LG、世界初の「RGBストライプ」「240Hz駆動」両立した4K有機ELパネル
LGディスプレイは、モニター向けとして世界初となる27インチ・4K解像度/240Hz駆動のRGBストライプOLED(有機EL)パネルを開発し、2026年1月に開催されるCES2026で初公開すると発表した。
今回発表された新パネルは、赤・緑・青の3原色サブピクセルを一直線に配置する「RGBストライプ構造」を採用。この構造は、色にじみやフリンジといった視覚的な歪みを大幅に抑え、近距離視聴時でも高い視認性と文字の読みやすさを実現する点が特徴だという。
RGBストライプ方式のOLED自体は過去にも存在していたが、リフレッシュレートは最大60Hz程度にとどまり、ゲーミング用途には適さなかった。
それに対して今回、LGディスプレイは、独自の「Dynamic Frequency & Resolution(DFR)」技術を組み合わせることで、RGBストライプ構造を維持したまま240Hzの高リフレッシュレートを実現。
さらに、UHD(4K)240Hz表示と、FHD(フルHD)480Hz表示を用途に応じて切り替えられるようにもなっている。これにより、高精細な映像表現と、FPSなど高速な画面更新を求めるゲームプレイの双方に対応できるようにした。
また、160ppiという高い画素密度を備え、ゲーミング用途だけでなく、WindowsなどのOS環境やフォントレンダリングエンジンとの親和性も高いとアピール。文字表示の鮮鋭度や色再現性にも優れ、プロフェッショナル用途にも適した設計だという。
従来のOLEDゲーミングモニターでは、白サブピクセルを含むRGWB構造や、RGBを三角配置した方式が主流だった。同社はモニター用途に最適化した新ピクセル構造の開発にあたり、発光領域の割合を示す開口率の向上など複数の新技術を投入。その結果、RGBストライプ構造と高リフレッシュレートの両立を達成したとしている。
同社は今後、この新ピクセル構造をハイエンドのゲーミングおよびプロフェッショナル向けモニターパネルから展開していくとのこと。
同社の担当者は「急成長するOLEDモニター市場において、技術こそがリーダーシップの基盤だ」と述べ、「競合と差別化された技術、顧客が求める技術、そして事業性の高い技術に注力することで、グローバルでのリーダーシップをさらに強化していく」とコメントしている。



