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申し込み開始は9月21日から

【情報追加】ソフトバンク・孫社長が緊急会見 − 「iPhone 5」のテザリングサービスを13年1月15日から提供開始

2012/09/19 ファイル・ウェブ編集部
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ソフトバンクモバイル 孫正義氏
ソフトバンクモバイルは、9月21日に同社が発売するiPhone 5でテザリングに対応することを発表した。本日、孫社長が緊急会見を実施した。


iPhone 5のテザリング対応を発表
サービスイン予定は2013年1月15日で、申し込みは9月21日〜12月31日。



期間内に申し込むと2年間無料で利用できる
テザリング料金は525円/月だが、上記期間中に申し込みをした場合は2年間無料で利用できる。なお、テザリング利用時のパケット定額料金は5,460円/月となるが、通常速度で通信できるのは7GBまでとの制限が設けられる。

iPhone 5については、もう1つの国内取り扱いキャリアであるKDDIがテザリングに対応することを既に発表していた。ソフトバンクは9月15日の時点で「現状ではテザリングに対応する予定はない」(同社広報部・関連記事)とのことであったが、孫社長によれば「iPhone 5の発売をアナウンスしたあとも、Twitterなどを通じて多くの要望をいただいたことを受けて、テザリングサービスを提供することを決定した」という。

なおソフトバンクのiPhone 5料金プランは、ネット接続代金にあたる「S!ベーシックパック(i)」が315円、4G LTE対応のパケット定額サービスが5,460円/月で使い放題で提供されるが、上述の通りテザリングを利用する場合は7GBまでの通信制限が設けられる。ひと月のデータ量が7GBを超えた場合は、請求月末まで通信速度が送受信最大128kbpsに制限される。別途申し込みを行えば、2GBごとに2,625円で制限なく利用できる。

■今年8月時点でiPhone 5 LTEの基地局数はKDDIの2倍以上

今回孫社長は、iPhone 5について「史上最大の予約件数が来ている」とし、“ソフトバンク版iPhone 5のつながりやすさ”についてアピールした。「KDDIは800MHz帯を含むLTE実人口カバー率を96%と発表しているが、iPhone 5が対応する2.1GHz帯のみの数字については未公表で、同基地局数を今年8月時点で4,516局としている」とし、「対してソフトバンクでは、iPhone 5が対応する2.1GHz帯のLTE基地局免許許可数を、今年8月時点でKDDIの2倍以上の10,673局設置する。同実人口カバー率を91%に拡大する」と発表。「カバーエリアがKDDIより広いソフトバンクのiPhone 5は繋がりやすいことが予想される」とアピールした。※当初ソフトバンク側の発表を元に、基地局許可数は「来年3月時点」と記述しておりましたが、「今年8月時点」の誤りであることが判明したため、記述を修正致しました(9/20 16:10)

2.1GHz帯のLTE基地局免許許可数は、今年8月時点でKDDIの2.4倍

同じくiPhone 5を取り扱うKDDIとのLTE比較(基地局免許許可数は2012年8月現在の数字)

「LTEの基地局を水面下でどれくらい用意しているかは公言してこなかったが、実はプラチナバンドの基地局と同時に全速力で取り組んでいた。もっと増やしていき、1万局以上の設置を目指す」という。

■「24 時間通話定額オプション」などの新サービスも開始

またそのほかに、「24 時間通話定額オプション」「4G/LTE スマホBB 割」「4G/LTE スマホ家族キャンペーン」などの新サービス開始や、「スマホ下取りプログラム」の拡充もアナウンスした。

iPhone 5の豊富なオプションを発表した

「24 時間通話定額オプション」は、月定額500円で、4G/LTE対応スマホからソフトバンク携帯電話への国内通話を利用できるオプションサービス。こちらもサービス申し込み期間は9月21日〜12月31日で、サービスイン予定は2013年1月15日。

