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Dpaが普及状況などを改めて説明

地デジ移行最終局面を草なぎさんや女子アナらがPR − 山手線ジャックなど新告知活動も開始

2011/07/01 ファイル・ウェブ編集部
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(社)デジタル放送推進協会(Dpa)は、目前に迫った地デジ完全移行のPR企画「ラストスパート声かけ地デジ化大作戦」と「山手線デジタル放送トレイン」の記者発表会を開催した。


■山手線ジャックで地デジ移行を最終アピール

発表会では最初にDpa普及事業部門 部門長の石田昭彦氏が登壇してデジタル化普及状況を説明。5月には15万8千件だった総務省地デジコールセンターの電話相談の応対件数が、6月には過去最高の22万件となったことに触れ、「いよいよアナログ終了まで1ヶ月となり、対応を急ぐ方が増えている」とした。

石田昭彦氏

受信相談件数も日に日に増加しているという

受信インフラのデジタル化状況についても、共同受信施設の地デジ化が99%以上に達したことなどを紹介。その一方で、戸建て住宅や辺地共聴なども加え33万5千世帯が未対応と推測されることにも触れ、「現在、デジサポでは残る未対応施設、未対応世帯に対して最終的な対策を行っている」と述べた。

受信インフラのデジタル化進捗状況も説明

また、「デジタル化に際して何をどうしたら良いのか分からない高齢者世帯が確実に地デジに移行すること」が最終盤の課題だと言及。こうした層を支援していくため、全国1600ヶ所に地デジ臨時相談コーナーを設置していること、デジサポカーによる地域巡回を行っていることなどを紹介した。

こうした未対応世帯への対応策としてDpaが注力しているのが声かけ運動だとし「ラストスパート声かけ地デジ化大作戦」を5月24日から展開していると説明した。

そして本日からは、新たな告知活動として「山手線デジタル放送トレイン」の運行も開始。こちらは車両のスペースをすべて使ってデジタル放送への移行をPRするというもの。1編成11両構成で、3編成が7月17日まで運行される。

山手線デジタル放送トレインの説明

本日早朝には出陣式も行われた

石田氏は「1日にのべ36時間走行しておよそ33万人の乗客の目に触れると想定している。つまり、17日間で561万人に見られることになる」とコメント。「アナログ放送終了1週間前まで走り続ける本トレインは、東京および南関東での最後の周知広報手段として実施する最大規模の声かけ活動だ」と言葉を続けた。

なお、車両は1・2号車がNHK、3号車がDpa・デジサポ、4号車が日本テレビ、5号車がテレビ朝日、6号車がTBS、7号車がテレビ東京、8号車がフジテレビ、9号車から11号車までをBS各局が使用。それぞれの番組紹介なども行いながら地デジ移行をアピールする。

日本テレビが担当する車両には同社のマスコットキャラ「ダベア」の友達として、地デジカのような姿の「デジタル!ダベア」も登場

■民放連会長らが取り組みの意義を語る

発表会には、総務大臣政務官の森田高氏や広瀬道貞民放連会長ら、関係各所の首脳陣も登場。

「地デジ移行が99%という数字もあるが、高齢者などのいわゆる“サイレント層”が取り残されないよう我々も活動していく。今回のような取り組みなどで未対応世帯がなくなるよう邁進していきたい」と森田政務官が述べれば、広瀬会長も「なぜ山手線なのか?それは山手線の内側が電波受信状況が一番良いにもかかわらず、なぜか未対応世帯が一番多いという状況になっている。『いつでもできるか後回しにすればいい』といった具合に夏休みの宿題が最後まで残ってしまったような感じだ。今回の取り組みでそうしたサイレント層に声を届けたい」と続き、取り組みの意義について説明した。

森田高政務官

広瀬道貞会長

さらに、NHKからは小野直路副会長が出席し、「地デジ化も進んでいるが約34万世帯が未対応だ。本日からアナログ放送でカウントダウンスーパーの表示を開始して、コールセンターにも多数の電話を頂いている。こうした取り組みで34万世帯という数字は着実に減少していくものと期待している」とコメント。「日本の放送は新しい時代に入る。しかしそれはゴールでなくスタート。今後も引き続き活動していきたい」と言葉を続けた。

小野直路副会長

また、今回車両を提供することになったJR東日本からは清野智社長が登壇。「最終局面でJRを利用してもらうことをありがたいと思うと同時に責任を感じている。また、車両は利用者だけでなく沿線の方々にも目に付くデザインだ。我々も精一杯PRに励んでいく。24日に無事地デジへ移行できることを心から祈念している」とあいさつした。

清野智社長

■地デジ大使の各局女子アナや草なぎさん、テツandトモさんらも登場

「山手線デジタル放送トレイン」については、地デジ大使を務める各放送局の女子アナウンサーらが自局が受け持つ車両の説明を担当。「地デジ大使が結成された7年前は地デジという言葉自体があまり知られていなかったが今はどんどん知られているなと感じている」とTBSの竹内香苗アナウンサーが述べるなど、これまでの活動も振り返った。

写真左から、NHK 鈴木奈穂子アナ、日本テレビ 馬場典子アナ、TBS 竹内香苗アナ、テレビ東京 森本智子アナ、フジテレビ 中村仁美アナ

また、地デジ推進活動のメーンキャラクターを務めてきたSMAP草なぎ剛さんも「99%の普及率ということだが、100%目指して残りわずかだが頑張りたい。24日は新しいスタート。これから勝負だと思っている」と語り、地デジ移行案内に対する決意を改めて表明した。

さらに、発表会にはテツandトモさんと、「地デジ元気!娘」の村井まりさんも登場。草なぎさんや地デジ大使らに対して「山手線1週はだいたい何キロある?」「山手線は東京23区のうちでいくつの区を通過する?」などといった、今回の取り組みに関連してのクイズを出題する一幕も見られた。※答えは「34.5km」と「12区(駅があるのは9区)」


テツandトモさんと村井まりさん

以下、質疑応答の模様をお届けする。

Q.約34万世帯が未対応ということだが、そのなかで南関東が閉める割合はどれくらいなのか。

A.細かい数値は分からないが、約8割前後くらいが北関東も含めた関東地区だ。

Q.アナログ放送にカウントダウンスーパーが表示されるようになったが、それに対する反響はどうか?

A.まだ集計中だが、本日9時から受付を開始し、11時までで約6000件ほど問い合わせがあったようだ。通常の金曜日で2000件程度なので約3倍の反響ということになる。

Q.問い合わせ内容はどんなものが多いのか。

A.以前とそれほど大きく変わっておらず、受信方法などの問い合わせだ。今日の状況でいえば「スーパーが邪魔で映像が見にくい」というものもきている。

Q.増えた問い合わせというのは苦情が多いのか。

A.そこはまだ集計していない。

Q.山手線デジタル放送トレインの内回りと外回りでの運行状況などを教えて欲しい。

A.内回りと外回りはJRのダイヤによって異なる。

Q.17日までということだが、なぜ24日までではないのか。また、予算的にはどれくらいかけているのか。

A.24日の1週間前ということ。様々な活動計画のなかで割り出した期間だ。予算については公表していない。

Q.25日以降のサポート運営状況はどうなるのか?

A.相談コーナーを8月まで残すなどで対応する。

Q.停波直後のコールセンターの設置数などはどれくらいなのか?

A.24日、25日は1200席規模と聞いている。26日以降、状況を見ながら減らすとのことだ。

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