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エプソン、フルHD液晶プロジェクター「EMP-TW1000」を発売 − HDMI 1.3搭載、実売35万円

公開日 2006/10/11 14:38
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EMP-TW1000
セイコーエプソン(株)は、フルHD解像度の液晶プロジェクター“dreamio”「EMP-TW1000」を12月に発売する。価格はオープンだが350,000円前後での販売が予想される。

従来の「EMP-TW600」が、同時に発表された「EMP-TW700」と本機で置き換わるかたちになる。既に発売している「EMP-TWD3SP」「EMP-TWD3」「EMP-TW20」と合わせて、同社のホームシアター用液晶プロジェクターは今後5モデルで展開される。

正面から見たところ

本体デザインはこれまでのdreamioのイメージを踏襲した


液晶パネルは自社開発のC2FINE
液晶パネルには同社製のD6パネル「クリスタルクリアファイン(C2FINE)」を搭載。垂直配向技術と液晶パネルに電圧をかけない状態で黒を投写する「ノーマリーブラック方式」により、深く安定した黒が表示でき、高コントラストな映像を実現した。また、従来サーキットボードに搭載されていたLCDドライバーをパネルテープ上に配置。ドライブ性能自体の向上とパネルとの短距離化により、ノイズの影響を最小限に抑えた。さらに配向膜無機化による製造工程の改善により配向膜の表面がより平面化され、より滑らかな映像再現が可能になった。


レンズは新開発の高解像度のもの
レンズは、C2FINE)の高い画素数を活かすため、高解像度レンズを新規開発。大口径のガラス非球面レンズを含む2枚の非球面レンズと低分散ガラス(ED)レンズの最適配置により、色収差などを大幅に低減した。レンズ構成枚数は12群14枚と少なくしたほか、新開発の超低反射マルチコーティングの採用により、内部乱反射を抑えている。

レンズの光学ズームは2.1倍と、業界最高クラスのズーム倍率を実現。3mの距離で16対9の100インチ画面を投写できる短焦点設計とした。また、上下左右のレンズシフト機能も装備し、上下方向はそれぞれ96%(約1画面分)、左右方向にそれぞれ47%(約1/2画面分)の画面移動が行える。

光学エンジンはホームシアタープロジェクター専用の光学エンジン「OptiFocus(オプティフォーカス)」を採用。ランプから発せられる光から高い純度の三原色を抽出する「Newエプソンシネマフィルタ」を搭載したことで、色純度を高めるとともに、NTSC比115%の広い色再現領域を達成。また、追加リフレクターの搭載によりランプの光効率を向上させ、小型化、省エネを実現した同社独自の高効率ランプ「E-TORL(Epson-Twin Optimize Reflection Lamp:多重反射式高効率ランプ)」も採用した。ランプ出力は170Wで、最大輝度は1,200ルーメン。

また、今回初めて、各映像モードにおけるランプ出力のHigh/Low切り替えをユーザーが行えるようにした。これにより、たとえば同じ映像モードでも、小さい画面の時はランプをLowにし、大画面の時はHighにするといったように、画面サイズに応じて切り替えることが可能になった。 なお、ランプ出力Low時は騒音レベルが26dBと、静粛性にも注力している。  

また、映像の明るさを自動認識し、1/60秒単位で動作するオートアイリス機能を搭載。シーンごとに最適な輝度とコントラスト比を維持しながら、画質パラメーターを自動調整する。これにより、ダイナミックモードでオートアイリスがオンの時、12,000対1という高コントラスト比を実現した。


HDMI Ver1.3端子を搭載
入力端子では、HDMI Ver1.3端子(認証取得申請中)を搭載。1080pの入力にも対応しているほか、最大12ビットの色信号入力が可能。ただしカラープロセスとしては10ビットとなる。

そのほかの入力端子は、ビデオ1、Sビデオ1、RCAコンポーネント1、D端子1、ミニD-Sub15ピン1。ほかにRS-232C端子とトリガーアウト端子も備える。

また、1080i映像を2-3プルダウンで1080pに変換する機能や、SD映像をフルHD解像度にアップコンバートする機能を装備。480iから1080pまですべての入力信号に対して10bit処理が可能なA/Dコンバーターも装備する。

映像調整機能は、TW600と同じく「Color Reality III」を搭載。階調の細かなポイントごとに独立してガンマを調整できる「カスタムガンマ調整」、RGBそれぞれのオフセット・ゲインの調整が可能な「RGB調整」、RGBCMYの6軸で色相と彩度を調整できる「6軸カラー調整」、5000K〜10000Kの範囲内で11段階調整が可能な「色温度調整」、登場人物の肌の色を自然な色合いに調整する「肌の色調整」、高域/低域、水平/垂直をそれぞれ指定して調整できる「アドバンストシャープネス」などの機能が利用できる。また、GB/RGBCMYは従来それぞれ独立調整となっていたが、本機では相互に連動した調整が可能になった。調整した値は、10個まで本体に登録することができる。

映像モードはダイナミック/リビング/ナチュラル/シアター/シアター・ブラック1/シアター・ブラック2の6モードを用意。モードを選択することで、Newエプソンシネマフィルタのオン・オフ、ランプの出力などを自動調整する。


リモコンは自照式
リモコンは自光式で、入力切り替えや画像調整などのダイレクトボタンを操作に準じて配列している。

本体デザインはこれまでのdreamioのイメージを踏襲し、ホワイトボディとラウンドフォルムを特徴にまとめ上げた。

【問い合わせ先】
プロジェクターインフォメーションセンター
TEL/0570-004110

(Phile-web編集部)

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製品スペックやデータを見る
  • ブランドEPSON
  • 型番EMP-TW1000
  • 発売日2006年12月
  • 価格¥OPEN(予想実売価格350,000円前後)
【SPEC】●液晶パネル:0.74型ワイドポリシリコンTFT液晶 1,920×1,080画素 ●輝度:1,200ルーメン ●コントラスト比:12,000対1 ●レンズ:2.1倍マニュアルズームフォーカスレンズ ●接続端子:ビデオ1、Sビデオ1、RCAコンポーネント1、D端子1、HDMI(Ver1.3 ※認証取得申請中)端子1、ミニD-Sub15ピン1、RS-232C端子、トリガーアウト端子 ●騒音レベル:26dB ●光源:170W UHEランプ ●消費電力:245W ●外形寸法:406W×310H×124Dmm ●質量:約5.6kg