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ガジェット時間毎の天気や道の混み具合も確認可能

Googleマップの没入型ビュー、ルート案内にも展開。年内に東京も利用可能に

Gadget Gate
2023/05/11 多根清史
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Googleは11日深夜の開発者向けイベント「Google I/O」にて、Googleマップのイマーシブ(没入型)ビューをルート案内にも拡大することを発表した。従来のルート案内とイマーシブビューが融合し、出発前に「どのようなルートを進むか」が3Dで確認できるようになる。

イマーシブビューとは、何十億ものストリートビューと航空写真を使い、CG合成とAIにより世界のデジタルモデルを作成するものだ。これまでは施設や店、エリアの様子を確認できるに留まっていたが、今後はドライブや徒歩、サイクリングでの道案内に対応し、ルートに沿って実際にそこにいるかのような視覚化が可能となる。

この機能は、旅の気軽な疑似体験ができるだけの仕組みではない。交通状況や天気、空気の質に関する情報や、自転車専用道路、近隣の駐車場の詳細などの情報が一元化されており、タイムスライダーを使って時間ごとの変化も分かるという。

さらにAIと過去のデータから、ある時間帯にどれくらいの車が走っているかまでシミュレートされるとのことだ。つまり、仮想道路に一定数のバーチャル車両が表示され、どれだけ混雑しているかを実感できるというわけだ。

Googleマップ担当副社長のミリアム・ダニエル氏は米Engadgetに、今のところ開発チームは、地上ルートの案内に集中していると語っている。地下鉄での旅が3D的に視覚化されることは、しばらく先のようだ。

この「Immersive View for Routes」は、2023年内に全世界の15都市で展開される予定だ。今後数ヶ月の間に、東京、アムステルダム、ベルリン、ダブリン、フィレンツェ、ラスベガス、ロンドン、ロサンゼルス、ニューヨーク、マイアミ、パリ、シアトル、サンフランシスコ、サンノゼ、ベニスで利用できる見通しである。

また、Google Maps Platformが米国内を対象としたAerial View APIのプレビューを開発者向けに提供開始したことも発表された。

こちらはアプリやウェブサイトでも没入感ある体験を構築できるよう支援するもので、新APIを使えば観光スポットの3D鳥瞰映像を簡単に組み込める。すでに不動産会社レント・ドット・コム(rent.com)は賃貸物件とその周辺を視覚化し、近所をバーチャル探索して多くの情報を得られるようにしているそうだ。

イマーシブビューで先に旅行のルートを疑似体験しておけば、着用する服や日焼け止めなどを事前に用意しておけるだろう。また引っ越しや海外での長期滞在を検討する際には、今後Aerial View APIの恩恵を受けることもありそうだ。

Source: Google Blog
via: Engadget

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