HOME > ニュース > Apple、「iOS17」発表。電話/FaceTime/メッセージなど大幅機能強化

ガジェット連絡先の新たな共有機能「NameDrop」も

Apple、「iOS17」発表。電話/FaceTime/メッセージなど大幅機能強化

Gadget Gate
公開日 2023/06/06 07:45 編集部:小野佳希
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
Appleは、iOS 17を発表。電話、FaceTime、メッセージなどを機能強化したほか、連絡先の新たな共有機能「NameDrop」を追加するなどした。

iOS 17

電話アプリには、パーソナライズされた連絡先ポスターを追加。自分の見た目をカスタマイズして着信時の表示を新しいものにすることなどが可能になる。なお、連絡先ポスターは他社製の通話アプリでも利用できる。

連絡先ポスターのイメージ

誰かが留守番電話を残す時にリアルタイムでメッセージが書き起こされ、ユーザーはそれを確認して、発信者がメッセージを残している間にその電話に出るかどうかを決めることができるライブ留守番電話にも対応。通信事業者によって迷惑電話と識別された番号からの電話は、ライブ留守番電話には表示されず、直ちに着信拒否するという。本機能による書き起こしは、Neural Engineのパワーによって、(クラウド上ではなく)デバイス上で処理されるため、プライバシーが完全に保護されるとも説明している。

FaceTimeはオーディオとビデオによるメッセージにも対応。相手が電話に応答しない場合、あとで楽しめるようにメッセージを共有できる。ハート、風船、花火、レーザー、雨などのリアクションといったエフェクトを簡単なジェスチャーで発動することもできる。これらのエフェクトは他社製のビデオ通話アプリでも利用できる。

Apple TV 4Kと連係することで、FaceTimeをテレビの大画面で表示することも可能に。Apple TVから直接ビデオ通話を開始することも、iPhoneで開始した通話をApple TVに引き継いで友人や家族をテレビ画面で見ることもできる。ユーザーが部屋の中を動き回ってもフレーム内に収めるセンターフレーム機能にも対応している。

メッセージアプリも見た目が刷新され、大きくアップデート。新しい絵文字ステッカーや、写真の被写体を抜き出してLiveステッカーを作成する機能などに対応した。Liveステッカーにエフェクトを追加したり、キーボードの新しいパネルにユーザーのステッカーをすべてまとめておいて、iOS全体で簡単にアクセスできるようにするなどといったことができる。

1回タップするだけで表示できる展開可能なメニューからiMessageアプリにアクセス可能。検索フィルターによって検索も強化した。また、新しいキャッチアップの矢印を使って、会話の中の最後に表示していた部分を指し示せるほか、返信したいテキストの吹き出しをスワイプするだけで簡単に返信できるようにもなった。加えて、ユーザーが位置情報を共有すると、その情報を会話の中でリアルタイムに更新。また、オーディオメッセージを送信すると自動的に書き起こされる。

メッセージにはさらに、安否確認機能も導入。同機能をオンにすると、ユーザーが目的地に到着した際、友人や家族に自動的に通知が送られる。一方で、ユーザーが目的地に向かって進んでいない場合は、デバイスの位置情報、バッテリー残量、携帯電話通信サービスの状況などの情報が、指定した連絡先と一時的に共有される。なお、これらの情報はエンドツーエンドで暗号化される。

AirDropには新しい共有方法を追加。iPhone同士、またはiPhoneとApple Watchを近づけるだけで、連絡先情報を簡単に共有できる「NameDrop」に対応する。また、iPhone同士が近くにある場合は、同じジェスチャーを使って、コンテンツを共有したり、SharePlayを開始して音楽を聴いたり、映画を鑑賞したり、ゲームを楽しんだりすることができる。

自動修正と音声入力も改良。自動修正では、単語予測のための機械学習言語モデルであるTransformer言語モデルによって、ユーザーがタイプ入力するたびにその体験と精度が向上するという。

