっこいい」と評価し、ケーブルと本体を別々に持ち歩かなくて済むことや、ストラップのデザイン、温度や残量を確認できる安心感を次々とチェック。「これから常に持ち歩きたい」「生活の一部に自然となっていくと思う」ともコメントした。
山浮ウんは最後に、UGREEN製品について「機能性」「デザイン性」「安全性」がそろっていると評価し、アンバサダーとしてその魅力を伝えていきたいと締めくくった。
【張 清鵬社長インタビュー】日本は米国・ドイツと並ぶ3大重点市場
発表会後、ユーグリーン・ジャパン社長の張 清鵬氏への個別インタビューでは、日本市場に対するより具体的な考えを聞くことができた。
張氏は「グローバル事業自体は好調に推移しているが、同社が重点市場として捉えるのは米国、ドイツ、日本の3市場。日本では今後、研究開発、製品、販売、アフターサービスまで幅広い領域へ継続的に投資していく」と話した。
その背景には、日本で売上が伸びている一方で、ブランドとしての認知度にはまだ伸びしろがあるという認識がある。張氏は、日本での売上規模に比べると「ブランド認知がまだ足りない」と分析。今回の山阜ォ人さん起用は、そのギャップを埋める施策のひとつだ。単に知名度を上げるだけでなく、ブランド認知の拡大をさらなるセールスの成長にもつなげていきたい考えを示した。
また、同社は日本市場においてAmazonなどオンラインチャネルを中心に急成長してきたが、日本では海外市場と比べても、リアル店舗で商品を購入するユーザーの割合が依然として大きいと見ているのだという。
そのため、張氏は次の成長ポイントを「店頭でどうブレイクさせていくか」に置く。現在すでに1,000店舗以上へ販売網を広げているが、今後は量販店などにおける認知、売り場での存在感、実機に触れる機会をさらに増やす考えだ。
現在、日本市場で好調な製品について尋ねると、張氏は「Nexode Air」系の充電製品を挙げた。特に65Wクラスの充電器が人気で、持ち歩きやすい軽さと小型サイズを維持しながら、ノートPCにも使える高出力を備えることが評価されているという。
もうひとつがディスプレイ付きモバイルバッテリーだ。日本のユーザーは、安全性や状態を目視できることへの関心が高く、残量だけでなく内部状態まで確認できる製品への反応が良いと分析する。
主力製品であるNASの日本市場における現状については、張氏はまだ「技術者向け」「法人向け」「PCに詳しいユーザー向け」というイメージが強いとみている。裏を返せば、一般消費者向けには大きな余地が残されている。今回、山浮ウん出演のCMや発表会でAI NASを大きく取り上げた理由も、そこにあるという。
「NASは専門技術者だけの機械ではない」ことを伝えるべく、張氏は、一般の個人ユーザーでも簡単に使える製品としてNASを広めたい考えだ。今回の山浮ウんによるAI検索デモも、専門的な管理画面や転送速度ではなく、「文字を入力すれば目的の写真や動画が出てくる」という分かりやすい体験を前面に出していた。
張氏は、日本市場で大切にしたい要素として「ブランド認知」「ブランド信頼」「安全性」を挙げる。「充電器やモバイルバッテリーは日常的に使う製品だからこそ、単に小型、高出力、低価格だけでは十分ではない。“安全で信頼してもらえる製品を作っているブランド”であることを、日本のユーザーへ伝えていくことが重要だ」と締めくくった。




