Meze Audio、コンパクト設計の平面磁界型ヘッドホン「POET」
完実電気は、同社が取り扱うMeze Audioから、平面磁界ドライバー搭載の開放型ヘッドホン「POET」を、4月25日(金)に発売する。価格は330,000円(税込)。
これまで同ブランドが展開してきた平面磁界型ヘッドホンと同様、Rinaro Isodynamics社(以下、Rinaro社)と共同開発を行ったドライバーユニットを搭載、特にフラグシップ機「ELITE」で採用される最先端の振動板技術を継承したというオーバーイヤーヘッドホン。空気感に満ちたボーカル、正確かつ力強い低音を特徴としており、本モデルの音楽体験を「まるで詩人が紡ぎ出す美しい韻のよう」とアピールしている。
平面磁界ドライバーユニットは、8年以上をかけて開発したという「MZ6 Isodynamic Hybrid Array ドライバー」を搭載。「LIRIC」に採用した「MZ4」、およびELITEシリーズに採用した「MZ3SE」の技術を掛け合わせたといい、ELITEシリーズゆずりの音質を備えつつドライバー全体質量を73gに収め、現存するフルサイズ平面磁界ドライバーの中でも最軽量クラスに仕上がったと説明する。
ドライバー構造は、わずか0.06gの二軸延伸半結晶性ポリマーフィルムをダイヤフラムとし、その両側にネオジウム磁石をシンメトリーに配置。0.3テスラの等磁場を生成することで、ダイヤフラム全体を均一に駆動し、歪みのない、クリアなサウンドを提供する。また、ドライバー筐体に筐体に高強度ポリマーを用いることで、ハイブリッドマグネットアレイが生み出す10.7Nもの負荷に耐えうる堅牢性を実現したとのこと。
さらに、従来モデルから引き続き「デュアルコイル」技術を採用。同じ振動板内に低域特化の「スイッチバックコイル」、中高音再生に卓越した「スパイラルコイル」からなる異なる音域のボイスコイルを配置することで、全帯域において歪みなく、クリアで正確なサウンドを獲得したと謳う。
ほか、精密に設計された金属部品にて、高周波ピークの抑制を行い、長時間リスニングにおける聴覚疲労を軽減する「Acoustic Metamaterial Tuning System」といった技術も備える。こちらはDan Clark Audioからライセンス供与されたものを組み込んでいるとのこと。
筐体はスチールグリル、マグネシウム製のシャーシにて構成。ヘッドバンドにはしなやかなチタン合金、ヘッドレストには柔らかなスエードレザーを配置。上記した軽量なドライバー設計とともに、快適な装着感を追求したとする。また、メンテナンスやパッド交換をより簡単かつ手軽に行えるよう、第2世代LIRICで採用されたマグネット式イヤーパッドシステムを搭載した。
付属ケーブルとして、古河電工が開発したPCUHD(高純度無酸素銅線)アップグレード銅ケーブル(6.3mm)を同梱。ヘッドホン側プラグは両出しの3.5mmを採用する。
再生周波数帯域は4Hz – 92kHz、インピーダンスは61Ω、通常音圧は100 dB (1 mW / 1 kHz)で、最大音圧は> 130 dB、歪率は<0.15%となる。質量はイヤーパッド込みで427g。



