京大との共同研究。石英ガラスに記録

日立、3億年以上の超長期データ保存をBD並み記録密度で行うことに成功

ファイル・ウェブ編集部
2014年10月20日
(株)日立製作所は、京都大学大学院工学研究科 三浦清貴研究室と共同で、石英ガラスの内部に、BD並みの記録密度となる100層のデジタルデータを記録、再生することに成功したと発表した。

石英ガラスの奥深くに保存されたデータを再生する際に生じる、他層のデータの映りこみに起因するノイズの低減技術を適用することで、100層という多層でのデータ記録・再生が行えることを検証した。

今回の100層記録という成果は、石英ガラスを用いてBDと同等の記録密度1.5GB/inch2が可能となること示すものであり、これらの技術により、さらなる多層化の可能性も出てきたという。

石英ガラスは耐熱性、耐水性に優れており、1,000℃で2時間加熱しても保存データの劣化がない。これは石英ガラスを用いたアーカイブが3億年を超えるデータ保存に耐えることを示している。「歴史上重要な文化遺産や公文書、個人が後世に残したいデータなどの新たな長期保存技術として活用が期待される」と同社では説明している。

日立は2009年、デジタルデータの長期保存を行う素材として耐熱性や耐水性に優れた石英ガラスに着目。フェムト秒パルスレーザーで刻印したデジタルデータを光断層撮影法で読み出す手法を考案し、石英ガラスがストレージとして有用であることを確認した。その後、2012年には京大と共同で、再生に光学顕微鏡を用いる方法を開発。2012年には4層記録、2013年には26層記録と、記録密度を年々高めてきた。

データ再生のプロセス

今回の100層記録では、球面収差補正レンズを適用し、高品質なデータ記録と再生を実現。また再生時のノイズ除去再生アルゴリズムも新開発し、再生信号のエラー率を実用化の指標となる10-3よりも小さくできることを確認したという。

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