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5つのイノベーション領域で戦略推進

セイコーエプソン、新長期ビジョン「Epson 25 Renewed」でこころ豊かな社会の実現を目指す

公開日 2021/03/18 19:27 PHILEWEBビジネス 徳田ゆかり
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セイコーエプソンは、同社のニューノーマル時代の社会課題解決に向けた長期ビジョン「Epson 25 Renewed」の説明会を開催、同社代表取締役社長の小川恭範氏が説明を行った。

セイコーエプソン(株)代表取締役社長の小川恭範氏

セイコーエプソンは、2016年3月に長期ビジョン「Epson 25」(FY2016-2025)を掲げている。その第2期中期経営計画の最終年度にあたる2021年度にて、業績目標に対しての達成が困難と判断。新たな「Epson 25 Renewed」をもってあらためて目標達成に向け舵を切る構え。

「2025年の売上収益を1兆7000億円、事業利益率12%」という「Epson 25」の業績目標は達成困難な状況、と語る小川氏。これまでの5年間を振り返り「製品・サービスの拡充、基盤強化の取り組みを進めたが十分な成果には結びついていない」として以下の状況を指摘する。

Epson25における2025年度の業績目標達成は困難に

直近の5年間を振り返って

「事業の戦略や見通しには甘さがあり、過度な売上成長を前提とした計画だった。戦略実行のスピード不足、プリントヘッドや大容量インクタンクモデルなど高いプレゼンスをもつハードウェアがソリューション展開にまで活かしきれていない。産業領域での販売体制の構築の遅れ、プロジェクターの代替技術対向や新規事業創出の遅れ、世の中のデジタル化に対するエプソンの対応の遅れがある」。

その要因として、顧客理解や競合視点が不足し「性能の良いものをつくりさえすれば売れる」とのマインドがあった、社会要請変化への感度が不足、全社戦略への落とし込みの弱さ、戦略実行の能力の不足、自前主義への偏重、戦略の営業体制への転換や人材戦略の不十分さ、といった要素を挙げた。

エプソンの「ありたい姿」は、「持続可能でこころ豊かな社会を実現する」こと。ありたい姿を実現するための価値創造ストーリーのひとつに位置づけられているのが「Epson 25 Renewed」である。

ありたい姿を実現するためのストーリーの中に位置付けられるEpson 25 Renewed

セイコーエプソンのありたい姿

そのビジョンステートメントを、「省・小・精の技術」とデジタル技術で 人・モノ・情報がつながる、持続可能でこころ豊かな社会を共創する、とし、個人の生活から産業の現場まで広くその価値を提供。さまざまなパートナーとの共創により、社会課題の解決を目指す。

Epson 25 Renewedのビジョン

事業展開では、成長領域、成熟領域、新領域を明確にして、それぞれの位置付けと期限を明確にし、メリハリある運営を行っていく。5つに設定したイノベーション領域で戦略を推進する。

Epson 25 Renewedの方針


領域別事業運営の方向性

5つのイノベーション領域


オフィス・ホーム プリンティングイノベーションの取り組み

商業・産業プリンティングイノベーションの取り組み


マニュファクチャリングイノベーションの取り組み

ビジュアルイノベーションの取り組み


ライフスタイルイノベーションの取り組み

環境ビジネスの取り組み

全社で収益性重視の経営を実行し、以下のような業績目標を掲げる。
ガバナンス強化の取り組みとして、経営意思決定の透明性の確保と迅速化を進める。

全社業績目標

領域別事業運営の目標

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