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税込90万円前後

ソニー、約5010万画素の最上位ミラーレス「α1」。8K30p動画、30コマ/秒連写対応

公開日 2021/01/27 11:05 編集部:平山洸太
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ソニーは、同社フルサイズミラーレス一眼カメラの最上位モデルとなる「α1」を3月19日に発売する。価格はオープンだが、ボディ単体で税込90万円前後での実売が予想される。

「α1」

「動画と静止画の究極のハイブリッドモデル」として打ち出された最上位機。同社ではこれまで解像度重視の「α7Rシリーズ」、高速性能重視の「α9シリーズ」、動画/高感度性能重視の「α7Sシリーズ」と各機能に特化したフルサイズミラーレス一眼を並列展開してきたが、「α1」はこれらすべての特徴を兼ね備えたモデルとなる。

メディア向けに公開された「α1」(「FE 24-70mm F2.8 GM(SEL2470GM)」を装着)

意匠やサイズ感は従来のαシリーズを踏襲している(左から「α7RIV」「α7SIII」「α9II」「α1」)

撮像素子には50.1メガピクセルのメモリー内蔵積層型CMOSセンサー「Exmor RS」を採用。15stopのダイナミックレンジを備え、常用ISO 100 - 32000、拡張ISO 50 - 102400に対応する。また信号処理エンジンには、「α7S III」で採用された「BIONZ XR」を採用し、従来比で最大8倍の高速処理を実現した。

「Exmor RS」

「BIONZ XR」

連写はブラックアウトフリーに対応し、速度は30コマ/秒(AF/AE追随)を実現。JPEGで約165枚、圧縮RAWで約155枚のバッファを確保。連続撮影速度の設定も可能で、ドライブモードのHi/Mid/Lowに、それぞれ20・15・10・5コマ/秒の割り当てが行える。

AF/AE演算については、新開発イメージセンサーの読み出し高速化により、「α9 II」の1.5倍となる30枚/秒の高速連写時であっても、α9 IIより2倍多い最大120回/秒を実現。従来モデル以上のAF追従を図ったほか、急激な輝度変化に対しても最速0.033秒のレイテンシでAEが即時対応する。

電子シャッターは最高1/32000秒のシャッター速度に対応する。動体歪みはα9 II比で約1.5倍に進化。また世界で初めて、電子シャッターとメカシャッターの両方でフリッカーレス撮影が可能となる。

上面部

同じく世界初の機能として、電子シャッターでのフラッシュ撮影に対応。モニター表示設定では「フラッシュ撮影の効果反映」を新たに搭載した。メカシャッター時には、世界最速となる1/400秒のフラッシュ同調速度を実現している(従来は最速で1/250秒)。なおAPS-Cモードでは1/500秒となる。

5.5段の補正効果をもつ5軸ボディ内手ブレ補正を内蔵。同時に、ボディ内手ブレ補正機構の制御によって約1億9900万画素の画像生成が可能な「ピクセルシフトマルチ撮影」に対応する。16枚の画像を作成し、7億9626万画素の情報から約1億9900万画素の画像を作成することで「かつてない解像、色再現、質感描写」を実現するという。またピクセルシフトマルチ撮影時のフラッシュ同調速度は、「α7R IV」の1/8秒から1/200秒に高速化した。

右肩に撮影モード切り替え/露出調整など4つのダイヤル、左肩にロック機構付きのドライブモード/フォーカスモードダイヤルをレイアウト

新たにロスレス圧縮RAWにも対応する。ロスレス圧縮RAWでは非圧縮RAWと比較して、同等の画質を保ったまま50 - 80%のファイルサイズを実現。またRAWとJPEGに加えて、新たな静止画フォーマット「HEIF(ヒーフ)」にも対応する。

AFシステムについては、撮像画面の92%をカバーする759の位相差測距点、425点のコントラストAF測距点を配置。リアルタイム瞳AF(人物)では下向き/横向き/上向きといった角度の向きに対応し、α9 IIよりも約30%の高精度化を実現。動物の瞳AFについても認識精度が向上し、寝転がって逆さまになった状態でも瞳を追随し続けるという。新たに鳥のリアルタイム瞳AFにも対応した。リアルタイムトラッキングについても、AIを用いて被写体の顔/瞳情報を検出し続けることで、高い被写体認識精度を図った。

動画では8K30pの撮影に対応する。8.6Kオーバーサンプリングによる記録となり、フォーマットはXAVC HS(MPEG-H HEVC/H.265 codec)をサポート。4Kでは120p/60pによるハイフレームレート記録にも対応する。ローリングシャッター歪みについては、α7S IIIと同様に従来から約2.8倍改善したものを採用する。

8K撮影に対応

ボディ背面と設定メニュー。新たにサポートしたフォーマットの設定項目も見える

放熱構造はα7R IV比で約5倍となり、熱伝導性に優れたグラファイト素材を、Σ形状に加工して手ブレ補正ユニットに採用。これにより、8K30p 10-bit 4:2:0記録で約30分の動画記録が行える。またマルチインターフェースシューは、デジタルオーディオインターフェースに対応する。

同社カムコーダー「FX6」でも採用した、肌色を美しく見せるルック「S-Cinetone」を搭載。カメラに内蔵した手ブレ補正ユニットとジャイロセンサーにより手ブレ補正効果を向上させる「アクティブモード」も備える。ファストハイブリッドAFでは8K 30pなどの全動画記録モードに対応。7段階のAFトランジション速度と5段階のAF乗り移り感度にも対応する。

電子ビューファインダーには、クラス最高解像度の約944万ドットのOLEDを採用する。リフレッシュレートは世界初の240fpsで、ファインダー倍率も世界最大となる0.90倍を実現。背面液晶モニターには、3.0型/約144万ドットのチルト可動式液晶モニターを搭載する。

EVFには約944万ドットのOLEDを採用

背面液晶モニターはチルト可動式

本体は防塵・防滴に配慮した設計のフルマグネシウム合金製で、シャッターは約50万回のレリーズ耐久性を確保。記録スロットはCFexpress Type AカードとSDカード(UHS-II)の両方に対応したデュアルスロットとなる。

側面端子部

デュアルスロットを採用

バッテリーにはZバッテリー(NP-FZ100)を採用し、ファインダー使用時で430枚、モニター使用時で530枚の静止画撮影が可能。縦位置グリップ「VG-C4EM」にも対応する。ほか、Wi-Fiは802.11ac 2x2 MIMOに対応し、側面にはUSB 3.2対応のUSB Type-C端子と1000BASE-T対応の有線LAN端子を配置している。外形寸法は約128.9W×96.9H×80.8Dmmで、質量は約737g(バッテリーとメモリーカード含む)。

同じく本日正式発表となったスマートフォン「Xperia PRO」との組み合わせも想定。外部モニターとしての利用や5G通信による高速ファイル転送が利用できる

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