「ZOC」のライブでNTTぷららがトライアル実施

MRで味わう“5G時代の音楽ライブ”。最先端技術「TECH LIVE」をアイドル現場で体験してきた

編集部:小野佳希
2019年10月18日
NTTぷららは、MR(Mixed Reality)を活用し『5G時代を見据えた、最新映像技術による新たな音楽ライブイベント演出』だとする「TECH LIVE」の実証実験を実施した。アイドルグループ「ZOC」のライブで同技術が導入された模様をレポートする。

ARゴーグルやスマホ/タブレットを通すとステージ上でのリアルなライブにバーチャルな演出が融合

アイドルグループ「ZOC」のライブでトライアルを実施

「TECH LIVE」は、空間コンピューティング技術を利用したウェアラブル端末「Magic Leap One」やモバイル端末などを活用し、例えばスマートフォンなどをステージに向けるとアーティストに特別なエフェクトが加わって見えるなどといったことが可能なシステム。「現実空間では見ることのできない幻想的な空間を立体的に表現したり、お客さま参加型の映像パフォーマンスなどを行える」という。

抽選で選ばれたファンがMagic Leap Oneを装着して新体感のライブを体験

今回のトライアルではWi-Fi等を用いたが、来たるべき5G時代を見据えたものでもあり、「5G通信を活用することでMRなどの大容量映像を多数デバイスにリアルタイム配信などを行い、ライブイベント演出の規模拡大を目指していく」としている。

ステージ前にARマーカーを設置

担当するNTTぷらら コンテンツ事業本部 サービス戦略部長の岡田重樹氏は、「今回のトライアルでは限られた人数にしかMagic Leap Oneでの体験を試していただけていないが、これが5Gになれば多数のデバイスへリアルタイム配信が可能になる」と説明。「また、遠隔地でのライブビューイングなどでも、現在は高速回線を有線で用意する必要があるが、5Gが実用化されればその回線を引くコストも抑えられる」と言葉を続けた。

リアルのステージ上はライティングだけというオーソドックスな演出

この日のライブでは、ZOCのメンバーから輝く“オーラ”が放たれたり、ステージ上から客席に大量のハートが飛んでくるといった、リアルとバーチャルが融合した映像を楽しめた。また、画面上に表示したバーチャル映像にリズムに合わせてタッチするリズムゲームや、好みのメンバーのみを追いかけるマルチ映像なども提供された。

マルチアングルでライブを楽しむ活用法も

ポイントのひとつが、バーチャル映像をアーティスト本人に追従させるためのマーカーなどをアーティストが装着する必要がないということ。この日はステージ上部4箇所に赤外線センサーを取り付け、ZOCのメンバーがステージを自在に動き回ってもキチンと追従してエフェクト映像を表示させていた。「今回はメンバーそれぞれまでは認識させていないが、例えばアイドルグループはメンバーごとに担当の色が決まっていたりすることも多いので、それを利用してメンバー個人を識別し、個人ごとに違う演出をするなどといったことも考えられるかもしれない」という。

“治安担当”の香椎かてぃさん

「生ハムと焼うどん」(活動休止中)としても活動していた西井万理那さん

体験者からも概ね好評だったが「生でステージを観たいときもあるので、全編でエフェクト演出されてしまうのも…」という声も。このあたりはトライアルを重ねながら改善されていくべき課題だろう。

児童虐待に対するNPO法人「bae」を立ち上げるなど多彩な活動を展開する戦慄かなのさん

藍染カレンさん

なお、「ひかりTV」を運営するNTTぷららだけに、ライブ会場現地での演出というソリューション提供だけに留まらず、当然ながら映像配信も見据えている。記者個人としてもTECH LIVEの今後に期待したいと思わされるトライアルだった。

兎凪(うなぎ)さやかさん

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