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ガジェット高額製品を痛めつける勇気

約52万円のApple Vision Proを約1.8mから落とすとどうなる? 痛めつける実験動画が公開

Gadget Gate
公開日 2024/02/06 10:12 多根清史
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アップルの空間コンピュータApple Vision Proは先週末に米国で発売されたばかりだが、現地では装着したままスケボーで疾走する動画が登場。The Wall Street Journalの名物記者ジョアンナ・スターン氏も24時間着けたまま生活し、スキー場で空間ビデオを撮影している(よく形状がスキーゴーグルに例えられることの洒落だろう)。

そんな過酷な状況で使ってみるブームが巻き起こるなか、アップル情報サイトAppleTrackを運営するサム・コール氏は、早くもVision Proの耐久テストを行った結果をYouTubeで公開している。

今回のテストは厳密に条件を制御しているわけではなく、屋内で手足を使ってできることを試しているに過ぎない。それだけに「日常的にVision Proが晒されるリスク」を洗い出したシナリオではある。

まずVision Proを装着したまま家の中を歩き回り、壁やキャビネットに20回ほど衝突。ヘッドセットの外の世界がほぼ歪みも遅延もなく見えるパススルーゆえに現実的な状況だが、フロントガラスに擦り傷がつくものの、深刻なダメージは受けていない。

ただ軽く接触する程度の生やさしいものではなく、壁に手を付けたまま頭突きのように何度もぶつける、ドアの角に当てる。果ては手に持ったまま(すでにユースケースを逸脱しているが)壁を殴りつけているが、機能に支障は全くなし。フロントガラスが割れる前に、着用者が脳しんとうを起こしそうだ。

次に落下テスト。まず6フィート(約1.8m)から落としたところ、やはりフロントガラスも外部カメラも無傷だったが、右側のスピーカーが作動しなくなった。ガラスに覆われていないバンド側面のケーブルが内部で断線したようで、音が出なくなったようだ。

その後、カーペットの上に数回落としても状態に変化はなく、よく持ちこたえている。さらに数回落とすと、左側のバンドも折れるなどダメージが発生。顔を覆い光漏れを防ぐライトシールも、たびたび外れている。マグネットが固定する力は、それほど強くないようだ。

そしてソファの上に乗った上での8回目の落下で、ようやくフロントガラスにヒビが入って粉々になった。それでも、割れたガラスは本体からきれいに剥がすことができ、ヘッドセット本体はほぼ完動している。

装着者の目元を外側に表示するEyeSightも点灯し、装着すると虹彩認証システムOptic IDによりロック解除され、内側のディスプレイにアプリも表示。空間ビデオも撮影できている。

Vision Proが発売されたのは、まだ米国のみ。価格は3499ドル(約52万円)〜であり、いろいろな意味で高嶺の花が痛めつけられることに複雑な想いを抱く人はいるだろう。だが、いざ買ってみればやってみたいとは思えない実験であり、貴重な知見は得られたといえそうだ。

Source: AppleTrack(YouTube)
via: 9to5Mac

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