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HDコンテンツの普及に貢献した業績

ソニー柏木氏、Blu-rayの基本構造・製法の開発で文部科学大臣表彰 科学技術賞受賞

公開日 2015/04/07 15:01 編集部:杉浦 みな子
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ソニー(株)は、同社 デバイスソリューション事業本部 新規事業部門 DC光アーカイブ事業室開発課 柏木俊行氏が、平成27年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞したことを発表した。ブルーレイディスクの基本構造および製法の開発に関する業績が評価されたことによる。

ソニーによれば今回の受賞は、まずブルーレイディスク方式のディスク構造と製法の開発によってブルーレイディスクの量産化を実現したことと、加えて高精細で美しいハイビジョン映像等の記録媒体として同方式のディスクが広く用いられ、それにより全世界におけるハイビジョンコンテンツの普及に貢献した業績が高く評価されたという。

ブルーレイディスク方式のディスク構造と製法の開発

今回受賞した開発において考案された内容は、CD/DVDとの互換性を保ちながらブルーレイが必要とする容量25GBを実現するための技術。具体的にはレーザーが透過するカバー層の厚さを0.1mmまで薄くすることによって、屈折した光でも正確に焦点を結べるようにした。ディスク表面のわずかなゆがみにも強く、DVDで使用される赤色のレーザーの約5分の1の記録ピットサイズを実現する青紫色のレーザーを使用できるようにした。

また、この構造のディスクの製造に向けて、従来の生成手法では不可能だった厚みの樹脂のカバー層を生成するため、スピンコート(回転延伸)技術を応用した製法を考案したことによって、ブルーレイディスクの量産化を実現させた。

なお、ソニーは本開発で平成23年度の全国発明表彰(主催:社団法人発明協会)最高位の「恩賜発明賞」を受賞しており(関連ニュース)、今回の受賞は発明協会の推薦によるもの。

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