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異なるサウンドキャラクターを持つ3モデル

Blueマイクロフォンズ、マイク「Blue XLRシリーズ」7/15発売。スタジオ品質を手軽に自宅でも実現

公開日 2021/07/01 15:36 編集部:川田菜月
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ロジクールは、同社が取り扱うBlueマイクロフォンズより、プロ仕様のXLRマイク「Blue XLRシリーズ」を7月15日から発売する。Amazonやロジクール公式ストア楽天市場店をはじめ、全国家電量販店で順次展開する。ラインナップは以下の通り。

「Blue XLRシリーズ」

・「Spark SL」¥OPEN(市場想定価格:24,970円/税込)
・「Bluebird SL」¥OPEN(市場想定価格:32,780円/税込)
・「Baby Bottle SL」¥OPEN(市場想定価格:43,780円/税込)

XLRシリーズは、別途ミキサーやオーディオインターフェイス、XLRケーブルを用意してPCと接続するコンデンサーマイク。“宅録用・ミュージシャン向けマイク”であると同時に、ポッドキャストや音楽収録などあらゆる場面においてプロクオリティのサウンドを実現するとしている。

カスタムのコンデンサーカプセルを搭載。Spark SLは26mm径、Bluebird SLとBaby Bottle SLは34mm径のカプセルを使用し、いずれも指向特性はカーディオイド。共通する仕様としては、周波数特性が20Hz - 20kHz、出力インピーダンスが50Ω、+48V DC Phantom電源を使用する。

本体前面に100Hz、12dB(1オクターブあたり)のハイパスフィルターと20dBの減衰パッドの切り替えスイッチを装備。これにより低音ノイズの低減や、大きな音での収音時に歪みなく調整することができる。

3製品ともスタジオ品質のサウンドで、それぞれ異なる音質傾向を持っているとし、Spark SLは「繊細で透明感のあるサウンド」、Bluebird SLは「モダンかつ非常にクリアなサウンド」、Baby Bottle SLは「クラシックな暖かみと存在感のあるサウンド」だとアピール。同社は、ユーザー自身の声の質であったり、作りたいサウンドや表現したいことに合わせて選択してほしいとしている。

外観はBlueマイクロフォンズのフラッグシップ真空管マイクロフォン「Bottle」のデザインを踏襲。伝統を引き継ぎながら、最先端技術と革新的なエンジニアリングにより求めやすい価格帯を実現したとしている。付属品にはショックマウントを同梱し、木製のストレージボックスに収められる。

ショックマウント、木製のストレージボックスを付属

Spark SLはマイク感度が34.9mV/Pa@1kHz、最大SPLが136dB SPL (1kHz, THD 0.5%)、S/N比が73dB-A。ノイズレベルは16.4dB、ダイナミックレンジは119.6dBとなる。最も小型モデルで、外形寸法はφ45×220.5Hmm、質量は336g。

「Spark SL」

Bluebird SLはマイク感度が28.5mV/Pa@1kHz、最大SPLが138dB SPL (1kHz, THD 0.5%)、S/N比が82.3dB-A。ノイズレベルは11.7dB、ダイナミックレンジは126.3dBとなる。外形寸法はφ47.5×222.5Hmm、質量は445g。

「Bluebird SL」

Baby Bottle SLはマイク感度が39.8mV/Pa@1kHz、最大SPLが134dB SPL (1kHz, THD 0.5%)、S/N比が83.2dB-A。ノイズレベルは10.8dB、ダイナミックレンジは123.2dBとなる。外形寸法はφ51.5×222.5Hmm、質量は410g。

「Baby Bottle SL」

同社は本日オンライン発表会を開催。製品説明にはBlueマイクロフォンズ チーフ・エヴァンジェリストのMichael Huckler(マイケル・ハックラー)氏が登壇した。

Blueマイクロフォンズは1995年設立のマイクブランドで、世界中のレコーディングスタジオで使用されており、デヴィッド・ボウイ、セレーナ・ゴメス、レディー・ガガなど世界的なアーティストの楽曲収録に使用されている。

