認証や広報活動など取り組みを説明

家電に付いている「Sマーク」とは何者? 認知拡大へ電気製品認証協議会が会見

Senka21編集部・竹内純
2019年04月12日
電気製品認証協議会(SCEA)は、4月9日に記者懇談会を開催。Sマーク認証や広報活動を中心とした取り組み状況について説明した。

「Sマーク」

Sマーク認証は、電気用品安全法を補完する電気製品の安全のための第三者認証制度で、Sマークの付いた電気製品は、第三者認証機関によって製品試験および工場の品質管理の調査が行われた証。SCEAでは「我が国の電気製品の安全性向上に貢献すること」を目的に、Sマーク認証の公正な運営や普及について認証機関に対する提言を行っている。

実際の認証製品には、Sマークと認証した機関のロゴマークが組み合わされて表示される

冒頭、あいさつに立った横山明彦会長(東京大学教授)は「わが家でもようやく家内のSマーク認知度が上がって来ました。先日、トイレを暖かくしようと大手量販店に急速暖房機を買いに行きました。数ある商品の中から、少し高いですがSマークが付いているものにしましたが、家内の反対もなく購入することができました。昔はこちらの海外製品が安いよと、なかなかうんと言ってもらえませんでした」と笑いを誘った。「市場でもなかなか認知度が上がりませんが、地道な努力が大事」と訴えた。

会長・横山明彦氏

続いて、各部会が活動状況を報告。基本問題専門部会について、部会長・小野亮氏(東京大学教授)が説明した。Sマーク認証の試験基準は、市場における事故情報に基づき、安全性を確保する観点から、現在、7つの追加基準と2つの運用基準を設けているという。また、「発売後数年を経て、必ずしも基準が守られているとは限らない」との理由で、2009年度から毎年、Sマーク認証製品の市場買い上げ審査を実施している。2018年度は昨年12月に12機種を買い上げ、認証時との同等性を認証機関において確認中とのこと。近4年ではいずれも12製品を買い上げ、2015年度に2機種、2016年度に3機種の基準不適合が判明。追加確認を行うことで、認証の精度を高め、メーカーのSマーク認証への順守を周知徹底していく。

基本問題専門部会長・小野亮氏

広報専門部会は、部会長・三浦佳子氏(消費生活コンサルタント)が報告。一般のSマーク認知度を広げるためのイベントとして、今年度も2018年9月1日(土)・2日(日)にイトーヨーカドー大森店(東京都大田区)、2019年2月23日(土)・24日(日)にアピタ稲沢店(愛知県稲沢市)でイベントを開催した。

広報専門部会長・三浦佳子氏

同イベントで調査を行ったSマークの認知度は、2009年度から2018年度までの過去10年間、イトーヨーカドー(東京)が28.6%、24.7%、19.5%、20.5%、18.4%、16.6%、17.5%、23.5%、14.9%、15.1%。アピタ(愛知)が22.6%、18.4%、15.7%、10.8%、17.6%、14.4%、11.1%、11.3%、10.0%、14.6%。「毎年、10%台を脱せずなかなか厳しい」と語る。今年度は、Sマークのロゴ入りミニタオルやマグネットを配布するなど工夫を凝らすが、特効薬は存在せず、「数字に一喜一憂せずに地道に行っていきたい」と訴えた。

日本百貨店協会、日本チェーンストア協会、家電量販店、全国電機商業組合連合会、一般社団法人ドゥ・イット・ユアセルフ協会、公益社団法人日本通信販売協会の協力を得て、毎年行われているSマーク付き電気製品の店頭普及実態調査は、今年度は昨年11月に実施。調査母数17品目9,133件での普及率は71.1%。昨年71.3%とほぼ変わりはなかった。商品別には、事故が多かった電気ストーブで増加、DC駆動型スティックタイプの掃除機が増える電気掃除機で減少する傾向が見受けられた。「販売チャネルが拡がっており、とりわけ、拡大著しいネット通販において、扱われている商品のはたしてどれくらいにSマークがついているかを調査することはなかなか難しい」と実態把握は年々ハードルが高まる。

「Sマークって何だろうと、多くの人に感じていただくことが大事」と語る三浦部会長。ホームページによる情報開示に力をいれるなど、「より効果が上がる方法を選択し、Sマークの普及に努力していきたい」と力を込めた。

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