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DNP、レーザープロジェクターのちらつきを軽減する技術を開発 − 体積型ホログラムフィルムを使用

2010/12/09 ファイル・ウェブ編集部
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体積型ホログラム
大日本印刷(株)は、レーザー光源を利用したプロジェクターやディスプレイなどでちらつきの原因となる「スペックルノイズ」を、体積型ホログラムフィルムを使用して軽減する技術を開発。2011年春のサンプル出荷を目指す。

レーザー光源は寿命が長く低消費電力で小型化も容易なことから、新しい光源として近年注目を集めている。しかし光源ユニットおよび被照射面となるスクリーンで散乱した光が相互に干渉しあい、微細な斑点模様である「スペックルノイズ」が発生しやすく、これが映像のちらつき(シンチレーション)の原因となっていた。

今回同社は、体積型ホログラムフィルムを活用してこのスペックルノイズを軽減する技術を開発。この技術は、ホログラムの異なる点に光のビームを照射しても同じ位置に同一パターンの像を再生するという機能を応用したもの。レーザー光をスキャンミラーなどの光走査デバイスによりビームとしてホログラムの各点に連続的に照射することで、スクリーン上に再生する像への入射角が常に変化し、多数の干渉パターンを生成、これにより干渉パターンが平均化されスペックルノイズが軽減できるという。

レーザービームの整形や光強度の均一化をホログラムが行うため、光学部品が要らないことや、レーザービーム形状や干渉性の大小に関わらずスペックルノイズ軽減効果を得られるのもメリットのひとつ。そのためさまざまな製品などに応用することが可能とのことだ。

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