CES 2025で展示した新技術を国内でアピール
TI、車載用シングルチップレーダーやオーディオプロセッサ、Class Dアンプを発表。車内環境を手ごろに改善
テキサス・インスツルメンツ(以下、TI)は、新たな統合型車載チップとして、60GHz・ミリ波レーダーセンサ「AWRL6844」をはじめ、次世代オーディオDSPコアを搭載したマイコン「AM275x-Q1」とプロセッサ「AM62D-Q1」、Class Dオーディオアンプ「TAS6754-Q1」を開発、この度国内説明会を開催した。米ラスベガスで開催された「CES 2025」に展示した新技術の詳細を、改めて披露した格好となる。
AWRL6844は、業界初のシングルチップによる60GHz・ミリ波レーダーセンサとなっており、エッジAI対応も果たしている。トランスミッタ×4基とレシーバ×4基、併せて独自のオンチップ・アクセラレータとDSPを内蔵しており、エッジAIモデルを実行しているという。
検知能力/位置特定/分類機能を高いレベルで強化したことが特徴で、「シートベルト着用の警告」「子供置き去り検知」「侵入検知」の3つの機能をひとつのレーダーセンサでカバーすることができる。
「シートベルト着用の警告」では、レーダーセンサが98%の精度で車内座席の占有状況と乗員の位置を検出し、加えて重い無生物と人体の区別できる機能を備えているため、適切なシートベルト着用の警告が可能となっている。また、精度の高い検知能力が備わっているため、誤った警告も削減できるとしている。
「子供置き去り検知」では、最大5人の乗員を90%以上の精度で分類し、子供/大人/無生物を区別する。OEMでは、ダイレクトセンシング機能を活用し、2025年版の欧州新車評価プログラム(Euro NCAP)の設計要件に適合することができるのもメリットとしている。
「侵入検知」では、駐車時の平均消費電力を50mW未満に抑えられながら、最大98%の精度でリアルタイムに侵入者を検知することができる。さらに車体の振動や外力によって発生する誤検知も抑制可能であり、高い検知精度をアピールする。
「シートベルト着用の警告」「子供置き去り検知」「侵入検知」の3つの機能を既存のシステムで実行する場合、子供検出や重量検出、超音波侵入モジュールといったハードウェアが必要だが、AWRL6844を導入すれば同等のシステムをおよそ半分のコスト(約20ドル)で実現できるとのこと。センサ数も1基で済み、パーツのシンプル化も促すという。
次世代の車載オーディオシステムに適した処理能力を叶えるとして登場したマイコンAM275x-Q1とプロセッサAM62D-Q1は、競合デバイスの4〜8倍の処理性能を備えると銘打った次世代DSPコアである「C7x」を搭載していることが特徴となる。
「C7x」は、256bit演算処理が可能なベクトルベースのアーキテクチャであり、単一サイクルでアクセルが可能なL2メモリ、内蔵NPUによってAIアルゴリズムに対応するといった特質をもつ。また、1GHz動作時に1コアあたり40GFLOPSを発揮し、各コアで同時に複数のオーディオ機能を管理可能なため、従来型のオーディオアルゴリズムとエッジAIベースのオーディオアルゴリズムの両方を実行できることも特徴的だ。
Armコア/メモリ/オーディオネットワーク/ハードウェア・セキュリティ・モジュールを単一の機能安全対応SoCに統合しているため、車載オーディオアンプシステムが必要とする部品点数を減らせることもメリットとしている。
AM275x-Q1とAM62D-Q1の両方を搭載することで、少ない部品点数ながらも、Dolby Atmosなど最新の空間オーディオが再生可能となるため、ハイエンドだけでなくエントリークラスの車でも没入感の高いサウンドを楽しめると謳う。さらに遅延の少ないアクティブノイズキャンセリング、リアルタイムのオーディオチューニング、AVASやESSなどの乗員向け安全警告音といった機能にも活用できるとのこと。
