Meze Audio、新フラグシップ・ヘッドホン「ARTA」。新開発225Ω平面磁界ドライバー搭載、約110万円
完実電気は、Meze Audio(メゼ・オーディオ)の新フラグシップ・ヘッドホン「ARTA(アルタ)」を発売した。価格はオープンだが、税込1,100,000円前後での実売が予想される。予約販売は実施しない。
「ARTA」はルーマニア語で「芸術」を意味する言葉。デザインには、精密加工したメタル、カーボンファイバー、レザーなどの素材を採用。「躍動するアートピース」のような彫刻的なスタイルに仕上げたとしている。音響チューニングから機構設計、品質管理、組み立てまで、ルーマニア・バイアマーレの本社で一貫して行う。
心臓部には、Rinaro Isodynamicsと共同開発した高インピーダンスの新型平面磁界ドライバー「Rinaro High Impedance Isodynamic Hybrid Array MZ5 HΩ」を搭載。Rinaroは40年以上にわたり平面磁界型技術を開発してきた企業で、Meze Audioの「Empyrean」「Elite」「LIRIC」「POET」などに採用されるIsodynamic Hybrid Array技術を手掛けている。
MZ5 HΩのインピーダンスは、平面磁界型ドライバーとしては高い225Ω。低インピーダンスのドライバーと比べ、高電圧・低電流で駆動する設計を採用した。高インピーダンス化によってアンプの出力インピーダンスの違いによる影響を抑え、真空管アンプから最新のヘッドホンアンプまで、幅広い機器との組み合わせを想定したという。また、この駆動設計により振動板への熱的ストレスを軽減し、大音量時にも低歪みを維持すると説明している。
振動板上の導体パターンも刷新。従来設計に対して導体長を2.5倍に延ばすとともに、断面積を縮小し、高密度な導体レイアウトを実現した。これにより振動板全体を均等に駆動し、音の立ち上がりを正確に再現するとともに、大音量時の歪みを抑えるとしている。
サウンドは、「スピーカーで聴いているかのような」広大かつ自然な音場を追求。入念に音響調整されたリスニングルームをイメージした空間表現に加え、重厚感のある低域、立体的なステージ上での楽器の定位、精緻なディテール描写を特徴としてアピールする。
ハウジング外側のオープンバック・グリルには、精密に角度を付けた「アコースティック・ブレード」を採用。不要な音の反射を抑えて細部の明瞭な再現を図るとともに、ドライバーを物理的に保護する役割も担う。
イヤーパッドは、異なるサウンドキャラクターを持つ2種類が標準で付属する。「Duo Angled(デュオ・アングルド)」は、パンチング加工したラムスキンレザーと合皮素材・アルカンターラを組み合わせ、角度を持たせた設計を採用。厚みと躍動感のあるサウンドを狙った。
もう一方の「Slim Alcantara(スリム・アルカンターラ)」は、質感の異なる2種類のアルカンターラを組み合わせ、内側にパンチング加工を施したもの。よりニュートラルな音色と、自然に伸びる滑らかな高域表現を特徴としている。
接続ケーブルは、6.3mm標準プラグ仕様と4ピンXLR仕様の2本が付属。長さはいずれも2mで、使用するヘッドホンアンプに合わせて選択できる。導体には高純度の銀メッキLC-OFC(線状結晶無酸素銅)を採用し、1芯あたり161本の極細線を用いたデュアルストランド構造とした。外被には柔軟性と耐久性を備える「SoftFlex PVC」、プラグハウジングにはCNC切削アルミニウムを採用する。
主なスペックは、再生周波数帯域が3Hz - 115kHz、最大音圧レベルが130dB、感度が98dB SPL(1kHz/1V)、歪率が0.05%未満。質量は495gとなる。このほか、専用キャリーケースが付属。保証期間は2年間となる。