LTEスマホからソフトバンク携帯への通話が月定額500円になる「24時間通話定額」

「4G/LTE スマホBB 割」は、ソフトバンク指定の固定通話サービスと4G/LTEスマートフォンをセットで利用すると、スマホのパケット定額料を1,480円割引の毎月3,980 円から2年間利用できるというもの。

4G/LTEスマホで「パケットし放題フラット for 4G LTE」または「パケット定額 for 4G LTE」に加入のうえ、固定通信サービス「ホワイトコール24」および「ホワイトBB」「ケーブルライン」「ひかりde トークS」のいずれかへ加入することが条件となる。サービス申し込み期間は9月21日〜12月31日。

「4G/LTE スマホ家族キャンペーン」は、iPhone 4/4Sから4G/LTE対応スマートフォンに機種変更するユーザーを対象としたもの。それまで利用していたiPhone 4/4Sを、ユーザーの家族が使うために新規契約(USIM カード単体での契約)し、ホワイトプランへ加入すると、その家族が2年間・毎月1,980円のパケット定額料でスマホを利用できるようになる。4G/LTE 対応スマホに機種変更した回線がホワイトプランもしくはタイプX にねんに加入することも条件となる。

また、機種変更前の回線で残っている月月割を新規契約回線に引き継ぐこともできる。申し込み期間は9月21日から11月30日まで。

「スマホ下取りプログラム」は、新規契約・機種変更で4G/LTE 対応スマートフォンを購入するユーザーを対象に、それまで利用していたスマートフォンを下取りするプログラム。下取り対象機種に応じて毎月の利用料金から割引するもので、先日発表した「スマホ下取りプログラム」をさらに拡充し、下取りによる割引額を増額するとともに、対象機種がiPhone以外を含めたグローバル端末へ拡充された。実施期間は9月21日から11月30日までで、対象機種と割引額は下記の通り。

iPhone 4S(64GB):20,000円
iPhone 4S(32GB):18,000円
iPhone 4S(16GB):16,000円
iPhone 4(32GB):12,000円
iPhone 4(16GB):10,000円
iPhone 4(8GB):8,000円
iPhone 3GS(全て):5,000円
iPhone 3G(全て):4,000円
X06HT/X06HT II/001HT:3,000円
001DL/101DL:2,000円

スマホ下取り一覧表


質疑応答 ー iPhone 5後もソフトバンクのLTE対応端末を充実させる


Q:テザリングサービスを利用するための、ソフトバンク版iPhone 5のアップデートはいつ頃実施されるのか。
A:テザリングのサービスインは2013年1月15日。それまでにアップデートされると考えてもらってよい。

Q:現在のネットワーク状況ではテザリングの提供が難しいと言われていたが、今回解禁された理由は何か。また、製品の発売から3ヶ月後のサービスインになるのは何故か。
A:ソフトバンクでは、テザリングによってネットワーク全体に障害をきたしてはならないという思想をもって運営してきた。これまで約1年間近く、ソフトバンクは全国的なネットワーク障害を起こしたことがない。近年ネットワーク障害の最も多い原因となっているスマートフォンによる通信のオーバーフローをなるべく発生させないためにも、テザリングの導入については慎重に検討してきた。

今回発売される「iPhone 5」はLTEに対応しており、LTEのネットワークは従来の3G回線よりも3倍ほどキャパシティが大きい。iPhone 5の普及が進めば、LTEネットワークへのユーザー移行を同時に促進できる。当社ではLTEネットワークを全国エリアに面展開するため、LTE基地局の増設も来春にかけて急ピッチで進めていく。LTEネットワークが整えば、ユーザーのトラフィックをそちらに移行でき、一般ユーザーの皆様に迷惑をかけずにテザリングを導入できると判断した。LTEネットワークのトラフィックはまだ空いているが、基地局の数が少なければ、テザリングでこぼれた分のトラフィックが3Gネットワークに押し寄せて迷惑をかけてしまう。だからこそ慎重に判断してきた。このように説明しても後出しジャンケンに聞こえてしまうかもしれないが、それぐらい慎重にやることがもっと大事だと考えた。

