世界で評価される高音質の舞台裏
ハーフスピード・マスタリングを支える重要人物 ― マイルス・ショーウェル氏(アビー・ロード・スタジオ)インタビュー
季刊・アナログ編集部
2019年06月21日
今年4月に行われたレコードストアデイも大盛況を見せ、いまだその勢いが世界的に続くレコードブーム。アナログレコードのプレス枚数はレコード業界全体をみても成長曲線を描き続け、ここ日本でも昨年2018年には20億円を超えるなど、2010年と比較して10倍以上の伸びを見せている。
そのことを裏付けるのが、リリースされているアナログレコードたちだ。新譜、旧譜問わずさまざまなタイトルがリリースされているが、その中でも旧譜に関しては制作からこだわり抜いた作品が市場でも高い関心を持って迎えられている。
その中でもとりわけサウンドで高い評価を受けているのが、「ハーフスピード・マスタリング」という手法を経たアナログレコード達だ。ハーフスピード・マスタリングとは、レコードの元となるラッカー盤をカッティングする際に用いられる手法で、マスター音源をハーフスピードで再生しながら、カッティングマシンを16 2/3RPMで回しながらカッティングを行うことである。このプロセスを行うことで複雑な溝を刻む時間が2倍となるため、カッティングの際に難しいと言われる高周波帯域などのコントロールが容易になり、結果としてサウンドに対して理想的なカッティングが行えるというメリットがある。
ただし、このハーフスピード・マスタリングを行えるエンジニアは世界でも極めて稀だ。その理由はカッティングシステムそのものを独自で用意しなければならないこと。そしてシステム面の特殊性から、そのノウハウを持つことそのものが難しいということも関係する。
そんなハーフスピード・マスタリングを行えるエンジニアの貴重なひとりが、イギリスの名門『アビー・ロード・スタジオ』からリリースされているタイトルも手がけるマスタリング/カッティングエンジニア、マイルス・ショーウェル氏である。ショーウェル氏の手によるハーフスピード・マスタリングを経た上でリリースされたタイトルは、いずれもその高品質なサウンド性で極めて高い評価を獲得している。しかし、そもそもなぜ彼はあえて困難なハーフスピード・マスタリングに挑み、そしてどのような環境のなかで、どのようなポリシーの元で制作を行っているのだろうか。
今回、そんな現在のアナログレコード市場における重要人物であるショーウェル氏へインタビューすることがかなった。
そのことを裏付けるのが、リリースされているアナログレコードたちだ。新譜、旧譜問わずさまざまなタイトルがリリースされているが、その中でも旧譜に関しては制作からこだわり抜いた作品が市場でも高い関心を持って迎えられている。
その中でもとりわけサウンドで高い評価を受けているのが、「ハーフスピード・マスタリング」という手法を経たアナログレコード達だ。ハーフスピード・マスタリングとは、レコードの元となるラッカー盤をカッティングする際に用いられる手法で、マスター音源をハーフスピードで再生しながら、カッティングマシンを16 2/3RPMで回しながらカッティングを行うことである。このプロセスを行うことで複雑な溝を刻む時間が2倍となるため、カッティングの際に難しいと言われる高周波帯域などのコントロールが容易になり、結果としてサウンドに対して理想的なカッティングが行えるというメリットがある。
ただし、このハーフスピード・マスタリングを行えるエンジニアは世界でも極めて稀だ。その理由はカッティングシステムそのものを独自で用意しなければならないこと。そしてシステム面の特殊性から、そのノウハウを持つことそのものが難しいということも関係する。
そんなハーフスピード・マスタリングを行えるエンジニアの貴重なひとりが、イギリスの名門『アビー・ロード・スタジオ』からリリースされているタイトルも手がけるマスタリング/カッティングエンジニア、マイルス・ショーウェル氏である。ショーウェル氏の手によるハーフスピード・マスタリングを経た上でリリースされたタイトルは、いずれもその高品質なサウンド性で極めて高い評価を獲得している。しかし、そもそもなぜ彼はあえて困難なハーフスピード・マスタリングに挑み、そしてどのような環境のなかで、どのようなポリシーの元で制作を行っているのだろうか。
今回、そんな現在のアナログレコード市場における重要人物であるショーウェル氏へインタビューすることがかなった。
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