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ガジェット部品を収納するスペース不足、それとも販売戦略のため?

「iPhone 16」でもペリスコープ望遠レンズはPro Max限定かも

Gadget Gate
2023/02/01 多根清史
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今年秋に発売が予想される「iPhone 15」シリーズでは、最上位モデルの「iPhone 15 Pro Max」のみ、ペリスコープ望遠レンズを搭載することが有力視されている。その一方で、翌年(2024年)には「iPhone 16 Pro」と「iPhone 15 Pro Max」ともに同機能が採用されると噂されてきた。

だが新たに、「iPhone 16」世代でもペリスコープ望遠レンズはPro Max限定となるとの有力情報が届けられている。

この情報の発信源は、アップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏のツイートだ。それによれば、iPhone 16シリーズでは唯一、最上位モデルのみがペリスコープカメラを備えている可能性があり、市場が期待する2つのモデルではないとのことだ。レンズのアップグレード需要が予想を下回り、LaraganやGenius(ともにiPhone向けレンズのサプライヤー)には不利になるという。

ペリスコープ望遠レンズとは、レンズやミラーにより光の向きを変え、本体に対して横方向にレンズを配置する方式だ。これにより、従来のレンズとイメージセンサーを縦に積み重ねる方式よりもスマートフォンの厚みを抑えつつ、高倍率の光学ズームを実現しやすい。

たとえばiPhone 14 Pro/Pro Maxの望遠性能は、いずれも光学3倍、デジタル15倍に留まっている。対してサムスンのフラッグシップ機は数年前からペリスコープ方式を採用しており、Galaxy S22 Ultra(2022年モデル)では光学10倍ズームと100倍のデジタルズームを実現している。

iPhone 16世代で標準サイズのProモデルにもペリスコープレンズ採用との噂は、韓国の電子業界誌The Elecも報じていたことだ。「最大サイズのPro Maxモデルに新機能が採用、翌年に他のモデルにも広まる」流れは、iPhone 12 Pro Maxで初採用されたセンサーシフト式手ぶれ補正がiPhone 13世代では全モデルに採用された前例もあり、説得力があると見られていた。

なぜiPhone 16 Proにペリスコープ方式が不採用となるのか、Kuo氏は詳細に言及していない。考え得る理由の1つは、必要な部品を収納するスペースが標準サイズのProモデルには足りないという可能性だ。修理業者iFixitはiPhone 12シリーズを分解した際に、上記の手ぶれ補正関連パーツをProの比較的小さなケースに収めるのは無理があると分析していた。

もう1つは、アップルがより高価なPro MaxとProモデルとの差別化をさらに広げることで、iPhoneのASP(平均価格)を高める狙いだ。以前Kuo氏は、この戦略をiPhone 15世代で実行に移すと予想していたことがある。

今年のiPhone 15 Pro Maxの望遠カメラ性能は、1/3インチの12MPイメージセンサー、F値はF2.8、センサーシフト方式手ブレ補正、光学ズームは最大6倍と予想されている。これだけの高性能ともなれば、それなりの高価格が設定されることになりそうだ。

Source: Ming-Chi Kuo(Twitter)

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