さらに、デザインを刷新してタイプ入力のサポートを向上したともしているほか、文レベルの自動修正によってより多くの種類の文法ミスを修正できるとも説明。ユーザーが入力し始めると予測テキストの提案がインライン表示され、スペースバーをタップするだけで単語全体を追加したり文を最後まで入力したりすることが簡単にできるようになったという。そして、音声入力は新しい音声認識モデルを活用することで精度を向上させたとしている。

また、スタンバイ機能も導入し、iPhoneの充電中に各種情報を一目で確認できるように。iPhoneを横向きで充電している時に離れた場所から見えるように設計したとのことで、時計、写真、各種ウィジェットを表示してパーソナライズできる。

スタンバイは、ライブアクティビティ、Siri、着信、より大きくなった通知に対応しており、遠くから見てもiPhoneがこれまで以上に役立つとアピール。MagSafeでの充電時には、スタンバイはユーザーの好みの表示を記憶する。

日記をつける「ジャーナル」アプリにも対応。デバイス上の機械学習を活用してパーソナライズされた候補が表示され、ユーザーに日記をつけるきっかけを与えるという。候補は、写真、人々、場所、ワークアウトなどの直近のアクティビティから厳選されるとのことで、これによって日記をつけ始めやすくなるとしている。

なお、アプリのロック機能、デバイス上の処理の活用、エンドツーエンドの暗号化によってプライバシー保護にも配慮。また、新しいJournaling Suggestions APIを使えば、デベロッパーは自分が開発したアプリに日記のための候補を追加できるようになる。

そのほか、Apple Musicには共同作業プレイリストを追加。友人と一緒に音楽を聴くのがこれまで以上に簡単になるほか、車の中でSharePlayを使って、車内にいる全員が再生する曲を簡単に追加できるようになるという。一緒に聴いている人はApple Musicへ加入していなくても、自分のデバイスで音楽をコントロールできる。

そして、別記事で紹介しているように、AirPodsには、パーソナルなオーディオ体験を再定義する適応型オーディオ、パーソナライズされた音量、会話感知などの新機能を追加。さらに、デバイスの自動切り替え機能や通話コントロールも向上させている。

また、Siriは「Siri」と言うだけで起動するように。起動後は、Siriアシスタントを再び起動しなくても複数のコマンドを連続して伝えることができる。

Safariでは、プライベートブラウズを保護する機能をさらに強化。高度なトラッキングとフィンガープリント保護が一段と進化し、ウェブサイトによるトラッキングやユーザーのデバイスの特定を未然に防ぐという。なお、プライベートブラウズのウインドウは使用していない時はロックされるため、デバイスから離れる時でもタブを開いたままにしておくことができる。

パスワードとパスキー、ヘルスケアアプリなども強化。スクリーンタイムの「画面からの距離」では、TrueDepthカメラを使って、顔から30センチ未満の距離でデバイスを持っている時間が続くと、デバイスを遠ざけるようにユーザーに促す。

マップにはオフラインマップが追加され、ユーザーは特定のエリアをダウンロードして、ターンバイターンナビゲーションの使用、到着予定時刻の確認、マップでの場所の検索など、さらに多くのことがオフラインで可能に。AirTagでは、最大5人と共有して、友人や家族が「探す」で持ち物を追跡することができるようになる。

AirPlayでは、ユーザーの好みを学習するようになり、コンテンツの共有が一段と簡単になるとのこと。例えば、旅行中も簡単にお気に入りのコンテンツをホテルのテレビで楽しめるという。この機能はインターコンチネンタルホテルズ&リゾーツ系列から開始して、年内に一部のホテルで利用可能になる予定。

また、「画像を調べる」が一時停止したビデオのフレームでも利用可能に。食べ物、店舗、標識、記号も特定し、写真やビデオから個々の被写体を抜き出せるようにもなる。

加えて、写真では、デバイス上の機械学習を活用。ユーザーのお気に入りの人々が「ピープル」アルバムでより多く認識され、猫や犬も認識されるという。

Source: Apple

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック