HOME > インタビュー > AudioQuest初のヘッドホンは開放型を予定 − 同社CEOインタビュー

独創的ポータブルオーディオも引き続き開発中

AudioQuest初のヘッドホンは開放型を予定 − 同社CEOインタビュー

公開日 2014/04/07 11:50 インタビュー:ファイル・ウェブ編集部
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ロウ氏によれば、やはり同社初となるインナーイヤー型イヤホンも開発中とのこと。最初のモデルは、シングル・ダイナミックドライバー・モデルとなる。価格はかなり抑えているが、驚異的なコストパフォーマンスを持つモデルだとロウ氏は胸を張る。「ヘッドホンにもスピーカードライバーの技術をどんどん応用して、画期的なテクノロジーを次々と盛り込んでいます。イヤホンも今年後半でしょうか」とヘッドホン/イヤホン製品への意気込みを語った。

リケーブルについては検討しているのか、ロウ氏に聞いてみた。「交換用ケーブルももちろん検討しています。ただ、いつも問題になるのはどれだけの数が売れるのかということです。我々は適正なマーケットを模索して、そこに提案をしていく準備はしています」。

■独創的なポータブルオーディオ「hummingbird」

前回のインタビューで驚かされたのは「hummingbird」プロジェクトだ。hummingbirdは、バッテリーを内蔵したポータブルタイプのDAC兼ヘッドホンアンプといえるもの。BluetoothとWi-Fiに対応し、iOSデバイスの音源を本機で再生することができる。加えて、本体にはmicroSDカードスロットを搭載し、メモリーに保存したハイレゾ音源を再生することも可能だという。こちらも引き続き開発が進んでいるとロウ氏は語る。

「圧縮音源はBluetooth経由で再生して、ハイレゾはmicroSDカードで、という使い方が想定できます。こちらも今年の後半に登場する予定です」とロウ氏は、hummingbirdの具体的な製品像を紹介してくれた。

ヘッドホンに加え、開発中のポータブルオーディオについてもその詳細を語ってくれた

DragonFlyの192kHz/24bitバージョンも登場する予定だ。こちらは従来モデルとの切り替わりになる予定とのこと。本機を手がけたWavelehgthのゴードン・ランキンとも、コラボレーションを続けているという。

DragonFlyのDSD対応について話を向けてみた。「DSD対応もバリエーションモデルで考えていましたが、実際にどれだけの音源があるかを考えると優先順位は高くないと判断しました。DragonFlyのような価格の製品では、少数の要望に応じたために価格が上がってしまうというようなことは避けなくてはなりません」。

このDragonFlyの話から出たのがニール・ヤングの「PONO」の話だ。既報の通り、PONOにはAudioQuestの技術も用いられている。「ニール・ヤングとは直接会って、私もそのデモを聴きました。アーティスト側から良い音でリスニングしようという働きかけが起こるというのは興味深いことです」とロウ氏はコメント。ニール・ヤングとのツーショット写真も見せてくれた。

回路刷新など改良を加えた「ver.1.2」が登場したDragonFly。192kHz/24bit対応モデルへの切り替えも予定されている

ケーブルからヘッドホン、ハイレゾ対応のポータブル製品まで、AudioQuestが手がける製品の幅広さには驚くばかりだ。今年後半にかけてはヘッドホンをはじめ、待望されていたラインナップがお目見えしそうである。続報を期待したい。

前へ 1 2 3

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク