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「Cell」の概要が明らかに 2006年にソニー・東芝が搭載製品を発売

2004/11/30
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●米IBM、ソニー(株)、(株)ソニー・コンピュータエンタテインメント、(株)東芝の4社は、次世代のコンピュータシステムやデジタル家電向けに4社で共同開発中のマルチコア方式の高性能プロセッサ「Cell」の概要を公表した。

Cellは、64ビットのPowerプロセッサコアと複数の独立した浮動小数点演算コアを有する、マルチコア方式のプロセッサ。これにより膨大な演算処理がリアルタイムで行える。

すでに搭載されていることが明らかにされている次期プレイステーションやデジタルテレビなどのデジタル家電製品だけでなく、映画制作用のワークステーションや科学技術用シミュレーション・システムなどにも応用が可能。IBM、ソニー、SCEIの3社は、すでにCellプロセッサーをベースにしたワークステーションの試作機を稼働させている。

Cellは複数のOSを同時に実行することが可能で、既存のPC、ワークステーション向けのOSや、デジタル家電、PCなどのリアルタイムOSを同時に実行できる。

ソニー(株)副社長でプレイステーションの生みの親である久多良木健氏は、 「ハイビジョン番組の同時録画や、高解像度のデジタルカメラで撮影された静止画や動画をリアルタイムで画像処理するためには高い能力が要求される。膨大なコンテンツに自由にアクセスするためには洗練されたGUIが必要で、こうした過酷な要求に対応するためには、従来のPCベースのアーキテクチャではすでに処理能力的にも限界となっている」と指摘する。

ソニーは、ブロードバンドに対応したホームサーバ群と、ハイビジョン対応のデジタルテレビにCellを搭載し、2006年に製品化を開始する計画。 また、東芝ではCellを搭載した多様な製品を検討しており、第一弾としてハイビジョン対応のデジタルテレビを2006年に製品化する計画だ。

(Phile-web編集部)

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