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次世代PDP開発センター、テレビ・ディスプレイの動画性能測定の新尺度「フルHD動画解像スピード」を開発

公開日 2011/02/01 18:49 ファイル・ウェブ編集部
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(株)次世代PDP開発センター(APDC)は、テレビやディスプレイ製品の動画表示性能について、従来の手法よりもわかりやすく評価できるという「フルHD動画解像スピード」の測定方式を開発したと伝えた。

同社は2006年に「動画解像度」の測定方式を開発した実績を持っているが、今回の方式をこれをベースにより進化させ、3D対応テレビなどの登場などにより、多様化が進むディスプレイデバイスの動画表示性能を、いっそう的確に評価できるものであると説明されている。

従来の「動画解像度」では、約5秒/画面を代表的な動画速度として設定し、その速度で認識できる解像度を指標としてきた。この速度は例えば全身ショットの人物画像で、人の歩く速さに相当するもので、動画の速度を代表する指標として導入されたことで、これまで一定の評価を可能にしてきたという。一方でこの5秒/画面の動画速度だけでは、スポーツなどより速い動きでの各種ディスプレイの性能の違いが区別しにくいなどの制約もあった。

今回は「動画解像度」の機能を拡張し、フルHD解像度が正常に表示されるスピードの最大値を「フルHD動画解像度スピード」として定義したことにより、全てのディスプレイの性能が区別できる新評価方法が確立されたという。新たな測定方式では、高精度の画像が正しく認識できる限界を、画像が動く「速さ」で表している。すなわち、ディスプレイの画素数が1920×1080画素のフルHDサイズの場合、解像度1080TV本を正しく認識できる画像速度で表す手法となり、「フルHDの解像度で楽しめる動画スピードの最高値」を示し、この数値が大きいほど多くの動画シーンで本来の解像度が楽しめることを意味するものであるという。

新たに開発された「フルHD動画解像スピード」は、3D対応テレビなど、より高速化が期待されるディスプレイの動画表示性能を、広い範囲の動画速度で測定可能にするとともに、4K2Kなど高精細ディスプレイ、画素数やフレーム周波数が異なる映像フォーマットについても、共通の「画素/秒」という指標を用いて性能を表現することができることから、今後のディスプレイのさらなる性能改善にフレキシブルな対応が可能なこともメリットとされている。

同社では新開発の手法により測定した動画性能の新評価尺度は「フルHD動画解像スピード」とし、今後これをディスプレイメーカーやテレビセットメーカー、計測機器メーカーなどに広く提案していく考えであるという。またIEC(国際電気標準会議)にも提案し、早期の標準化を目指す考えを明らかにしている。

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