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HD DVD-Rの量産技術が確立-マクセルと三菱化学メディアが量産試作に成功

公開日 2005/06/08 17:36
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日立マクセル(左)と三菱化学メディア(右)が試作したHD DVD-R
日立マクセル(株)と三菱化学メディア(株)は、新開発の有機色素材料を採用することで、HD DVDのライトワンスメディアである、HD DVD-Rディスクの量産試作に成功したと発表した。

DVD-Rでは記録層に有機色素が使われているが、これまで青紫色レーザーの短波長に対する感度と再生耐用性を確保する色素がなかったため、次世代光ディスクでのライトワンスメディアの製造、量産技術は確立されていなかった。

今回、(株)林原生物化学研究所、三菱化学メディア(株)、(株)東芝の3社は、共同で新たな有機色素材料を開発。この新色素を、日立マクセル(株)と三菱化学メディア(株)が現行のDVD-Rの製造ラインで使用し、HD DVD-Rディスク(1層15GB)の試験量産に成功した。

新色素は有機溶剤で溶解することができ、現行DVD-Rと同様、スピン・コート法で平易にディスク(基板)上に色素記録層を成膜できる。再生耐用性も実用上十分な耐久性を確保しているという。

ディスクの構造も、現行DVDやHD DVDディスクと同じく、0.6mmディスクの2枚貼り合わせ構造を採用しており、ディスク生産時に、現行DVD-R設備を有効に活用することができるという。

日立マクセルと三菱化学メディアの両社は、東芝などが発売を予定しているHD DVDレコーダーや記録型HD DVDドライブ搭載PCの市場投入にあわせて、来春にHD DVD-Rディスクを発売する予定だ。

(Phile-web編集部)

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