BGVP、10ドライバー/ハイブリッドIEM「NS10Pro」。新型同軸ダイナミックドライバー搭載
リアルアシストは、同社が取り扱う中国ブランドBGVPから、8BA+2DD構成のハイブリッド型IEM「NS10Pro」を4月5日(土)より発売する。価格は36,900円(税込)。

NS10Proは、2024年2月の発売以来ユーザーから好評を得たという前世代モデル「NS10」の発展型に位置づけられるIEM。バランスドアーマチュア(BA)ドライバー×8基とダイナミックドライバー×2基の合計10基のドライバーを搭載したハイブリッド構成で、独自の4チャンネル・3 ウェイ・クロスオーバーシステムにより「各ドライバーを完全にコントロール」するとアピールしている。
2基のダイナミックドライバーは前世代からアップグレード。N48 銅被覆アルミニウムコイルとN52 純銅コイルによる同軸コイル構造を新たに採用。振動板にはそれぞれ、8mm径シリコン+LCP複合ダイアフラムと6mm径PEN平面型ダイアフラムを搭載している。これによって精度と品質の安定性が向上し、音圧や位相の正確さが向上したとしている。

中域用には、Sonion社製BAドライバー “Sonion 2300シリーズ” から、カスタマイズを施した「NFK-80817」を搭載。人の声のまとまりが向上し、より滑らかで美しく響くボーカルを表現すると説明する。
中高域用には、Knowles社製 “RAFシリーズ” のBAドライバーを搭載し、音孔を設けることでボーカルの密度を向上。歪みを低減し、中高域のつながりをより自然にするとのこと。
高域および超高域用には、ブランド独自のデュアル複合ドライバー「NFK-80817」を採用。長年培った音響技術を活かし、既存のBAドライバーをベースに研究/改良したものだといい、これによって高域が40kHzまで拡張され、より透き通ったサウンドを実現したという。
前モデル同様、フィルターチューニング機能も実装。真鍮製のノズル・フィルターを付け替えることで、好みのサウンドに調整できる。ポップスやアニソンなどポピュラー音楽に最適な “銀色フィルター”、幅広いジャンルに適応するバランス重視の “赤色フィルター”、クラシックに適した原音に忠実な音質の “金色フィルター” の3種類を用意する。

筐体は、航空機グレードのアルミニウムを5軸CNC削り出し加工で成形。各キャビティは、負イオン研磨/サンドブラスト/酸化/精密彫刻といった、複雑な処理が施されている。内部構造は、第五世代DLP方式3Dプリンターを用いて、10ドライバーをコンパクトに配置。3ウェイの音響管による個別出力を実現したうえ、本機専用に設計されたダンピングを搭載する。倍音や歪みを低減し、クオリティーの安定性を確保しているとのこと
本体の形状は、大量の耳型データをもとに、人間工学に基づいて設計。カスタムIEMに近い形状になっており、さまざまなユーザーの耳にフィットし、音楽に集中しやすい密着感が得られると説明している。

付属ケーブルには、銀メッキコーティングを施した高純度単結晶銅を使用。優れた抵抗値を高い調整幅(Q値)を実現し、中高域の “薄っぺらさ” や “刺さり”、繊細さなどの問題を抑制。豊かで透明感のあるボーカルを再生し、よりリアルなサウンドになっていると説明。コネクタはMMCX、プラグは3.5mm/4.4mmを付け替えられるスイッチング式プラグを採用する。
周波数特性は20Hz - 40kHz、インピーダンスは8Ω、感度は104dB。