NHK、「インテグラル立体テレビ」用カメラの高画質化・小型化に成功

NHKは3月18日、裸眼立体視画可能な「インテグラル立体テレビ」用カメラの画質を向上させる研究成果についての発表を行った。

インテグラル立体テレビとは、微小レンズ群を並べたレンズアレーを等して撮影を行った映像を、このレンズアレーを通して再生することで、メガネを使うことなく多視点の立体映像を表示することができるディスプレイ（関連ニュース）。

従来は撮像素子より大きなレンズアレーを用いていたために、撮像素子に向けて集光するレンズが必要となり、この集光レンズの歪みが画質劣化につながっていなという。今回発表された研究成果においては、撮像素子と同サイズの微小なレンズアレーと撮像素子の一体化を実現。集光レンズを不要としたことで、これによる画質劣化を避けることできる。

加えて、レンズアレーと撮像素子の一体化により、カメラを従来比で1/10まで小型化することも可能となった。これにより、これまで難しかった屋外での撮影も可能となるという。

今後はインテグラル立体テレビカメラのさらなる画質向上や立体ディスプレイの高解像度化など、立体テレビ放送に必要な要素技術の研究を進めていくという。今回の研究成果は、2013年電子情報通信学会総合大会（3/10〜22開催）で報告されるという。