8Kシアターは五輪をにらみスポーツの8K映像上映

<NHK技研公開>「フルスペック8K」など様々な8K放送技術や対応機器を披露

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編集部:小野佳希

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2016年05月24日
NHK放送技術研究所が8Kスーパーハイビジョンやハイブリッドキャストを始めとする各種研究成果を一般に披露する「技研公開2016」が、5月26日(木)から5月29日(日)まで開催される。これに先立ち、プレス向けプレビューが行われた。いよいよ今年8月からの試験放送開始を控える8Kスーパーハイビジョンは、20以上の項目にわたる大々的なデモやブース展示が行われている。


■8Kの「フルスペック化」を目指して

毎年恒例となっている、講堂での大画面スクリーンと22.2ch音響による“8Kスーパーハイビジョンシアター”では、「スポーツイベントともに進化してきた8Kスーパーハイビジョン」と題した、スポーツ映像を上映。

8Kスーパーハイビジョンシアターの会場となる講堂

同作品では、2012年のロンドン五輪や2014年のソチ五輪とブラジルW杯、テニスのウィンブルドン選手権などのダイジェスト映像を8Kで収録。ロンドン五輪で初めて8Kカメラを五輪に持ち込んで以来、NHKが撮影してきた様々なスポーツイベントの映像を8Kで視聴することができる。

そんな8Kについて、NHKが提唱するのが、HDR、フレーム周波数120Hz、色域BT.2020、階調12bit、22.2chマルチチャンネル音響などといった条件をすべて満たす「フルスペック8Kスーパーハイビジョン」。デモスペースを大々的に展開するほか、対応カメラやディスプレイなど、8Kの“フルスペック化”に向けての展示を行っている。

シャープと共同開発した8K HDR対応の85型ディスプレイ(※現時点では60Hzまでの対応)と、フルスペック8K対応のカメラ

17型ディスプレイやタイムコード表示装置などフルスペック8K対応機器を展示


8KのHDRとSDRの比較デモ。このほかBT.2020とBT.709の比較や4K/2Kとの比較なども展開

フルスペック8Kの条件を解説するパネル


また、8K HDRでは、NHKと英国BBCが共同で開発したハイブリッド・ログ・ガンマ(HLG)方式をアピール。HLG方式対応の8Kカメラや8Kディスプレイの展示を行い、それ以外の制作機器は従来の制作機器を使用できると、HLGでは従来のSDR方式と高い互換性を保っているためテレビ放送に適していることを説明している。

HLGでの8K HDR対応ディスプレイ

8K HDRのライブ映像制作システムをデモ

■超薄型の「シート型ディスプレイ」で一般家庭への8K普及を目指す

一般ユーザーへの8K普及促進のため、超薄型で軽量なシート型ディスプレイも開発。会場では4K有機ELディスプレイ4枚を組み合わせた130型のものを展示していたが、将来的にはホームシアタースクリーンのように巻き取れるロール型での製品開発を目指しているという。

シート型8Kディスプレイ

展示品では1mmの薄さを実現

シート型8Kディスプレイでは、大画面化に有利な塗布型で、フィルム基板に適した低音形成ができる塗布型酸化物TFTの形成技術を開発。この技術を画素回路形成に適用することで、大画面シート型ディスプレイの低廉化が期待できるとしている。

塗布型酸化物トランジスターなど、シート型ディスプレイを実現させるための要素技術展示も実施

撮影機器や放送システムの8K対応も着々と進む

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