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レアアースの価格高騰など響く

オンキヨー、2Qは原価上昇などで営業利益/純利益とも赤字 − 通期予想も下方修正

2011/11/11 ファイル・ウェブ編集部
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オンキヨー(株)は、2012年度第2四半期の連結業績を発表した。

2011年4月1日から9月30日までの売上高は209億900万円、営業利益は13億7,800万円の損失、経常利益は18億6,100万円の損失、四半期純利益は23億3,600万円の損失となった。

円高による海外売上の目減りにより当初予想より売上高が減少したほか、レアアースや基礎資材価格の大幅高騰により営業損失も想定より増加した。

このため同社は2Q連結累計期間において、為替差損5億1,300万円を営業外費用として計上した。

セグメント別では、AV事業は売上高145億1,100万円を計上。国内では震災の影響や地デジ移行による薄型テレビへの消費集中などにより苦戦し30億8,200万円となり、海外では円高による目減りはあったものの、現地通貨ベースでの堅調な推移の結果114億2,800万円となった。

また、基礎資材価格高騰や新製品開発費等の増加があったものの、セグメント利益8億3,700万円を計上した。

スレートPCを核とした法人営業強化など構造改革に取り組んでいるPC事業は、売上高21億600万円。流通在庫適正化を目指した販売促進費や旧製品の処分費用などを計上したため、損益は6億8,700万円となった。

OEM事業は、震災の影響による車載用スピーカーの生産調整等があったものの、2Q後半には生産が回復傾向に転じたため、売上高は33億3,500万円。しかし鉄や銅、原油など基礎資源価格の高騰や、軽量スピーカーのマグネット材料に不可欠なレアアースの価格高騰等によって製造原価が押し上げられ、6億1,400万円の損失となった。

■2012年度通期業績予想を下方修正

以上を受け、同社は2012年度通期業績予想を修正した。

修正された2012年度通期業績予想の詳細

修正後の業績予想は、売上高510億円、営業利益3億円、経常利益はゼロ、当期純利益は5億円の損失、となっている。

売上高は円高の影響を受け前回予想より60億円の減収としたが、営業利益については、製造コスト削減・固定費圧縮に加え、レアアース等の価格高騰分を製品の販売価格へ転嫁することで中期的に補填できる見込みであることから、当初予想より1億円下回る3億円へ修正するに留めた。

■本社移転先の詳細が決定

そのほか、新本社の移転先が発表された。2012年3月5日より業務開始となる。現在の本社所在地の一部建屋については「オンキヨー技術センター」として業務を継続。一部機能は現本社所在地に残るため、定款上の本店所在地変更はしないという。

・新本社所在地
大阪府大阪市中央区北浜2丁目2-22 北浜中央ビル

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