Bowers & Wilkins「Px8 S2」を歴戦の評論家たちが高評価する理由とは? 「“音質もノイキャンも両方できる”の最高峰」
野村 例えば、弟モデルの「Px7 S3」を買おうかなと思ってた人が、「あれ?もうちょっと出せば(型落ちになって価格が下がった初代の)Px8を買えるんじゃない?」みたいな選択肢も生まれますしね。そして、その頂点にPx8 S2がいるという。
現行モデルとしてはPx8 S2とPx7 S3の2モデル展開なんだけど、実際は両機の旧モデルを加えた4つの選択肢があるというのが、世界観みたいなものが出て面白いんじゃないかなと。
高橋 Px8 S2は、これこそが「B&Wのヘッドホン」のイメージだと思うんです。一方で、Px7 S3はややカジュアルなイメージで、これがあるおかげでPx8 S2のイメージの輪郭がより際立っているように思います。

野村 たしかに。僕はPx8シリーズが高級ワイヤレスヘッドホンというジャンルを確立させたと言っても過言ではないと思ってるんです。
結構な値段(※取材時で実売約12万円程度)のモデルですけど、街なかでも使っている人を結構見かけますし、「高級ヘッドホンはやっぱりクオリティが高いよね」というのをユーザーに浸透させたモデルなんじゃないかな。
そういえばこの前、漫画家の麻宮騎亜さんから、ノイズキャンセリングヘッドホンを買いたいと相談を受けまして、B&Wをオススメしたんです。そうしたらもうすぐにAmazonでポチって購入したよという連絡をもらいました。
グリーンが欲しいということでPx7 S2eを購入されたそうなのですが、そういう買い方もされるブランドにB&Wがなったのだなというのが印象的でした。ブランド買いをするような人たちも手を出すカテゴリーになってきた。
今までだったら、この手のポジションと言えばアップル、ボーズ、ソニーの3社くらいだったように思いますが、そこにB&Wが加わってきたというのが非常に印象に残りましたね。

音質もノイキャンも「『両方できますよ』の最高峰」
高橋 野村さんは発売当初にレビュー記事をご執筆されていますが、その後、今まで使い続けて何か印象が変わったりであったり、「やっぱりいいな」みたいな点はありますか?
野村 アップデートでイマーシブオーディオ(True immersion機能)に対応してくれたことですね。Px8 S2でイマーシブオーディオを聴いたことで、それまで持っていたイマーシブオーディオへの印象が少し変わりました。
True immersion機能でステレオ音源の楽曲をイマーシブオーディオ化して聴くと、定位感であったりわずかなズレなど「この音だったらこういう空間感になるよね」というのがきちんとできていて、作り手のこだわりみたいなものがすごく伝わってくるんです。 ステレオ音源でこういう感動であったり楽しみみたいなものが実現できているのが驚きましたね。
高橋 初代のPx8より薄型化してきたというのも大きな進化ポイントだと僕は思っています。見た目もすごく良くなったし、持ち運びやすくもなったし、そして何より、それで音もより良くなっているのですから、もう何も不満はありません。

野村 どんな魔法を使ったんだという話ですよね。特に、この価格帯のモデルですから、今の時代は価格に見合う価値があるのかというのもシビアに見られると思うのですが、音やデザイン、そしてバッテリー性能など全方位的にユーザーから選ばれる、完成度の高いモデルに仕上がっているなと感じますね。
高橋 ノイズキャンセリング性能もそうですよね。各社のノイキャン対応ヘッドホンのレベルが上がったことでユーザーが求めるレベルも上がっています。一方で、Px8 S2はノイキャン性能をことさらに追求したというものではありませんが、ユーザーから求められる高い水準以上のものをしっかり実現できています。
野村 スペック数値を追うのではなく、人間にとって不快な音だけをうまく消してくれますよね、Px8 S2のノイキャンは。音楽を聴くのに重要になってくるような帯域はあまりキャンセルしないとか、そのあたりの加減が非常にうまい。ノイキャンの“強さ”ではなく“質”を争っている印象です。
高橋 ひと昔前は「音質重視なのでその分ノイキャン性能は多少勘弁してください」みたいなことも少し許される雰囲気があったように思いますが、もう今の時代はそれは許されません。音質とノイキャン性能を高レベルで両立させられるということをB&Wが示しているわけです。
野村 音がいいのは当たり前で、その上でノイキャン性能も、というね。
高橋 「両方できますよ」の最高峰という感じですよね。
音質傾向は? どんなジャンルの音楽もいける実力派
編集部 では、その音質についてもう少し詳しくお話しいただけますか?


