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VWの車追跡サービス、2歳児乗った盗難車の位置求める警察に「まずサブスク料金を」。車は30分後に発見

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公開日 2023/02/28 18:53 Munenori Taniguchi
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米国では多くの自動車メーカーが、故障や車両が盗難に遭ったときなどに車両の位置を追跡できるコネクテッドカーサービスを提供している。通常これらのサービスにはサブスクリプション料金が必要で、車のオーナーは必要ないと判断すれば、料金節約のために解約することもできる。

2月23日、シカゴ近郊で2歳児を乗せたままの車が2人の男にカージャックされ、妊婦の母親に暴行を加えたうえに車で跳ねて逃走するという悪質な事件が発生した。盗難車はフォルクスワーゲン(以下、VW)のSUV「アトラス」で、この車はVWの「Car-Netサービス」が提供されている。しかし、車のオーナーはこのサービスを解約していたため、すぐに車の居場所を確認できなかった。

そこで保安官事務所のChristopher Covelli氏は、サービス側に「極めて緊急な状況」であることを説明し、すぐに位置情報を開示するよう求めた。ところが、窓口担当者は「まずサブスクの支払いを」と料金150ドルの支払いを求めるばかりで、十数分にわたって要求を拒否。結局、警察官がクレジットカードの番号を伝え決済したときには、別の捜査員が車を発見していたとのこと。

Covelli氏によると、保安官事務所は過去、緊急時に他のメーカーの自動車追跡サービスと協力して問題の対処に当たったことがあるという。通常は捜査に携わる場合でも、緊急度の高さと特定の記録が必要な理由の証明が求められる。ただ、「ほとんどの企業は、時間が重要でなおかつ人命に関わる情報がすぐ必要な場合には、手続きの処理にかなりの時間がかかることを理解している」とした。

VWは本件について、手順は「以前の事件では成功裏に実行された」と述べ、今回の事件は「プロセスの重大な違反」だったと声明を発表。「顧客の安全と安心を非常に重要視している。被害者とそのご家族の速やかな回復を祈る」と述べ、「われわれは関係者とともに今回の事態に対処している」とした。

なお、2歳の子どもは盗難車が逃走中に、立ち寄った駐車場でひとり降ろされているのが発見された。一方で母親は、車にはねられた際に数か所を骨折する重体で、搬送された病院で集中的な治療を受け、その後容態は安定しているという。

Source: Chicago Sun Times, Facebook
via: Insider, Autoblog

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