Class DオーディオアンプTAS6754-Q1では、独自の1L変調テクノロジーを活用することで、インダクタ(コイル)の数を一般的なClass Dアンプの半分に削減しつつ、高いオーディオ性能と省エネルギーを両立したと説明。リアルタイム負荷診断機能を内蔵しているため、音質を犠牲にすることなく、設計の簡素化/コスト削減/効率向上を叶えるとしている。
AWRL6844は、業界初のシングルチップによる60GHz・ミリ波レーダーセンサとなっており、エッジAI対応も果たしている。トランスミッタ×4基とレシーバ×4基、併せて独自のオンチップ・アクセラレータとDSPを内蔵しており、エッジAIモデルを実行しているという。
検知能力/位置特定/分類機能を高いレベルで強化したことが特徴で、「シートベルト着用の警告」「子供置き去り検知」「侵入検知」の3つの機能をひとつのレーダーセンサでカバーすることができる。
「シートベルト着用の警告」では、レーダーセンサが98%の精度で車内座席の占有状況と乗員の位置を検出し、加えて重い無生物と人体の区別できる機能を備えているため、適切なシートベルト着用の警告が可能となっている。また、精度の高い検知能力が備わっているため、誤った警告も削減できるとしている。
「子供置き去り検知」では、最大5人の乗員を90%以上の精度で分類し、子供/大人/無生物を区別する。OEMでは、ダイレクトセンシング機能を活用し、2025年版の欧州新車評価プログラム(Euro NCAP)の設計要件に適合することができるのもメリットとしている。
「侵入検知」では、駐車時の平均消費電力を50mW未満に抑えられながら、最大98%の精度でリアルタイムに侵入者を検知することができる。さらに車体の振動や外力によって発生する誤検知も抑制可能であり、高い検知精度をアピールする。
「シートベルト着用の警告」「子供置き去り検知」「侵入検知」の3つの機能を既存のシステムで実行する場合、子供検出や重量検出、超音波侵入モジュールといったハードウェアが必要だが、AWRL6844を導入すれば同等のシステムをおよそ半分のコスト(約20ドル)で実現できるとのこと。センサ数も1基で済み、パーツのシンプル化も促すという。
次世代の車載オーディオシステムに適した処理能力を叶えるとして登場したマイコンAM275x-Q1とプロセッサAM62D-Q1は、競合デバイスの4〜8倍の処理性能を備えると銘打った次世代DSPコアである「C7x」を搭載していることが特徴となる。
「C7x」は、256bit演算処理が可能なベクトルベースのアーキテクチャであり、単一サイクルでアクセルが可能なL2メモリ、内蔵NPUによってAIアルゴリズムに対応するといった特質をもつ。また、1GHz動作時に1コアあたり40GFLOPSを発揮し、各コアで同時に複数のオーディオ機能を管理可能なため、従来型のオーディオアルゴリズムとエッジAIベースのオーディオアルゴリズムの両方を実行できることも特徴的だ。
Armコア/メモリ/オーディオネットワーク/ハードウェア・セキュリティ・モジュールを単一の機能安全対応SoCに統合しているため、車載オーディオアンプシステムが必要とする部品点数を減らせることもメリットとしている。
AM275x-Q1とAM62D-Q1の両方を搭載することで、少ない部品点数ながらも、Dolby Atmosなど最新の空間オーディオが再生可能となるため、ハイエンドだけでなくエントリークラスの車でも没入感の高いサウンドを楽しめると謳う。さらに遅延の少ないアクティブノイズキャンセリング、リアルタイムのオーディオチューニング、AVASやESSなどの乗員向け安全警告音といった機能にも活用できるとのこと。
Class DオーディオアンプTAS6754-Q1では、独自の1L変調テクノロジーを活用することで、インダクタ(コイル)の数を一般的なClass Dアンプの半分に削減しつつ、高いオーディオ性能と省エネルギーを両立したと説明。リアルタイム負荷診断機能を内蔵しているため、音質を犠牲にすることなく、設計の簡素化/コスト削減/効率向上を叶えるとしている。