そして画質。3D映像を高画質に表現する上で、テレビの画質上の三大要素である「コントラスト」「色再現」「鮮鋭感」は2D同様に欠かせない。とりわけ階調を含めたコントラストは、視聴時に3Dメガネを着用することもあり、立体効果を表現する上で密接な関係がある。
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| 3 Dグラス「TY-EW3D10W」。前面中央に赤外線レシーバーを内蔵し、ビエラと高速連動する |
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左眼用と右眼用の映像を1秒間にそれぞれ60コマずつ正確に再生する |
パナソニックは、昨秋モデルで40,000対1、本年初頭の「G2」の「ブラックパネル」で既にネイティブコントラスト500万対1に到達していた。パナソニックのプラズマテレビは液晶方式にあるバックライトコントロールシステムで得られるコントラストの数値とは異なり、パネル単体だけで3Dに不足ないコントラスト性能を確保できる自信が既にあったようだ。VT2の「フル・ブラックパネル」のコントラスト数値はネイティブ500万対1でG2と同様だが、これは計測限界をすでに超えているからである。技術陣が「事実上無限大」と胸を張るだけの数値を超えた完成度が表出される画に現れている。
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| パネルの前面板とフィルターを一体化し、外光の映り込みを抑えた。前面ガラス内で発生していた反射を無くし明所コントラストが従来の2倍に到達した。明環境でも黒が引き締まる |
パナソニックはプラズマテレビが本命と確信し3D時代のディスプレイ構築に取り組んだ。当然ながら画質こそが鍵となり、プラズマならではの長所をさらに伸ばせばホーム3Dを制すると考えた。それを具現化したのが「フル・ブラックパネル」による「3D フルHDプラズマシステム」だ。
フル・ブラックパネルの着想根幹は発光効率のさらなる改善である。プラズマテレビの表示における
(1)プラズマ放電で紫外線を発生
(2)紫外線で蛍光体が発光
(3)光をパネル外に取り出す
という3ステップ全てにおいて効率の向上を果たした一方、プラズマテレビの誕生以来付きまとった予備放電と呼ばれる、すぐに明るく発光させるために薄く光らせておく技術を、暗いシーンでゼロにし、強靭な明るさとコントラストの土台となる黒表現を一挙に獲得したのである。
そして、プラズマテレビの課題であった残光の低減。フル・ブラックパネルは蛍光体の改良で全体の残光時間を1/3に収めた。VT2が採用した3D再生方式で左右の映像の重なりを封じる上で必要不可欠と認識した上での施策である。
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| 蛍光体の残光時間の長さは残像の原因となる。残像を減らしつつ、発光量アップを図るために新しい蛍光体を採用した。発光量をアップさせながら、残光時間を3分の1まで低減した |
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応答速度の遅いパネルでは映像処理が追いつかない。プラズマの場合はインパルス表示のため3D映像に最適。3D対応のフル・ブラックパネルはその特性を活かして高画質を追求した
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大幅な発光効率の改善により、明→暗の順に発光。結果的に二重像を大幅に低減した。新採用の発光制御技術と3Dグラスを高精度に同期させてさらに不要光をなくしているという |
こうして誕生したVT2シリーズは、ホーム3D第一号機にして高度な完成度を獲得。左右の映像の重なり等の弊害要素を封殺しつつ、明るく力強くなめらかな立体映像を描き出す。評価用に準備された3D BDデモソフト収録の『アストロボーイ』を観て、試作機の段階で散見された輪郭部に発生する左右の映像の重なりが量産機では見事に抑えられていることを確認した。こうした細部の詰めに技術陣の最終追い込みの執念を感じさせる。今後、3Dソフトが増加するほどVT2の存在感の大きさが増していくことは間違いない。
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