Q:テザリングサービスの申し込み期限が今年の12月31日となっているのはなぜか。
A:525円のテザリング料金が無料になるというキャンペーンを、一旦期限をきって実施するというもの。料金についてはこれから見直す可能性もあり得る。

Q:今後iPhone 5以外にも、ソフトバンクのスマートフォンにLTE対応機が出てきたら、今回のテザリングのプランは適用されるのか。
A:やりましょう。

Q:9月21日の製品発売直前に今回発表を行った理由は、KDDIが対抗できないように仕掛けたのか。他社が新しいプランで対抗してきたら、またやり返すのか。
A:なんでもアリのソフトバンクです。

Q:9月13日の製品発表時点で、テザリングの導入については判断できなかったのか。
A:テザリングは去年からずっと慎重に検討してきたが、LTEの基地局ネットワークが十分に出来上がったら解禁できると考えていた。iPhone 5の発売、LTE基地局拡大の目処が立ったため、本日満を持して発表させていただいた。

Q:iPhone 5の下取購入サービスについて、対象となる製品の基準はどこにあるのか。また下取りしたスマートフォンはどのように活用するのか。
A:下取りの対象になるのはグローバル端末。下取りした製品は、iPhoneを含む中古のスマートフォンを、使いたいけれど高値で買えない、という方々が沢山いらっしゃる地域に提供していきたい。下取りプログラムの特徴は、対象機種で電源が入れられて、画面が割れていたり大きな破損のないものであれば、面倒な査定なしに一律価格でシンプルに下取りするというところ。何100万台単位で全国的にソフトバンク系列店や量販店で実施する日本最大の下取りプログラム。そのぐらいの規模と覚悟で、仕組みを準備してきた。

Q:KDDIを強力なライバルと見ているか。
A:当然、強力なライバルであり、情報革命の同志であるとも思っている。それはドコモさんやイーモバイルさんに対しても同じだ。競争があることによって、我々は真剣に事業に取り組むことができる。資本主義社会の競争原理は素晴らしいと思う。

Q:全国規模でネットワーク障害を起こさないために、これまでどういう取り組みをしてきたのか。課題と感じていることはあるか。
A:ソフトバンクは、国内で最も早くiPhoneの取り扱いを始めた。また、スマートフォンのサービスを提供する上でのノウハウも獲得してきた。従来の携帯端末と比較すると、スマートフォンユーザーのトラフィックは平均10〜20倍の規模にふくれあがっており、2〜3年の短い期間に拡大してくると、既存のネットワークマネージメントの容量を超えてしまう。ソフトバンクでは早くからデータトラフィックの課題を経験してきたため、全国規模でのネットワークの見直しと、あらゆる面での多重化・大容量化を推進してきた。

Q:iPhone 5の予約状況について「圧倒的な数」であるということだが、9月21日の発売時点での在庫状況はどうか。
A:今までのiPhoneに比べて初回入荷の量は格段多く確保している。しかしながら、現時点ではそれをさらに上回るほどの“史上最大”の予約件数をいただいている。初回入荷分は既に予約で完売した。その後、次々に入荷があるものと思うが、供給のペースはその速度と追加予約とのせめぎ合いになるだろう。端末自体も全世界的に予約切れになるとみている。

Q:LTE対応端末については、iPhone以外にも拡大していくのか。
A:LTE対応のスマートフォンは、これから様々な機種がソフトバンクから発表される予定だ。iPhone 5は、現時点のLTE対応機で最も優れた製品の一つと、私自身感銘を受けているのも事実だ。

Q:テザリングサービスを投入した後、iPadの販売に影響はあると見ているか。WiFiモデルの売れ行きが伸びて、WiFi+3Gモデルが伸び悩むことになるのでは。
A:一人でも多くのユーザーが情報革命の恩恵を受けるということは、市場が広がることと認識している。私たちとしては、WiFi専用のiPadの販売が伸びていくことも当然視野の中に入れている。



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