ブランドの成り立ちは、80年、90年代にかけてレコーディング現場での録音方式がアナログからデジタルに変移したことに起因する。デジタル化にともなってサウンドの質が変化したことで、70年代頃までの温かみある繊細なサウンドが失われてしまったとし、Blueマイクロフォンズでは従来使用されてきたマイクを改良。伝統的なマイク録音のサウンドを、デジタルにおいても再現できるようにしたという。

自社開発のマイクとして最初に発表された「Bottle」は、現在も提供されているフラグシップモデル。一つのボディーに対して、12個の異なる音色を持つカプセルを付け替えられる高い汎用性を持ったマイクで、上述したとおり、XLRシリーズでは本モデルのデザインを踏襲している。

フラッグシップ真空管マイクロフォン「Bottle」

2003年に最初のXLRマイクとして、ソフトボールからインスピレーションを受けたとする球形のボール型マイクを発表。続けて2006年にはプロ品質を手軽に実現できるUSBマイクを発表し、2009年にはUSBマイクとして人気も高い「Yeti」を登場させている。

Huckler氏はBlueマイクロフォンズのマイク製品の特徴を「アーティストが使うパレットのような位置付け。音の風景を彩り、パフォーマンスを引き出すことができる」と説明。そのデザインについても「最高のパフォーマンスを達成するためのインスピレーションとなる」ものだと強調した。

またXLRマイクとUSBマイクとの違いについて、USBマイクはPCとドライバー不要でつながるプラグアンドプレイの利便性が大きな特徴である一方、同じシステムに複数マイクを接続することはできないため拡張性に制約があるが、XLRマイクではPCなどとの接続にインターフェースを介するため、複数同時に使用することもでき、自由にスタジオや配信のセットアップができると述べた。

今回発表した3モデルの音質については、「Spark SLはニュートラルかつナチュラルなサウンドが特徴で、全体域においてフラットな音質。Bluebird SLはクリアでモダン、そしてブライトな音。高音域を拡張し、非常に明るく明瞭なサウンド。Baby Bottle SLはクラシックで、ヴィンテージ感のあるウォームな音が特徴。高周波数を少し落ち着かせ、ベースは丸みを持たせることで、温かみのあるベルベッド調のサウンド」とそれぞれ紹介した。

続いてロジクールのクラスターカテゴリーマネージャー、明山卓司氏が日本における展開について説明。同社は「音とビジュアルの品質を上げることで、表現者の作品のクオリティーアップに貢献したい」という思いのもと様々な製品を取り扱っているが、Blue XLRシリーズについては、より高音質を求める方に向けての製品拡充であると語った。

さらに今回、アンバサダーとしてOKAMOTO'Sのオカモトショウさんの起用を発表。オカモトショウさんがBlue XLRシリーズの3製品をスタジオで試した様子をおさめた、ティザー動画とインタビュー動画を製品発売に先駆けて公開。7月下旬にはさらに動画を公開予定とのこと。なお、オカモトショウさんからは以下のようなコメントが寄せられている。

OKAMOTO'Sのオカモトショウさんがアンバサダーに

『今回初めて「Blueマイクロフォンズ」のマイクを使ってみて、すごく良い音だと思いました。宅録で使うマイクの1つの選択肢として「Blue XLRシリーズ」があると、色々と幅が広がると思います。

実際に歌い比べてみて、3本ともタイプが違うことがわかりました。僕には「Bluebird SL」が圧倒的に相性が良く、歌いながらでも自分の声に合っていることがわかりました。「Baby Bottle SL」も僕の声との相性が結構良かったのですが、今回歌ったソロシングル『GLASS』には「Bluebird SL」が合っていました。「Spark SL」は僕より高い声の人だとどのように聞こえるか、楽しみになりましたね。きょうは「Bluebird SL」が合っていましたが、自宅での録音や、曲によっても変わってくると思うので、面白いと思います。

歌を録る人ならわかると思いますが、声との相性次第でマイクの良さは変わってきます。宅録は、思い付いたその時にパッと録れるのがいいところです。「Blue XLRシリーズ」は声の処理をせずとも、挿せばいい音が録れるので、宅録に使いやすいマイクだと思います』

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