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4K AQUOS生産ラインなど披露

シャープ、テレビ開発・製造拠点の矢板工場内部を公開。「今後ますます重要な存在に」

公開日 2015/11/19 21:24 編集部:小野佳希
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■質疑応答

AQUOS 4K NEXT XG35

以下、説明会における質疑応答の模様をお届けする。

Q.4Kモデルの生産は国外工場でも増えているのか。また矢板工場で増産するということは、国外での生産を国内に移すということなのか。

A.矢板工場の増産は、4Kモデルが好評だということだ。生産の移行については、日米アジア・中国トータルでは微減という状況は続いているが、為替の問題、リードタイム、トータルのバリューチェーン含めてコストがどう有利になるのかはこれからも見ていき、是々非々で引き続き検討していく。

Q.矢板工場での生産に円安は影響していないのか。

A.矢板工場で生産している50型以上のモデルは従来から国内向けとして展開しているものなので為替の影響は受けない。32型などは海外向けのものもあるので一部影響するものもある。

Q.4Kテレビの国内市場シェアについて、どれくらいを狙っているのか。

A.具体的な数字は差し控えるが、台数をいたずらに追うのではなく、高付加価値商品を投入してバランスを見ながら事業を続けていきたい。

Q.トップシェア獲得の勝因をどう見ているのか。数を追わないということだが利益率の面ではどのようになっているか。

A.6月の4Kモデルに代表されるように、お客様が困っているポイントに応えたことだろう。例えば60インチでは従来は首振りできなかった。低反射もそうだ。そういう細かいところと、高画質を評価していただいた。テレビの基本機能も押さえながら、お客様のニーズを投入していった。

利益率は非公表だ。ただ、今年の7-9月期、そして8月以降も4Kテレビの販売は順調だ。そういう面で大きく回復した。「アクオスとは、テレビとはこういうものだ」ということをしっかり開発に活かしながらブランドを守っていきたい。

Q.国内と海外とを切り分けた場合の損益はどうなっているのか。

A.構造改革をやってきたことも含めて、かなり筋肉質になったのは間違いない。国内は2015年の年間黒字が見えている。中国は上期に大きな赤字を計上したが、7−9月期で若干上向きだ。年間で黒字にもっていきたい。アジアも年間黒字見通しを立てている。

Q.新聞報道で、パナソニックが国内で有機EL展開という話題があったが、有機ELはアクオスにとっては脅威になりえるか。また、有機ELに対する優位性をどう見ているか。

A.弊社としても研究は続けている。市場投入はニーズを見極めて検討していく。有機ELに対する液晶のメリットとして、現状はコスト、価格面が挙げられる。また、寿命の問題もある。加えて、今後8Kになったときにどこまで有機ELで精細化できるのかなども見ていかなければならないだろう。

Q.今日の見学会開催の意図を改めて聞きたい。

A.シャープの液晶テレビは今後も栃木を中心にやっていくということだ。なおかつ、工場の生産についても自動化を含めてきっちりやっているところを見てもらいたかった。

Q.アメリカ工場は売却予定で、欧州工場はすでに売却を完了している。残る中国とマレーシアの工場についてはどのように考えているのか。

A.様々な検討をしている。これ以上の回答は差し控えたい。

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