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パワーフィルターの投入も明言

AudioQuestのCEO が明かすDRAGONFLY上位機とヘッドホンの全貌

公開日 2013/08/23 15:12 ファイル・ウェブ編集部
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■パワーフィルターの製品化も明言

ロウ氏は、AudioQuestブランドよりパワーフィルターを発売することも明かしてくれた。こちらも長年の構想があったが、優秀な人材が獲得できたことにより、実際の製品化にこぎ着けることができた。

「パワーフィルターはかなり以前から構想がありました。様々なパワーフィルターを使ってみたものの、大抵は壁コンセントから直で電源を取るより音が悪かったのです。ただ、FURMANという、日本では楽器向けとして販売されているパワーフィルターについては気に入って自分でも使っていて、このブランドの開発担当者を引き抜こうと試みました。8年前の時点ではそれはうまくいきませんでしたが、FURMANの体勢が変わったこともあり、今回、この開発担当者のガース・パウエルをAudioQuestへ招き入れることができました」。


新製品の情報を惜しみなく語ってくれたロウ氏。「音をよくするのは1つのマジックではなく、多くの改善の積み重ねなのです」とロウ氏は何度も繰り返した。
パワーフィルターは3モデルを予定しており、合わせてパワーアウトレットもラインナップされる。最初の段階では上から2番目のパワーフィルターとアウトレットが登場する予定。パワーアウトレットについては、材質などを追い込むことで安価かつ良質な製品に仕上がったとのこと。パワーフィルターの上位2モデルについてはコンポーネントタイプの製品となり、小型のノイズカットトランスを内蔵した製品になる予定だ。

「ガース・パウエルが我が社のパワーフィルターのチーフデザイナーとなりましたが、彼にとってもAudioQuestで初めて知ったことがたくさんあったそうです。そして、FURMAN時代よりハイレベルなものが作れると言ってくれました。パワーフィルターは目新しいものではありませんが、それだけに他社に対してコストパフォーマンスで明確に優位に立てる、ちがいのわかる性能を盛り込んでいきます」。

最後に、AudioQuestが高級カートリッジ「LYRA」の、米国での輸入代理店となったことも紹介した。AudioQuestは1983年の設立当初カートリッジの販売をメインビジネスにしていた時期があった。近年では市場規模の縮小とケーブル開発への集中のためにアナログ関連機器の販売は手がけていなかったが、「LYRA」への愛着から特別に取り扱うことに決めたのだという。このあたりに、ロウ氏がオーディオに対してビジネスを超えた愛情を持っていることも窺える。

最後にロウ氏は以下のように語ってくれた。「今日は新製品についていろいろ説明させていただきましたが、何よりとにかくその音を聴いて判断していただきたいです。一部の製品については、来年1月のCESショーでお披露目できると思いますので、ご期待ください」。

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